防水工事の工法の種類って?
アスファルト防水やウレタン防水やシート防水って何が違う?
屋上防水の工法はどんな工法がある?
床防水にも種類がある?
防水工事の種類とそれぞれの特徴をわかりやすく解説。建物の状況や用途に合わせた適切な防水工事を選ぶための情報が満載です。
建物を安全に長く維持するためには定期的なメンテナンスが必要です。
なかでも防水工事は、家の雨漏りや結露を防ぐためにも重要なメンテナンスの1つです。
しかし、家のメンテナンスについては知識がある方も少なく、
- 防水工事って何??
- 防水工事にはどんな種類があるの?
- どの防水工事が適しているの?
などと不安になっている方もいるかもしれません。
そこで、この記事では、防水工事の種類とそれぞれの特徴やメリット・デメリットについてわかりやすく解説していきます。
建物の状況や用途に合わせた適切な防水工事を選ぶための情報が満載なので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
防水工事とは?
防水工事とは、屋根やベランダなど雨が当たりやすい場所を漏水から防ぐための工事です。
そのため、建築物が雨や雪にさらされやすい日本では必須の工事と言えるでしょう。
ビルやマンションなどの大型建築物から一戸建てまでさまざまな建築物で防水工事が行われます。
防水工事は、施工時に行うだけよいものではありません。
新築時は基本的に建物内外に水が浸潤することはありませんが、年数が経つと外構などにひび割れや傷みが発生します。
すると、この劣化箇所から水が浸潤し、建物に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、定期的に建物の状態をチェックし防水工事を行う必要があるのです。
ここからは、なぜ防水工事が必要かや防水工事が必要な箇所について見ていきましょう。
建物における防水工事の重要性
それでは、建物において防水工事はなぜ必要なのでしょうか。
ここでは防水工事の役割について見ていきましょう。
防水工事には、
- 建築物の美観を保持する
- 建築物の強度を保持する
- カビの浸食を防ぐ
といった役割があります。
建物が雨に直接さらされると、建物内外に雨が浸潤します。
すると、雨にさらされた場所が変色したり染みができたりして美観を損ねてしまいます。
また、建物内部にまで雨が浸食すると、木材が腐食したりコンクリートが中性化して錆が生じたりと建物本体の強度にまで影響が及びかねません。
ダメージが進行すると、建物自体の寿命も短くなってしまいます。
さらに、湿気を含んだ建物ではカビが発生しやすくなりぜんそくなどのアレルギーを引き起こす可能性も考えられます。
このように、建物を安全かつ安心して利用するためには防水工事が重要なのです。
防水工事の対象箇所
建物において防水工事が必要な箇所は、基本的に雨や水にさらされやすい場所です。
具体的な例としては、
- 屋根
- 庇
- ベランダ
- バルコニー
- 浴室
- 洗面所
などが挙げられます。
最も雨にさらされやすい場所として挙げられるのが屋根です。
近年では、屋根部分を屋上として利用したり、デザイン性を重視したりという観点から平らな屋根(陸屋根)を採用するケースが増えています。
陸屋根では通常の屋根に比べ勾配がなく水はけが悪いため、防水工事が重要な箇所と言えるでしょう。
また、ベランダやバルコニーなども防水工事を怠ってはなりません。
ベランダやバルコニーは四方が壁で覆われていることが多く、一度溜まった水が乾きにくい場所です。
防水工事を怠ると、雨漏りの原因にもなるため、注意しましょう。
さらに、室内でも防水工事が必要な場所が存在します。
浴室や洗面所など日常的に水を扱う場所では、防水性能が行き届いていないと湿気が溜まりやすく、カビも発生しやすくなります。
このように、水にさらされる可能性がある場所すべてが防水工事の対象箇所となるので、定期的にチェックすることが重要です。
防水工事の種類と特徴
ここからは、防水工事の種類やそれぞれの特徴について解説していきます。
防水工事には大きく分けて、
- シート防水工事
- 塗膜防水工事
- 透湿防水工事
- インジェクション防水工事
の4種類が挙げられます。
それぞれの手法には施工箇所や耐用年数、メリット・デメリットなどがあります。
1つずつ詳しく紹介していくので、自分にとって必要な工事はどれか確認してみてください。
防水工事の種類|シート防水工事
