外壁塗装の費用とその決定要素について詳しく解説します。価格相場、費用を抑える方法、塗装業者の選び方など、外壁塗装を検討している方に役立つ情報を提供します。
目次
外壁塗装の費用とは?
外壁塗装の費用は大きく分けて次の3つです。
- 材料費
- 人件費
- 諸経費
ここでは、3つの費用について詳しく解説していきます。
外壁塗装にかかる主な費用項目
ここでは、外壁塗装にかかる主な費用項目を4つ紹介します。
材料費
外壁塗装にかかる費用1つ目は「材料費」です。
外壁塗装の材料には、塗料や下地の処理に使用するプライマーや、シーラー、防水材料などが含まれています。どれも外壁塗装をおこなうにあたって大切な材料です。
外壁塗装の塗料には「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」などがあります。
塗料の種類によって耐久性や料金が異なり、基本的にアクリルは4種類のなかで値段がリーズナブルで耐用年数は短め、フッ素は値段が高めで耐用年数も長いという特徴を持っています。
加えて、外壁塗装をおこなう面積や層数によっても必要となる塗料の量が異なりますし、塗装の品質や仕上げによっても料金が異なるでしょう。
なるべく費用を抑えて外壁塗装をおこないたい場合、塗料にかける価格を安くする方もいますが安い塗料にはそれなりの理由があります。
外壁塗装後にトラブルが発生した場合は追加費用として予想以上の価格がかかる場合もありますので、材料費は長期的なスパンで見て考えていきましょう。
人件費
外壁塗装にかかる費用2つ目は「人件費」です。
人件費とは、工事を実施するために必要な作業員の労働費用のことを指します。
外壁塗装は使用する塗料や防水材以外にも、実際に工事を担当する職人の技術力も重要です。
どんなに良い塗料や材料を使っても、職人の技術力が低ければ塗りムラが出たり、防水材がしっかりと設置できずに水漏れの原因になったりするリスクもあります。
そのため、外壁塗装を実施する作業員は、専門的な技術と知識を持っている人が必要となるため、工事を請け負う業者によっては相場よりも高い料金を提示する場合もあるでしょう。
また、外壁塗装に関する人件費には次のような要素が含まれているケースが多いです。
- 作業時間
- 作業人数
- 職人の技術レベル
- 地域の労働市場
外壁塗装の面積や状態によってどの位工事に時間がかかるかが異なります。
加えて、大規模な外壁塗装ともなれば「塗料の塗布」「下地処理」「高所での作業」など異なる作業を決められた期間内で行わなければならず、結果的に複数の作業員が必要となります。
そのため、外壁塗装を実施する場所や、必要となる作業員の人数によっても料金は大きく変動しますし、技術レベルの高い作業員に依頼する際は、どうしても料金は高くなるケースが多いでしょう。
その他にも、地域によって人件費の相場は異なり、労働の需要と供給の関係性や地域の経済状況も人件費に左右されます。
諸経費
外壁塗装にかかる費用3つ目は「諸経費」です。
諸経費として分類されるものは次のとおりです。
- 現場管理費用
- 資材費用
- 廃材処理費用
- 足場設置費用
- 付帯工事費用
現場管理費用とは、工事費用や工事原価に含まれる費用の一つで、外壁塗装工事を実施する工事現場を管理するためにかかる費用となります。
たとえば「現場監督や作業員の給料・交通費」工事に対してかける保険料、その他にも工事現場に設置された事務所で必要となる事務用品などが該当します。
次に資材費用です。塗料費用とは異なり外壁塗装に必要な工具や足場、マスキングテープなど資材にかかる費用です。ここには足場設置費用も含まれます。
資材費用のうち、足場設置費用は「工事期間」「足場の種類」「面積」によって費用が異なります。
そして付帯工事費用とは、外壁塗装に伴って実施される「外壁のクラック修復」や「コーキング」などが挙げられるでしょう。
外壁塗装の費用の相場
外壁塗装の費用の相場は、外壁塗装のみの場合約80万円〜、外壁塗装にプラスして屋根塗装も含めると約90万円〜となっています。※当編集部独自調査の結果です。
ただし、これは一つの指標であって次のような要素によって費用は左右されます。
