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ウレタン塗膜防水とは?劣化の見分け方・施工の種類・費用相場までわかる!防水工事を徹底解説

ウレタン塗膜防水は、住宅やマンションの屋上・バルコニーなどに幅広く使われている防水工法です。液状のウレタンを塗り重ねて硬化させることで継ぎ目のない防水層を作り、建物を雨水から守ります。柔軟性があり、複雑な形状にも対応できることから、改修工事にも新築にも人気があります。

しかし、時間の経過とともにトップコートの劣化や塗膜の剥がれなどが起こり、防水性能が低下してしまうのも事実です。事前に正しい知識を身につけておくことで、無駄な出費や施工トラブルを防ぐことにもつながります。

この記事では、ウレタン塗膜防水の特徴、施工の流れ、費用相場、劣化症状とその対処法、さらには業者選びのコツまで詳しく解説します。これから防水工事を検討されている方にとって、判断材料となる情報をわかりやすくお届けします。

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目次

ウレタン塗膜防水とは?特徴と仕組みを解説

ウレタン塗膜防水は、液状のウレタン樹脂を現場で塗布して硬化させることで、継ぎ目のない防水層を作る工法です。柔軟性があり、下地の動きに追従するため、地震や振動が発生するような場所にも適しています。また、複雑な形状にも対応できることから、屋上やバルコニー、庇(ひさし)など幅広い箇所に施工が可能です。

トップコート(保護塗装)を施すことで紫外線や摩耗にも強くなり、しっかりとメンテナンスすれば10年以上の耐久性を保つことができます。

ウレタン塗膜防水の主な工法と選び方

ウレタン塗膜防水には複数の施工工法が存在し、建物の状態や用途によって適切な方法を選ぶことが重要です。ここでは、代表的な工法の違いや特徴、選定のポイントについてわかりやすく解説します。

密着工法・密着メッシュ工法・通気緩衝工法の違い(比較表)

工法名特徴メリットデメリット適用シーン
密着工法下地に直接ウレタンを塗布。最もシンプルな工法。コストが低く、施工期間が短い下地の湿気や動きに弱く、膨れや剥がれが生じやすい新築や下地が健全な場合
密着メッシュ工法ウレタン層に補強メッシュを挿入し、強度と追従性を強化。耐久性が高く、ひび割れにも強い密着工法よりもややコストがかかる屋上・バルコニーなど歩行がある場所
通気緩衝工法通気シートを挿入し、下地からの湿気を逃がす構造。膨れ・浮きが起こりにくく、改修向き工程が多く、コストと時間がかかる既存防水の改修・下地が劣化している場合
  • 密着工法:下地に直接ウレタンを塗布する最も一般的な工法。コストが低く、シンプルだが下地の湿気や動きに弱い。
  • 密着メッシュ工法:補強メッシュを挿入し、ひび割れに強く耐久性を向上させた工法。
  • 通気緩衝工法:通気シートを挟んで湿気を逃がす構造。膨れや浮きを防ぐため、改修工事でよく使われる。

建物の構造・状態に応じた適切な工法の選び方

建物がコンクリート造でひび割れが少なく、湿気の影響がない場合は密着工法が有効です。

ひび割れが多かったり、過去に雨漏りの履歴がある建物では、通気緩衝工法のほうが安全です。歩行頻度が高い屋上では、密着メッシュ工法で補強することで、耐久性がさらに向上します。

劣化症状のサインとは?こんな状態なら要補修

防水層の劣化は目視でも確認できるサインがあります。放置すると大きなトラブルにつながるため、早めの対応が肝心です。ここでは、補修が必要となる主な劣化の症状と注意点を詳しく解説します。

  • 防水層に細かなひび割れが見える
  • 表面がベタついていたり、粉を吹いている
  • 塗膜が剥がれてきている
  • 水たまりができるようになった

防水層に細かなひび割れが見える

防水層に細かなひび割れが現れるのは、経年劣化や紫外線、気温差による収縮と膨張の繰り返しが原因です。表面だけでなく、下層にも影響が及ぶと雨水が侵入し、防水機能が失われるリスクが高まります。特にひび割れが放射状や網目状に広がっている場合は、初期段階でも補修が必要なサインです。