シート防水工事の概要は以下の通りです。
工法 | 防水材を貼る |
価格(1㎡当たり) | 4,000~8,000円 |
耐用年数 | 10~15年 |
施工箇所 | 屋上などの広く平らな場所 |
シート防水工事とは、名前の通り、塩化ビニルや合成ゴムでできたシートを貼り合わせて防水性を高める工事のことです。
防水シートを利用することで、1度に広い範囲に防水処理を施せます。
そのため、マンションやビルの屋上など広く平らな場所に防水工事をする際に採用されるケースが多いです。
シート防水工事には、
- 密着工法
- 機械固定工法
の2種類が存在します。
密着工法は、下地にそのまま接着剤を塗布し、シートを貼り合わせる手法です。
施工箇所に機械を持ち込む必要がないので、機械が入らないような狭い場所でも防水工事ができ、作業工程が少ないという特徴があります。
一方で、機械固定工法は、固定用ディスクと呼ばれる部品を用いてシートを固定する手法です。
もとの下地の状態を拾いにくいため、密着工程に必要だった下地処理を省け、工期が短いという特徴があります。
ここからは、シート防水工事のメリット・デメリットについて解説しましょう。
シート防水工事のメリット・デメリット
シート防水工事には、
- 下地を選ばずに施工できる
- 品質が安定している
といったメリットがあります。
シート防水工事では、下地素材に直接シートを貼り付けて工事を行います。
そのため、これまでの工事履歴に関わらず施工できるのがメリットです。
また、シートを貼り合わせるだけのため、他の工事に比べて施工主の腕に関わらず品質が安定している点もメリットと言えるでしょう。
しかし、シート防水工事はメリットばかりではありません。
- 施工できる場所が限られる
- 施工業者が限られる
といったデメリットも存在します。
大判のシートを貼り合わせるため、凸凹や部材が多くある箇所では隙間から漏水する可能性があり、工事ができません。
また、別の防水工事に比べ、専門知識を要するため、業者選びが重要になります。
防水工事の種類|塗膜防水工事(ウレタン防水・FRP防水)
塗膜防水工事の概要は以下の通りです。
工法 | 塗料を塗り重ねる |
価格(1㎡当たり) | 4,000~8,000円 |
耐用年数 | 7~12年 |
施工箇所 | ベランダやバルコニー、浴室など |
塗膜防水工事とは、下地素材に塗料を塗り重ねることで層を作り、防水性を高める工事のことです。
塗料が塗れる場所であればどんな場所でも施工できるのが特徴です。
そのため、ベランダやバルコニーなどの狭い場所や、室外機などのある凸凹が多い場所の施工によく採用されています。
塗膜防水工事には、
- ウレタン防水
- FRP防水
の2種類が存在します。
ウレタン防水は、下地の上に液体状のウレタン樹脂を塗り重ねる手法で、防水工事の中では安価に施工できるのが特徴です。
汎用性も高く、家屋のリフォームや雨漏り修理などにも使われています。
また、FRP防水は、ガラス繊維のマットを敷いた上にポリエステル樹脂の塗料を塗り重ねる手法です。
紫外線には弱いため、ベランダや室内の防水処理に利用されることが多いです。
ここからは、塗膜防水工事のメリット・デメリットについて解説しましょう。
塗膜防水工事のメリット・デメリット
塗膜防水工事には、
- 見た目がきれい
- 施工できる箇所が多い
といったメリットがあります。
塗膜防水工事では、塗料を塗り重ねるため継ぎ目がなく滑らかな見た目に仕上がります。
継ぎ目がないことは機能性にも大きく影響し、隙間から水が侵入するリスクを防げるでしょう。
また、塗料を塗れる場所であればどこでも施工できるため、複雑な形状をしている箇所でもしっかり防水処理を施せる点もメリットです。
しかし、塗膜防水工事は、
- 仕上がりが職人の技量で変わる
- 工期が長い
というデメリットも存在します。
塗料をムラなく塗れるかどうかは職人の技量に左右されます。
ムラができた場所は、他の箇所より水が浸潤しやすく、劣化を引き起こしやすくなるので注意が必要です。
また、塗料を乾燥させる時間が必要で施工完了までに1週間程度の時間を要するため、工事を急ぐ場合には向いていません。
防水工事の種類|透湿防水工事
透湿防水工事の概要は以下の通りです。
工法 | 透湿防水シートを貼る |
価格(1戸当たり) | 50,000~80,000円程度 |
耐用年数 | 15~50年 |
施工箇所 | 建物の外壁 |
透湿防水工事とは、外壁剤や屋根の中側に透湿防水シートを仕込むことで防水機能を高める工事のことです。