- 建物の状態
- 塗料の種類
- 塗装の範囲
- 塗装方法
- 足場の有無
外壁塗装を実施する建物の築年数や劣化状態によっては、外壁塗装以外に「補修」や「下地処理」が必要となるので、料金が高めになるケースが考えられるでしょう。
その他にも、塗料には複数の種類があり、高品質な塗料や特殊な塗料を使用して外壁塗装をおこなう場合は、料金が高めになるケースもあります。
加えて、スプレー塗装やローラー塗装など、手間がかかる塗装方法の場合はその分料金が高めに設定されていたり、足場を設置する程規模の大きい外壁塗装では、足場に関する費用もかかります。
近年、この足場費用に関するトラブルが多く発生しており「足場設置費用は無料です」と謳っておきながら、実際には別の価格として上乗せしているケースも報告されているので注意が必要です。
足場の設置費用には、その名のとおり「足場を設置する費用」以外にも「足場の運搬費用」「足場の組み立て費用」「足場を解体する費用」もあります。
加えて、足場を組み立てるためには「足場の組み立て等責任作業者」という国家資格を持った人員を配置する必要もあるので、足場に関する費用が無料という業者は滅多にありません。
もし、気になっている業者が「足場の設置は無料にします」など足場に関する費用を無料にすると持ちかけてきた場合は、見積書の内訳で別の費用が高くなっていないかチェックしてください。
建物の大きさと費用の関係
上で解説したとおり、足場を設置する程の大規模外壁塗装を実施する場合や、外壁だけでなく屋根や付帯部分も塗装すると考えた場合、どうしても料金は高くなりがちです。
また、建物の高さや形状も費用に影響を与える場合があります。
マンションなど高い建物や複雑な形状をした外壁の場合、足場の設置や作業の難易度が高くなるのでそれに伴い費用が高くなる場合も考えられるでしょう。
使用する塗料の種類と費用の関係
外壁塗装には、アクリルやウレタン、シリコン、フッ素など様々な種類があります。
塗料の種類は耐久性や仕上がりの質感が異なるだけでなく、外壁塗装費用にも関係します。
たとえば水性塗料のアクリルは、環境にやさしく乾燥が早いという利点があり、一般的には1㎡あたりで1,000円〜1,800円前後、業者によっては800円〜1,500円程度が相場です。
次に油性塗料のウレタン、シリコンは耐久性が高く、色あせしにくいという利点があり、一般的には1,200円〜2,000円前後が相場となっています。
そして最後にフッ素塗料のフッ素は、耐候性や耐汚染に対する耐久性が非常に高く、色褪せにも強いなどアクリルやウレタン、シリコンの上位互換と言えるでしょう。
そのため、一般的には1㎡あたり3,000円〜5,000円が相場で、他の塗料と比べても高額になります。
このように塗料自体で費用に差が生じる場合が多く、ここに「外壁塗装を実施する建物の大きさ」「範囲」「建物の状態」を含めると、同じ㎡の建物でも最終的な料金には差が出る場合もあります。
外壁塗装の費用を抑える方法
「できるだけ外壁塗装の費用を抑えたい」
そんな方におすすめの方法は次の3つです。
- 適切な時期の選定
- 適切な塗料の選定
- 見積もりの比較
今後外壁塗装を業者へ依頼しようかと悩んでいる方は、ぜひ3つのポイントを参考にご自身が納得の行く価格で外壁塗装を実施してもらいましょう。
適切な時期の選定
外壁塗装の費用は季節や時期によっても変動します。
一般的に外壁塗装が実施されるのは春や秋など天候が安定し、温度も適温が続く時期が多く、この時期は外壁塗装を請け負う業者に対する需要が増加するので、費用が高くなる可能性があるでしょう。
なるべく費用を抑えて外壁塗装を依頼したい場合は夏のオフシーズン冬に依頼することをおすすめします。
ただし、この時期は冬と、夏どちらにも次のようなリスクが考えられます。
夏のリスク | 冬のリスク |
乾燥時間が短くなる | 乾燥時間に時間がかかる |
直射日光による熱反射 | 結露で塗膜の密着性や耐久性に影響を及ぼす可能性がある |
天候が不安定(雷雨や強風など) | 天候が不安定(雪や雨など) |
夏は気温が高くなることで、塗料の乾燥時間が短くなりやすいです。
