5 min
外壁塗装の工事費

FRP防水のトップコートおすすめの種類や工程と塗り替え塗装時期の注意点とは

FRP防水のトップコートは、ベランダやバルコニーの防水性を保つために施されています。

ウレタン防水よりもFRP防水は高い防水性と耐久性があります。
トップコートの塗り替えは、防水性能を維持し、ひび割れや剥がれを防ぐために欠かせません。

本記事では、FRP防水のトップコートとは何か、種類や施工の流れについて詳しく解説します。
これにより、効果的な補修やメンテナンスが可能となり、長持ちする防水効果が期待できるでしょう。

ベランダなどのFRP防水塗装を検討している方は、この記事を読んで、ぜひ参考にしてみてくださいね。

FRP防水のトップコートとは?種類や塗り替え時期など徹底解説

FRP防水は、耐久性と強度を兼ね備えた防水方法で、トップコートを施すことでさらに防水性能が向上します。まずは特性を解説します。

トップコートの特性

トップコートは、FRP防水層を紫外線や化学物質、摩耗から守るために使用されます。コートは、紫外線防止剤や柔軟性を保つ成分を含んでおり、防水層の劣化を遅らせ、長期にわたって性能を維持します。また、トップコートには耐摩耗性も備わっているため、歩行や機械的な刺激からも防水層をしっかり保護します。

FRP防水の特性

FRP(繊維強化プラスチック)は、軽量でありながら非常に高い強度を持ち、耐薬品性や耐候性に優れています。接着力が高く、継ぎ目が少ないため、屋上やベランダなどの外部構造でも高い防水効果を発揮します。また、FRPは速乾性があり、作業時間の短縮やコスト削減に役立ちます。

FRP防水の利点

FRP防水には、軽量性、高強度、耐摩耗性、硬化の速さなど、多くの利点があります。それらを詳しく見ていきましょう。

軽量で強力

FRPは、軽量であるため屋根やベランダなどの構造に余計な負担をかけずに済みます。それにもかかわらず、繊維強化プラスチック特有の高い強度を持つため、構造物の耐久性を高めます。

継ぎ目ない仕上がりに

FRP防水は、継ぎ目がほとんどないため、一体感のある仕上がりが実現します。これにより、外部からの水分侵入を効果的に防ぎ、防水性能を高めることができます。

耐摩耗性に優れている

FRPは摩耗や擦り傷に強く、頻繁に歩行する場所や機械的な衝撃が加わる場所でも長期にわたって防水機能を発揮します。したがって、屋上やベランダ、駐車場などの防水工事に適しています。

硬化が速い

FRPの硬化速度が速いため、施工時間を大幅に短縮できます。これにより、施工コストの削減や、短期間での施工が必要な現場でも適用可能です。

FRP防水の欠点

FRP防水は多くの利点を持ちながらも、特有の欠点がいくつかあります。ここでは、その主な欠点を説明します。

紫外線に弱い

FRPは、紫外線に長期間さらされると劣化しやすいです。これにより防水層が弱くなり、ひび割れや劣化を引き起こす可能性があります。そのため、トップコートでしっかりと保護する必要があります。

ベランダやバルコニーなど広い場所に向かない

FRPは熱膨張や収縮が大きいため、広範囲に適用するとひび割れが発生しやすくなります。したがって、広い屋根全体の防水などには不向きで、狭い面積や特定の箇所に向いています。

コストが高い

FRPの材料費は他の防水方法に比べて高く、施工にも技術が必要なため、初期コストが高くなる傾向があります。しかし、長期的な耐久性や耐候性を考慮すれば、そのコストに見合った効果が得られます。

トップコートの種類

トップコートには主に3つの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。

トップコートの種類1.ウレタン系のトップコート

ウレタン系のトップコートは、柔軟性と耐候性に優れているため、FRP防水層の保護に適しています。これにより、温度変化や外部からの衝撃を受けても防水性能を維持できるため、特に人の出入りが多い屋上やベランダでよく使われます。耐用年数は約5年で、定期的な再塗装が必要です。

トップコートの種類2.ポリエステル系のトップコート

ポリエステル系トップコートは、FRP防水層と同じポリエステル素材であるため、高い接着力を持ちます。耐摩耗性が高く、摩擦や歩行が多い場所でも長持ちするのが特徴です。しかし、紫外線に弱いため、屋外での使用では定期的なメンテナンスが欠かせません。耐用年数は約5年です。

トップコートの種類3.フッ素系のトップコート

フッ素系のトップコートは、非常に高い耐候性と防汚性を持ちます。紫外線や化学薬品の影響に強く、長期間にわたり防水層をしっかりと保護します。耐用年数は約10年と他の種類よりも長いですが、その分コストが高くなります。長期的に耐久性を求める場合に適しています。

ウレタン系トップコートの劣化により起こる症状|塗り替えの時期目安

時間が経ってくると様々な影響がおよび、トップコートが劣化してきます。よくあるトップコートの劣化による兆候は以下になります。

トップコートの劣化による兆候

ウレタン系トップコートの劣化による兆候には、表面に白い粉が吹くチョーキング現象、ひび割れ、剥がれなどがあります。これらの症状は、トップコートが紫外線や化学物質によって劣化していることを示し、防水性能が低下しているサインです。放置すると防水層へのダメージが進行し、雨漏りや大規模な修繕が必要になる可能性があります。

チョーキング現象とは?