小さなひび割れでも油断せず、早めの診断と対応が建物の寿命を延ばすカギとなります。

表面がベタついていたり、粉を吹いている

防水層の表面がベタついたり、白い粉(チョーキング現象)が出てくるのは、トップコートの劣化が進行している証拠です。ベタつきは塗膜の柔軟性が失われている状態で、摩耗や紫外線によって内部が変質している可能性があります。粉が吹いている状態は、美観の低下だけでなく、防水性能の劣化が進んでいるサインです。

この段階であれば、トップコートの再塗装で済む場合も多く、早期対応がコスト面でも有利です。

塗膜が剥がれてきている

塗膜の剥がれは、防水層そのものの密着力が弱まっている状態です。下地との接着が不十分だった場合や、長年の風雨・紫外線による劣化、施工時の不備などが原因として考えられます。剥がれを放置すると、そこから雨水が浸入し、下地の腐食や漏水につながるおそれがあります。

剥がれが局所的でも、全体に劣化が及んでいる可能性があるため、専門業者による詳細な点検を行いましょう。

水たまりができるようになった

防水層の機能が低下している場合、排水がうまくいかず水たまりが発生することがあります。これは、防水層が部分的に沈下していたり、下地に凹凸ができている証拠です。水たまりは常に水分が滞留するため、その部分から劣化が急速に進行するリスクが高く、放置すると漏水被害に発展します。

水たまりが見られたら、下地の状態も含めて再施工の必要性を検討すべきタイミングです。

このような症状がある場合は、防水性能が低下している証拠です。早めに補修を行いましょう。

ウレタン塗膜防水の費用相場と坪数別の目安

費用面は防水工事を決めるうえで最も気になるポイントの一つです。施工面積や工法によって費用は変動します。ここでは、坪数別の相場や価格に影響を与える要因について紹介します。

種類別の費用相場

工法名費用相場(1㎡あたり)
密着工法約4,000〜6,000円
密着メッシュ工法約5,000〜7,000円
通気緩衝工法約6,000〜8,000円

坪数別の費用相場(目安)

施工面積費用相場(税込)備考
15坪約20万円〜30万円下地処理や足場費用は別途発生する場合あり
30坪約40万円〜60万円工法や劣化状態により増減あり

※足場や補修が必要な場合は別途費用がかかります。

ウレタン塗膜防水の費用を抑える方法

防水工事は適切な計画と工夫次第で費用を抑えることが可能です。部分補修や助成制度の活用など、コストダウンにつながる方法を具体的に解説し、賢く工事を進めるためのヒントを紹介します。

  • 定期的にトップコートを塗り替え、劣化を防止
  • 小規模劣化は部分補修にとどめて費用節約
  • 火災保険や自治体の補助金制度を活用

定期的にトップコートを塗り替え、劣化を防止

トップコートは防水層を紫外線や摩耗から守る役割を担っています。5年に一度を目安にトップコートを塗り替えることで、防水層の劣化を大幅に遅らせることが可能です。定期的なメンテナンスは工事費用の大幅な削減につながり、結果的に長期的なコストパフォーマンスが高くなります。

小規模劣化は部分補修にとどめて費用節約

防水層のひび割れや剥がれが一部に限定されている場合は、全面改修ではなく部分補修で済ませることで費用を抑えることができます。初期段階で対応することで、防水機能を保持しつつ、将来的な大規模工事の回避にもつながります。早めの診断と対処がコスト抑制のカギです。

火災保険や自治体の補助金制度を活用

雨漏りなどの被害が火災保険の対象となる場合、防水工事にかかる費用の一部が補償されることがあります。特に台風や豪雨による破損が原因であれば申請が通る可能性も高く、保険の内容を一度確認しておくと安心です。また、自治体によっては外装改修工事に対して助成金を交付しているところもあり、事前の情報収集が経済的メリットを大きくします。