あまりにも乾燥時間が速すぎると塗膜にムラが出たり剥がれの原因になったりします。
また直射日光が塗膜面に当たることも塗膜の乾燥時間を短くしたり、熱反射を起こしたりするケースも考えられるでしょう。
その他にも、急な雷雨や強風などによって作業を中断せざるを得ない可能性もあります。
そして冬は、夏とは真逆で低温が続くことにより塗料の乾燥時間が長くなります。
乾燥時間が通常よりも長いと、塗膜の品質や耐久性に影響を与える恐れが考えられるでしょう。
また冬は室内と外の温度差が大きくなる季節なので、結露が発生しやすくなります。
結露は塗膜の密着性や耐久性に悪影響を及ぼす可能性がありますし、夏と同じく冬も雪や雨など急な天候の変化によって作業が中断されやすいという点がデメリットです。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、専門の外壁塗装業者と相談し、時期に合わせた柔軟かつ適切な対策を取ることが重要となります。
適切な塗料の選択
なるべく外壁塗装の価格を抑えたい場合は、適切な塗料の選択も重要です。
安価な塗料を使用すれば価格は抑えられますが、その分次のようなリスクが考えられます。
- 耐久性や色持ちが悪い
- メンテナンス費用がかかる
- 塗装の寿命が短い
外壁塗装で最も大切なのは「耐久性」です。
外壁は常に外部からの環境にさらされるので、耐久性や耐候性、耐水性が求められます。
しかし、このような効果が期待できる塗料は価格が高いものも多く、なかなか手を出しにくい方もいるでしょう。
ですが、短期的なスパンで見ると「高い」と感じる価格の塗料でも、長期的なスパンで見れば塗装の寿命が伸び、メンテナンス費用を抑えられるなど利点も多くなります。
また適切な塗料の選択には「建物の大きさ」「形状」も含まれます。
外壁塗装を実施する現場によって「適切な塗料」は異なりますので、まずは外壁塗装の専門家や塗装実績の多い業者に相談してみると良いでしょう。
その際は、事前に外壁塗装の相場を理解した上で算出した予算を伝えておくことで、価格面で悩むリスクを削減できます。
見積もりの比較
外壁塗装の価格をなるべく抑えるなら、見積もりの比較も重要です。
一括見積もりサイトなどを利用して複数の外壁業者から見積もりを取り、サービス内容を比較することで、費用を抑えることができます。
また、事前に複数の業者から見積もりを取っておくことで、複数の業者との競争によって、適正な価格を提示してもらえる可能性が高まります。
このときの注意点として次のようなことを意識して見積もりをおこなってください。
- 見積もりの内訳をしっかりと説明してもらうこと
- あまりにも価格が安すぎる場合は要注意
- 見積もりは専門家の力を借りて比較する
初めて外壁塗装の見積もりを取る場合、ただ見積もりを見るだけではよくわからないという方も。
算出された価格だけを見ても高いのか安いのか判断しかねるケースもあります。
見積もりを取る際は、しっかりと見積もりの内訳を説明してもらいましょう。
また、複数の業者から見積もりを取る際は他の業者と比べて価格が安い場合も要注意です。
よくあるトラブルには見積もりを安く算出して契約した後、追加費用を請求されるケースがあり、既に外壁塗装工事を実施している状態での追加費用は拒否できず、トータルで見ると高額になったという場合もあります。
その他にも、上で紹介したトラブルや、工期の遅れ、作業員の怪我など、もしもの場合に対応できる保証内容が記載されているかという点もチェックする必要があります。
ただ、初めて外壁塗装の見積もりを取る方にとって「そんなに隅々までチェックできない」という方も多いでしょう。
無駄なリスクを避けるためには、見積もりを独自でチェック・判断するのではなくて外壁塗装の専門家に相談してチェックしてもらうことをおすすめします。
塗装業者の選び方
次は、塗装業者の選び方について解説します。
信頼できる塗装業者の見分け方
信頼できる塗装業者の見分け方は次のとおりです。
- 外壁塗装に関する資格を持っている業者か
- 外壁塗装の経験と実績は豊富か
- 業者が保険へ加入しているか
- 業者が提供する保証内容や保証期間
外壁塗装工事を請け負う際、信頼できる業者の見分け方として最も効率的なものは「資格」です。