とくに、外壁に多く利用されているサイディングの内側に利用されることが多いです。
透湿防水シートには、湿気のみを通す機能が備わっており、外壁や屋根に当たった水を防ぐだけでなく室内の湿気を逃がす役割もあります。
近年では、省エネや健康維持の視点から高気密・高断熱な家の建築が推奨されています。
家の中は温まりにくく冷めにくい構造のため、快適ですが、外気温との差が生まれやすく、壁の内部で結露が起こりやすい状態です。
このような場合でも、透湿防水シートを使うことで内部の湿気を逃がせ、建物の劣化を防ぐことができます。
透湿防水工事のメリット・デメリット
透湿防水工事には、
- 耐用年数が高い
- 腐食を防げる
といったメリットがあります。
透湿防水工事に使用される透湿防水シートは機能的なものも多く、耐用年数は長いもので約50年となっています。
そのため、防水工事の頻度が減りメンテナンス費用の削減が期待できるでしょう。
また、高断熱な家で起きやすい湿気の溜まりや結露を防げ、長期的に屋根や壁内部の腐食を防ぐことも可能です。
しかし、残念ながら透湿防水工事はメリットばかりではありません。
- 工期が長い
- 透湿ルーフィングは施工費用が高い
といったデメリットも存在します。
透湿防水工事では、同時に通気層を設ける工事も必要になるため、通常の防水工事に比べ工期が長い点はデメリットになるでしょう。
また、屋根に施す透湿ルーフィングについては、施工できる会社が限られるため、施工費用が高くついてしまいます。
防水工事の種類|インジェクション防水工事
インジェクション防水工事の概要は以下の通りです。
工法 | ひび割れ箇所にセメントや樹脂材を流しこむ |
価格(1箇所) | 200,000円~ |
施工箇所 | コンクリートのひび割れ箇所 |
インジェクション防水工事とは、コンクリートのひび割れ箇所にセメントや樹脂材を充填することで漏水を防ぐ手法です。
コンクリートの内部からインジェクション(充填)を行うため、微細な隙間まで樹脂材を行き届けることができ、将来的に漏水が起きそうな部分についても予防できます。
インジェクション防水工事には、
- 無機系注入材
- ウレタン系注入材
- アクリル系注入材
の3種類が使用されます。
それぞれ粒子の細かさや硬化までの時間が異なるため、適切な材料を選ぶことが重要です。
ここからは、インジェクション防水工事のメリット・デメリットについて解説しましょう。
インジェクション防水工事のメリット・デメリット
インジェクション防水工事には、
- 構造物に損傷を与えにくい
- 長持ちしやすい
といったメリットがあります。
コンクリートのひび割れ箇所に直接注入材を入れるため、内部の鉄筋やコンクリート表面を傷つけにくく、建物の耐久性が落ちる心配もありません。
また、今後ひび割れが進行しそうな箇所にも注入材が充填されるため、長期的に漏水を防げる点もメリットと言えるでしょう。
しかし、インジェクション防水工事には下記のようなデメリットも存在します。
- 施工費用が高い
コンクリートの内部に働きかける手法のため、表面的な工事に比べ施工費用が高くなりがちです。
一戸建てなどコンパクトな建物にはあまり使われない手法と言えるでしょう。
適切な防水工事を選ぶポイント
防水工事は建物の維持に必要不可欠な工事です。
コンクリートなどの頑丈な素材で作られた建物でも経年とともにさまざまな部分が劣化してきます。
- 防水層に亀裂がある
- 防水層が変色している
- 下地と防水層の間に水が入っている
- 防水層にめくれや破れがある
上記のような状態になった場合には適切な防水工事を行わなければなりません。
それぞれの状態によって建物に及ぶ危険度は異なりますが、早めにメンテナンスしておくことで大きな修繕などをしなくて済む可能性もあります。
ここでは、適切な防水工事を選ぶためのポイントを3つ紹介します。
それぞれのポイントについて詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
建物の状況と用途を考慮する
防水工事を行う際は、建物の状況に応じて適切な工事を施工することが重要です。
- 漏水の予防
- 劣化箇所からの漏水を防ぐ
上記のように目的に応じて選択すべき工事は変わってきます。
また、防水工事の種類によって施工できる場所とそうでない場所が存在します。
例えば、面積が狭く複雑な形状をしているベランダやバルコニーでシート防水を行おうとすると、シートの隙間から水が入り込みやすくあまり効果を発揮できません。