特に雨漏りが原因での補修工事は、火災保険が適用されるケースもあるため、確認しておくと安心です。

ウレタン塗膜防水工事の流れと工期の目安

ウレタン防水工事を検討するうえで、作業工程や所要日数を知っておくことは大切です。ここでは、工事の一般的な流れと、それぞれの工程で行われる作業内容、工期の目安をまとめています。

  1. 現地調査・下地確認
  2. 高圧洗浄・下地処理
  3. プライマー塗布
  4. ウレタン樹脂の1層目塗布
  5. 乾燥後、2層目の塗布
  6. トップコート塗布

ウレタン塗膜防水工事は、以下の手順で進行します。まずは現地調査と下地の状態を確認し、施工計画を立てます。次に高圧洗浄で汚れや既存の劣化膜を除去し、下地処理を行います。その後、密着性を高めるためのプライマーを塗布し、1層目のウレタン樹脂を均一に塗り広げます。1層目が乾燥したら2層目を重ね塗りし、十分に乾燥させた後、仕上げとしてトップコートを塗布します。

通常、天候に左右されなければ工期は3〜5日程度が目安です。施工面積や下地の状態によって変動するため、事前に施工業者とスケジュールをしっかり確認しておくことが大切です。

乾燥時間を含め、一般的な広さの屋上であれば3〜5日程度が目安です。

ウレタン塗膜防水の耐久年数と寿命を延ばすコツ

防水性能を長持ちさせるためには、正しい施工だけでなく、定期的なメンテナンスも欠かせません。ここでは、ウレタン塗膜防水の耐用年数の目安や、劣化を防ぐメンテナンス方法を紹介します。

一般的な耐久年数と劣化要因

ウレタン塗膜防水の耐久年数は、適切に施工されていれば約10〜12年が目安とされています。しかし、強い紫外線や頻繁な風雨にさらされる環境では、劣化の進行が早まることも。特にトップコートが劣化した状態を放置すると、防水層が直接ダメージを受けてしまい、防水性能が急激に低下します。

耐久性を維持するには、施工環境を考慮し、適切なメンテナンスを行うことが重要です。

トップコートの塗り替え・定期点検の重要性

ウレタン防水を長持ちさせるための基本は、5年に一度を目安としたトップコートの再塗布です。トップコートは防水層を紫外線や摩耗から守るバリアの役割を果たしており、その劣化は防水層の劣化に直結します。

また、年1回程度の定期点検を実施し、ひび割れや塗膜の浮きといった初期劣化サインを早期に発見することが、トラブル予防につながります。

DIYはNG?失敗例から学ぶ注意点

DIYによるウレタン防水施工はおすすめできません。

理由は、防水層の厚みを均一に仕上げる技術や、硬化タイミングの見極めなど、専門知識と経験が求められるためです。実際に、DIYで施工した後に膨れや剥がれが発生し、数年で再施工となるケースも少なくありません。

結果的にコストが倍増することもあるため、最初から専門業者に依頼するのが安心・確実です。

ウレタン塗膜防水業者選びで失敗しないためのポイント

施工の品質を左右するのが業者の選定です。信頼できる業者を見極めるには、保証や実績、見積もりの比較などが重要です。この章では、失敗を防ぐ業者選びのポイントを詳しく解説します。

  • 防水専門業者であるか(塗装と兼業は要注意)
  • 保証年数が10年以上あるか
  • 施工実績や口コミの信頼性
  • 相見積もりで金額・内容を比較

防水専門業者であるか(塗装と兼業は要注意)

ウレタン塗膜防水は高度な施工技術を要する工事であるため、防水専門業者に依頼するのが基本です。塗装業者が兼業で行っているケースもありますが、専門性が低くなるリスクがあります。施工実績や資格の有無を確認し、防水に特化した技術と知識を持つ会社かどうかを見極めましょう。専業であるか否かは、施工品質と長期的な信頼性に直結します。