たとえば「塗装技能士」や「建設業許可」など外壁塗装に関する資格を持っている業者は信頼できるかの判断材料として利用できます。
また業者の外壁塗装に関する経験や、過去にどのような外壁塗装を施工したかという実績もチェックポイントです。資格と併せてチェックしてみましょう。
その他にも「業者が外壁塗装に適用できる保険へ加入しているか」「業者が提供する保証内容や保証期間」も重要です。
特に労働災害や施工不良などのリスクに備えた保険へ加入している業者は信頼性が高いです。
ここで紹介した以外にも、信頼できる外壁塗装の専門家に相談したり、事前に外壁塗装を依頼したい業者について調べたりする方法もおすすめします。
業者選びのポイント
外壁塗装業者選びのポイントは次の3つです。
- 口コミや評判
- 適正価格の提案
- アフターサービスの充実度
口コミや評判
近年、外壁塗装を含む多くの業者に関する口コミや評判がインターネット上に溢れています。
「業者名+口コミ」や「外壁塗装業者ランキング」などさまざまな情報があるので、一度インターネットで調べてみましょう。
ただし、注意点として口コミや評判を記載しているサイトには「サクラ」と呼ばれるわざと評価を上げるような内容を投稿している人がいる可能性もあるでしょう。
そのため、高評価を投稿しているすべての方が本当にその業者へ外壁塗装を依頼して満足しているかを確認する手段はないので、一つの参考としてチェックしてください。
このようなリスクを防ぐためには1つの口コミ・評判サイトだけをチェックするのではなくて、複数の口コミサイトやSNSも利用して情報を集めてみると良いでしょう。
適正価格の提案
適正価格とは、外壁塗装の相場と比べて適正と判断できる価格のことを指します。
相場からあまりにもかけ離れている価格を提案してくる業者の場合、注意が必要です。
「なぜこの価格なのか」を見積もりで詳細に説明している業者や、相場と比較して適切と判断できる価格を提案してくる業者を選びましょう。
ただし、適正な価格だと判断するためには、まずご自身が相場を理解する必要があります。
建物のサイズや築年数、使用塗料などインターネットや専門家から事前に必要な情報を集めておいて「適正価格が一体いくらなのか」を明確にしておくことが大切です。
アフターサービスの充実度
外壁塗装のアフターサービスとは「定期点検」や「メンテナンス」が挙げられます。
定期点検やメンテナンスは塗装の寿命を伸ばすためにも重要で、継続的な費用の軽減に繋がります。
また、アフターサービスには塗装の品質や耐久性に対する保証も含まれる場合が多いです。
保証期間や保証内容には業者ごとに差がありますが、一般的には数年から数十年の間で、塗装の剥がれや色あせ、劣化に対して修理や補修を無償でおこなうことが対象となります。
その他にも問い合わせ窓口など、ちょっとした疑問や不安、トラブルに対して迅速な対応を取ってもらえるサービスが完備されているかも事前にチェックしておくと良いでしょう。
業者選びで失敗しないための注意点
業者選びで失敗しないための注意点は次のとおりです。
- 価格の安さだけで判断しない
- 1つの業者のみで見積もりを取って契約しない
- しっかりと業者に関する情報を集めて精査する
なるべく費用を抑えて外壁塗装ができることは1番の理想と言えますが、価格が安いことには必ず理由があります。この理由が後々トラブルを引き起こすリスクもありますので注意が必要です。
また1つの業者でのみ見積もりを取ってしまうと、比較対象がないことで「この業者は優良なのか」という判断材料がありません。
口コミや評判はすべての高評価がリアルとは言えないので「自分で調べた結果、良さそうな業者だから契約しよう」と契約してしまうと業者選びに失敗するリスクが高まります。
業者選びは複数から見積もりを取るだけでなく、業者の外壁塗装に関する経験や実績、持っている資格など、それぞれの情報を多方面から集めて精査することが大切です。
外壁塗装の助成金と補助金
次は、外壁塗装で利用できる助成金と補助金について解説します。
助成金・補助金の存在意義
外壁塗装における助成金・補助金の大きな存在意義は「建物の耐久性・美観向上」です。