チョーキング現象とは、屋上やベランダの防水面に施された塗装やトップコートが劣化して、表面に白っぽい粉が浮き出る現象です。これは、塗膜が長期間の紫外線や風雨の影響で分解され、粉状の粒子として表面に現れる状態を指します。塗装面を指で触ると、白い粉が付着するのが特徴です。

チョーキング現象が起こると、防水層を保護する機能が低下し、防水性が損なわれるリスクが高まります。そのまま放置すると防水層が直接紫外線や雨水にさらされてしまい、ひび割れや剥がれが生じる可能性があります。こうした状況が続くと、雨漏りなどの深刻な被害につながるため、チョーキング現象が確認されたら、早めのトップコート再塗装が重要です。

塗り替えのタイミング

ウレタン系トップコートは、通常5年ごとの塗り替えが推奨されています。しかし、環境や使用状況によっては劣化が早まる場合もあるため、定期的な点検が重要です。劣化の兆候が見られた場合は速やかに塗り替えを行うことで、防水層の寿命を延ばすことができます。

FRP防水トップコート塗り替えの手順

FRP防水トップコートの塗り替えは、防水層を長持ちさせるためにプロの業者に依頼することが重要です。

適切な手順で塗り替えを行えば、FRP防水の性能を最大限に引き出し、建物を長く守れます。ここでは、FRP防水トップコートの塗り替えを業者に依頼する際の手順を紹介します。

手順1: 表面の清掃と準備

まず、業者はFRP防水面の表面を徹底的に清掃します。高圧洗浄機などを使い、既存のトップコートの剥がれた部分や汚れを取り除き、均一な下地を整えます。必要に応じて、ひび割れや損傷部分の補修も行います。

手順2: 下塗り材の塗布

清掃後、トップコートの密着性を高めるためにプライマーやシーラーといった下塗り材を塗布します。薄く均一に塗布し、完全に乾燥させます。下塗り材の選択は、FRP防水面の状況や環境に合わせて行われます。

手順3: トップコートの塗布

下塗りが乾燥したら、ローラーや刷毛を使い、トップコートを均等に塗布します。まず1回目を薄く塗り、乾燥後に2回目を塗布します。これにより、耐久性と防水性を確保します。トップコートの種類は、業者が建物の使用目的や予算に合わせて最適なものを提案します。

手順4: 硬化を確認し検査

塗布作業が終了したら、トップコートが完全に硬化するまで待ちます。乾燥時間は製品により異なるため、業者は製品ごとの指示に従います。硬化後、業者は表面の仕上がりや均一性を最終確認し、不具合があれば追加の処置を行います。

専門の業者に塗り替えを依頼することで、FRP防水トップコートは適切にメンテナンスされ、建物の防水層が長期的に保護されます。業者の提案に従い、最適な塗り替えプランを立てていきましょう。

FRP以外のトップコート塗装の種類

FRP防水のトップコート以外にも、さまざまな種類のトップコート塗装があります。それぞれ異なる素材や特性を持つため、環境や使用目的に適したものを選ぶ必要があります。以下では、FRP以外の代表的なトップコート塗装の種類について解説します。

ウレタン防水用トップコート

ウレタン防水用トップコートは、ウレタン防水工法で使われるトップコートです。柔軟性と伸縮性に優れており、温度変化や構造の動きに対してもしなやかに対応できます。屋上やベランダ、バルコニーなどで使用され、紫外線や摩耗への耐性を持つため、足元の歩行や物理的な摩擦にも強いです。耐用年数はおおよそ5~7年です。

アスファルト防水用トップコート

アスファルト防水のトップコートは、アスファルト防水の仕上げ材として使用されます。アスファルトの防水層を紫外線や熱、湿気から保護し、耐久性を高めます。アスファルト防水層は通常複数の層で構成されているため、トップコートの塗布により全体の防水機能を強化します。定期的なメンテナンスと再塗装で、10年以上の耐用年数を期待できます。

塩ビシート防水用トップコート

塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂をシート状に加工し、防水面に固定する防水工法です。この防水層の保護には、専用の水性トップコートが使用されます。塩ビシートは紫外線に強く、トップコートを塗布することで劣化をさらに遅らせることが可能です。また、汚れを防ぎ、防水層の寿命を延ばします。シートの素材に影響が出ないよう、専門の塗料を使い5年ごとの再塗装が理想的です。

これらのトップコート塗装は、それぞれ異なる特性と利点があるため、環境や防水工法に応じて適切なものを選び、適切なタイミングでメンテナンスすることが重要です。

まとめ

FRP防水のトップコートは、防水層の劣化を遅らせるだけでなく、摩耗や紫外線から守り、長期的な耐久性を確保するうえで重要な役割を果たします。

ウレタン系、ポリエステル系、フッ素系の各トップコートには特性があり、適用する場所や条件に合わせた選択が不可欠です。特にウレタン系トップコートは約5年ごとの塗り替えが必要なため、劣化の兆候を見逃さず定期的な点検を心がけましょう。

関連記事
施工実績344件突破!WEB割キャンペーン実施中!