しかし、ウレタン防水やFRP防水といった塗膜防水工事を施せば、しっかりと防水層を貼ることができるので、その後の防水効果も長持ちするでしょう。
ベランダで過ごす機会が多いなど、とくに耐久性を求める場合にはFRP防水が有効です。
また、建物の工事履歴も気にする必要があります。
シート防水工事のように、下地の素材を限定しない工事もあれば、FRP防水のように、ウレタン防水工事の後に施工すると膨れが生じるなど不具合が起きるケースも存在します。
それぞれの防水工事がもつメリット・デメリットを見比べながら、建物の状況や用途に合うものを選ぶと良いでしょう。
予算とメンテナンスのバランスを見極める
適切な防水工事を選ぶためには、費用対効果を考えることも重要です。
防水工事の種類によっては、耐用年数も異なります。
いくら費用を安く抑えたからと言って、数年後にまた工事をすることになれば、長い目でみると費用がかさんでしまうということもあるでしょう。
まずは、防水工事が必要な箇所に採用できる手法を適切に選んで、費用の見積もりをとってください。
業者によって同じ手法でも費用や施工の質は異なります。
自分の予算と照らし合わせながら納得いく工事の種類や業者を選ぶようにしましょう。
なかには、自然災害によって防水層に影響が出たというケースも考えられます。
その場合は、火災保険が適用される可能性もあるので、一度相談してみると良いでしょう。
相談の際には、現場がわかる写真が必要になるので、気になったところは写真に残しておくことが重要です。
見積もりなどの際にも、現状がわかりやすく正確な見積もりが出やすくなりますよ。
防水専門業者の意見を参考にする
防水工事についていくらインターネットで調べていても、なかなか自分では適切な工事がわからないものです。
現状が把握できたら防水工事の専門業者に相談することをおすすめします。
自分では建物に大きく影響するほどの劣化ではないと思っていても、奥に大きな問題が隠れているかもしれません。
専門業者であれば、現状を詳しく分析し適切な防水工事を選択してくれるでしょう。
防水工事自体はリフォーム業者などでも施工が可能です。
しかし、専門業者に比べると知識が浅く、工事の質にも違いが出やすいです。
そのため、外壁や屋根に劣化が見られた場合には防水専門業者に相談し意見を求めることをおすすめします。
防水工事は一度で終わるものではなく定期的なメンテナンスが必要です。
専門業者であれば、今後の修繕計画についても相談に乗ってくれるかもしれません。
防水工事に関するQ&A
Q
屋上防水で狭い箇所はどうしたらいいですか?
A
ウレタン防水やFRP防水といった工法で防水工事する形がおすすめです。ウレタン防水であれば液状の樹脂を塗布するので狭い場所や複雑な場所にも適しています。
Q
狭いビルで外壁の防水工事は可能ですか?
A
狭いビルの壁でも施工できる無足場工法を採用することによって、限られたスペースでも効率的かつ高品質な工事が可能です。
防水工事の種類についてまとめ
防水工事は、建物を美しく安全に維持するために重要な工事の1つです。
とくに、建築物が雨や雪にさらされやすい日本では必須の工事と言えるでしょう。
防水工事には、
- シート防水工事
- 塗膜防水工事
- 透湿防水工事
- インジェクション防水工事
の4種類が存在し、それぞれ特徴が異なります。
防水工事は1度工事すれば良いというものではなく定期的に工事することが重要です。
工事の内容によって施工対象箇所や耐用年数、費用も異なるので適切な防水工事を選ぶようにしましょう。
どのような防水工事を選べば良いかわからない場合には、いくつか見積もりととって予算とのバランスを見極めたり、専門業者に相談したりすることをおすすめします。
現状を分析し、正しい手法の工事を選ぶことで建物の寿命は大きく変わります。
建物の経年劣化が気になる方は、この記事を参考に防水工事を検討してみてはいかがでしょうか。
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- 大規模修繕工事
- 解体工事
- 防水工事
- 外壁塗装
- 屋根工事
- シーリング工事
- 長尺シート工事
- 下地補修工事
- 足場工事
- タイル工事
- 洗浄工事
- 電気、水道、外溝工事等
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