外壁塗装は、日々さまざまな要因にさらされる外壁をダメージや劣化から守り保護します。
そのため定期的なメンテナンスが必要となるので、その都度費用がかかることになります。
このとき、助成金や補助金を利用することによって外壁塗装を実施する人を支援し、結果的に建物の寿命を伸ばすサポートの役目を果たしているのです。
また定期的なメンテナンスは建物の耐久性向上以外にも美観を維持させる効果も期待できます。
外壁が劣化することは、建物自体の資産価値を下げるリスクもあります。
加えて、外観が損なわれることによってそこに住む住民や、近隣住民からのクレーム・不満も増えるどころか、新たな入居者の減少にも大きく繋がるでしょう。
このようなリスクに対しても助成金や補助金で未然に防ぐ効果が期待できます。
これ以外にも、外壁塗装によって天候や湿気・水漏れなどから建物を守り、そこに住む住民に対して健康と快適な環境を与えてくれるというメリットもあります。
いずれの場合も、建物を守ることや、建物を管理するオーナーや住民をサポートする役目として助成金や補助金は大きな存在と言えるでしょう。
主な助成金・補助金の種類と申請方法
外壁塗装の助成金や補助金は都道府県によって名称や内容が異なるので一度ご自身がお住まいの地域をチェックしてみてください。
たとえば、東京の北区では「北区住まい改修支援事業」として外壁の補修や塗り替えなどの助成対象工事を実施する場合、助成対象経費の20%、上限10万円が助成される制度があります。
次に品川区では「台東区窓・外壁等の遮熱・断熱改修助成金制度」として外壁等の断熱改修工事を実施する場合、工事費用の20%、上限15万円が助成される制度があります。
外壁塗装では助成金と補助金を同じ扱いとしてまとめている場合も多く、どちらが適しているかは外壁の専門家やお住まいの地域にある役所で相談してみると良いでしょう。
また申請方法も、制度によって異なりますが、共通で多いものとして「1度もこの制度を利用したことがない方」が挙げられます。
申請書類も「印鑑」「住民の写し」「工事の計画書」「見積書」の提示を求める場合が多いので予め準備しておくことをおすすめします。詳しくはお住まいの地域にある役所に相談してください。
外壁塗装のメンテナンスと寿命
次は、外壁塗装のメンテナンスと寿命について解説します。
定期的なメンテナンスの重要性
外壁塗装の定期的なメンテナンスの重要性は次のとおりです。
- 建物の耐久性維持と保護
- 早期の問題発見と解決
- コスト削減
- 美観の維持
- 健康な環境の確保・維持
- 建物の寿命を伸ばす
外壁塗装は建物をさまざまな要素から保護し、耐久性を維持させる効果が期待できます。
しかし、建物は時間の経過や気候によって劣化してしまうものですので、定期的なメンテナンスをおこない、早期的に問題を発見し解決させることが重要です。
問題としては「外壁のひび割れ」「剥がれ」「色あせ」などが挙げられます。
これらの問題は長期的に放置すると修復が複雑になり、高額な費用がかかるケースもあります。
その他にも、定期的なメンテナンスは美観の維持や建物の健康を確保・維持することへ繋がり、結果的に建物の寿命を延ばすことにも繋がる大切な作業なのです。
外壁塗装の一般的な寿命
外壁塗装の一般的な寿命は10年〜20年とされています。
しかし、実際には建物の状態や地域の気候、使用されている塗料によっても異なります。
たとえば紫外線が強い地域や雨の時化による影響を受けやすい地域など、外壁塗装をおこなう地域によって適切な塗料を使用しないと建物の寿命を縮めることに繋がります。
そのため、状況によっては10年よりも早い時点で対策が必要な場合もありますし、定期的なメンテナンスによって20年を超えても健康を維持している場合もあるでしょう。
寿命を延ばすためのポイント
外壁塗装の寿命を延ばすためのポイントは次のとおりです。
- 定期的な点検とメンテナンス
- 環境の影響を考慮して適切な塗料を選ぶ
定期的な点検とメンテナンスは外壁塗装の寿命を延ばすために欠かせません。定期的に外壁を点検し、劣化や損傷箇所を早期に発見しましょう。小さな問題が放置されると、大きな修繕や再塗装が必要になる可能性があります。