保証年数が10年以上あるか

工事完了後に発行される保証書の年数は、その業者の自信と施工品質を表す指標の一つです。10年以上の長期保証がある業者は、材料の選定や施工精度に信頼が置けるケースが多く、アフター対応も充実している傾向があります。短期保証や保証内容が曖昧な業者には注意し、契約前に明文化された保証条件を必ず確認しましょう。

施工実績や口コミの信頼性

業者を選定する際には、過去の施工実績や口コミ評価が大きな判断材料になります。公式サイトに掲載されている施工例や、第三者サイトのレビューを確認することで、業者の実力や対応姿勢が見えてきます。特に、写真付きでビフォーアフターが掲載されている実績は、信頼性の高い証拠となります。口コミの傾向を参考に、安心して依頼できる業者を選びましょう。

相見積もりで金額・内容を比較

防水工事は業者によって提案内容や費用が大きく異なるため、複数社から相見積もりを取ることが重要です。価格だけでなく、使用する材料や施工手順、保証内容なども比較し、総合的に判断しましょう。また、極端に安い見積もりには注意が必要です。不明瞭な項目がないかをチェックし、納得できる内容であることを確認してから契約に進むべきです。

施工後のアフターサービスが充実しているかも重要な判断基準になります。

ウレタン塗膜防水以外の防水工事の種類も紹介

ウレタン防水のほかにも、建物や用途に応じたさまざまな防水工法があります。各工法の特徴やメリット・デメリットを比較することで、より適した選択が可能になります。代表的な種類を紹介します。

防水工法特徴耐久年数の目安主な用途
FRP防水ガラス繊維と樹脂を使用した硬質で強靭な塗膜。軽量かつ高耐久。約12〜15年ベランダ、屋上、陸屋根
シート防水(塩ビ・ゴム)工場製のシートを貼り付けて施工。施工スピードが早く、均一な品質が出しやすい。約10〜15年大規模建築物、平屋根
アスファルト防水加熱溶融したアスファルトを複数層重ねる伝統的工法。重厚で高耐久。約15〜20年マンション屋上、大面積の平面部
浸透性防水剤コンクリート内部に浸透し、毛細管をふさぐことで防水性を確保。約5〜10年地下構造物、内壁

それぞれの防水工法には長所と短所があり、建物の構造や用途、予算に応じた適切な選択が求められます。

ウレタン塗膜防水でよくある質問(FAQ)

防水工事に関してよくある疑問や不安を解消するためのQ&Aをまとめました。初めて施工を依頼する方や、検討中の方に役立つ情報を簡潔に解説します。

Q. ウレタン防水はどの季節にやるのがよい?
A. 春や秋の乾燥した時期が最適です。梅雨や冬は硬化不良のリスクがあります。

Q. 自分で塗るのは無理?
A. 不可能ではありませんが、仕上がりにムラが出やすく、基本的にはおすすめできません。

Q. トップコートだけ塗っても効果ある?
A. すでに防水層が劣化している場合は、トップコートだけでは不十分です。

まとめ|ウレタン塗膜防水は定期メンテナンスと信頼できる業者選びがカギ

ウレタン塗膜防水は、柔軟性と施工性に優れた防水工法であり、屋上やベランダなどの防水対策に最適です。

密着工法・通気緩衝工法など多様な工法があるため、建物の状態や使用目的に合わせた適切な選択が重要です。また、トップコートの塗り替えや部分補修といった定期的なメンテナンスを行うことで、防水性能を長く保ち、再施工の頻度や費用を抑えることができます。

さらに、施工実績のある専門業者を選び、保証内容や見積もり内容をしっかり比較することで、安心して任せられる防水工事が実現します。

長期的な視点でコストと品質のバランスを考え、最適なメンテナンス計画を立てましょう。

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