また、外壁塗装の寿命は雨風の多い地域や強い紫外線があたる地域の場合、予想よりも速いスピードで劣化が進みやすくなります。
そのため、地域の環境に適した塗料を選ぶことも大切です。
この他にも、外壁の汚れやカビは塗膜の劣化を引き起こす原因となるのでメンテナンスと併せてクリーニングをおこなって清潔に保ち続けることも寿命を延ばすポイントとなります。
まとめ
本記事では外壁塗装の費用について紹介しました。
最後に、ここではまとめとして「外壁塗装の費用についての全体像」と「次に取るべきステップ」を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装の費用についての全体像
外壁塗装の費用についての全体像は次のとおりです。
- 建物の大きさや形状
- 建物の状態
- 使用する塗料の種類
- 建物診断費用
- 見積もり
- 工期
- 工事をおこなう地域
- 諸経費
- 人件費
- メンテナンス費用
- 保証など
外壁塗装と言っても、計画から施工、そして施工後のアフターケアまで費用がかかります。
上で挙げた以外にも、トラブルが発生して追加費用が発生する場合もありますので注意が必要です。
また外壁塗装の費用として見逃しがちなのは「建物診断費用」です。
これは外壁塗装の専門家による建物診断をおこなう際に必要な費用で「本当に外壁塗装が必要か」「外壁塗装が必要な部分はどこか」を判断してもらうために必要となります。
先ほど紹介した助成金や補助金の申請で診断結果の提出を求められるケースも考えられます。
建物診断費用は規模によって異なりますがおおよそ20万円〜100万円と幅が広いので、予め必要経費として覚えておかないと、予想以上に費用がかさむ場合もありますので注意が必要です。
次に取るべきステップ
「外壁塗装を依頼したい」
そう考えたら、これから紹介するステップに基づいて行動してみましょう。
- 外壁塗装の目的と予算を確定させる
- 複数の業者から見積もりを取る
- 業者選び
- 契約書の作成
- 外壁塗装工事施工
- アフターケア
最初は外壁塗装の目的や予算を明確にして確定させることから始めていきます。
外壁塗装の目的としては「外壁の劣化」「外壁の美観向上」などが挙げられるでしょう。
そして、目的とする外壁塗装を実施する際の予算はいくら位かかるかを専門家と相談します。
このとき、建物診断を利用して詳細な料金を算出しておくと良いでしょう。
また、詳細な料金と予算を照らし合わせた結果、予算内に収まりそうにない場合は助成金や補助金についてもチェックしておくことをおすすめします。
次に、複数の業者から見積もりを取って業者選びです。
本記事で紹介した選ぶポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
外壁塗装は1回の工事で建物の健康や美観を半永久的に維持できるわけではないので、ここで選ぶ業者とは長期的な付き合いとなることが多いです。
安さなど目先の利益に囚われず、じっくりと時間をかけて業者を選びましょう。
どうしても個人では決められないという場合は口コミや評判を参考にしたり、専門家に相談したりすることをおすすめします。
業者選びまで進んだ後は、業者と契約を結ぶ段階です。
契約書を作成して双方の責任と義務が確認できたら、外壁塗装の施工へと移ります。
契約書に関する注意点としては、作業内容や費用、工期、保証などが詳細に記載されているかを専門家とチェックして、後々トラブルが発生しないよう意識することが大切です。
次に外壁塗装の施工が開始されたら、定期的に業者の作業に関する進捗や計画に問題はないかを確認しておきましょう。たとえば実際に工事を施工した結果発生する問題もないわけではありません。
特に、業者へ作業を任せっぱなしにしていると予想以上に工期が伸びたり、追加費用が必要になったりと知らぬ間に多くの問題が発生する場合もあるので注意が必要です。
外壁塗装工事が完了した後は、定期的な点検やメンテナンスで建物の健康と美観を維持します。
何か問題が発生した場合に備えて、なるべく早く対処できるよう施工を担当した業者の保証やアフターケアサービスも事前にチェックしておきましょう。