ベランダやバルコニーは日々の紫外線や風雨にさらされており、年月が経つと防水機能が劣化していきます。
そのまま放置すると、雨漏りや建物内部への浸水といった深刻な被害に繋がることも少なくありません。

マンションや住宅においては、定期的なメンテナンスが必要です。適切な防水工事を行うことで、住宅の寿命を延ばし、長期的なコスト削減にもつながります。

この記事では、ベランダ防水の種類についてわかりやすく解説し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。
また、ベランダ防水のリフォーム・補修方法と費用のポイントについても詳しく取り上げていますので参考にしてください。

防水工事についての特徴や種類を理解して、建物の寿命を延ばしましょう。

ベランダ防水の種類別の特徴と改修工事について解説

ベランダの防水工事は、建物の寿命を延ばすために重要な工事です。

ベランダの防水工事には、主に以下の4つの工法があります。

  • FRP防水
  • ウレタン防水
  • シート防水
  • コンクリート防水

それぞれ特徴が異なるため、改修する際には自分に合った工法を選ぶことが重要です。

ベランダ防水の種類|FRP防水

FRP防水とは、ガラス繊維強化プラスチックを防水層として用いる防水工法です。

複数の層を重ねて塗布することで防水層を形成し、高い耐久性と耐水性を実現しています。

FRP防水のメリット

高い耐久性と耐水性: FRP防水は強固な防水層を形成するため、高い耐久性と耐水性を備えています。

紫外線や熱、水にも強く、長期にわたって防水効果を維持します。

  • 施工性が高い…FRP防水は現場で施工する比較的簡単な工法で工期短縮にもつながる
  • 改修しやすい…FRP防水は既存の防水層の上に重ねて施工できるため改修にも最適

既存の防水層を撤去する必要がなく、コストを抑えることが可能です。

FRP防水のデメリット

FRP防水は他の防水工法と比較して、施工費用が高くなります。

また、FRP防水は完全硬化するまで時間がかかるため、工期が長くなる場合も少なくありません。

ほかの工法と比較すると重量があるため、建物の構造によっては使用できない場合があります。

FRP防水の改修方法

FRP防水の改修方法は、劣化状況や予算によって異なります。

軽度の劣化であれば、トップコートの塗り替えで対応可能です。

重度の劣化であれば、防水層の全面改修が必要となります。

改修方法具体的なやり方
トップコート塗り替えFRP防水の表面に新しい塗膜を形成することで、防水効果を回復させる方法です。
費用が安く、比較的短時間で施工できるため、軽度の劣化に適しています。
防水層全面改修FRP防水の防水層をすべて撤去し、新しい防水層を施工する方法です。
高い耐久性と防水効果を期待できますが、費用が高く、工期も長くなります。

FRP防水は高い耐久性と耐水性を実現できる防水工法です。

費用は高くなりますが、長期的にみるとコストを抑えることができる場合があります。

FRP防水の施工を検討している場合は、専門業者に相談して最適な改修方法を決定しましょう。

ベランダ防水の種類|ウレタン防水

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗布して防水層を作る工法です。

FRP防水と同様にシームレスな防水層を形成できるため、高い防水性と耐久性を備えています。

また、FRP防水よりも柔軟性があり、建物の動きに追従しやすいという特徴があります。

ウレタン防水の費用は、使用する材料や改修方法によって異なりますが、一般的にはFRP防水よりもやや高いケースが一般的です。

しかし、耐久性や柔軟性に優れているため、長期的に見ればコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。

ウレタン防水のメリット

シームレスな防水層を形成できるため防水性が高く、FRP防水よりも柔軟性があり、建物の動きに追従しやすいのがメリットと言えます。

また、通気緩衝工法を採用することで、結露を防ぐことにもつながります。

<ウレタン防水のデメリット>

FRP防水よりも費用が高い傾向にあり、溶剤を使用するためにおいが発生するのがデメリットです。

また、紫外線に弱いため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

ウレタン防水の改修方法

ウレタン防水の改修方法は、主に以下の3種類があります。

改修方法具体的なやり方
トップコート塗り替え既存の防水層の上に新しいウレタン樹脂を塗布する方法です。
比較的安価で済むため、軽微な劣化の場合に適しています。
防水層の全面改修既存の防水層を撤去し、新しい防水層を施工する方法です。
既存の防水層が劣化している場合や、防水性能を大幅に向上させたい場合に適しています。
通気緩衝工法既存の防水層の上に通気緩衝シートを敷設し、その上に新しい防水層を施工する方法です。
通気緩衝シートは防水層と下地の間に隙間を作り、湿気を逃がす効果があります。
そのため、結露が発生しやすいベランダや屋上などに適しています。

ベランダ防水の種類|シート防水

シート防水は、塩化ビニル系シートやゴム系シートなどを用いる工法で、水密性が高く軽量であることが特徴です。

施工が比較的容易で費用も比較的安価であるため、ベランダ防水で広く採用されています。

シート防水のメリット

シート防水の大きな魅力は、高い水密性を確保できる点です。シートそのものに防水性能が備わっているため、施工後すぐに安定した防水効果を発揮します。

また、シートは軽量なため建物への負担が少なく、既存の防水層を撤去せずに重ね張りできる場合もあります。
さらに、施工方法が比較的容易で工期を短縮できるため、居住者がいる建物でも日常生活への影響を抑えやすい点もメリットです。

加えて、材料費や人件費が抑えられることから、他の防水工法と比べて費用が比較的安価に済むのも選ばれる理由のひとつです。

シート防水のデメリット

一方で、シート防水には注意すべきデメリットもあります。まず、紫外線や熱に弱いため、直射日光が当たりやすいベランダでは劣化が早まる傾向があります。

また、経年劣化により硬化が進むとひび割れが発生しやすく、定期的な点検や補修が必要になります。さらに、シートは突き刺しや摩耗に弱いため、植木鉢や椅子の脚などが接触すると穴あきや破れの原因になることがあります。

これらのリスクを考慮し、使用環境に合った施工やアフターメンテナンスを計画することが重要です。

シート防水の改修方法

シート防水の改修方法は、主に以下の2つがあります。

改修方法具体的なやり方
かぶせ工法既存のシート防水の上から新しいシート防水材を張り重ねる方法です。
比較的短期間で施工できるため、費用を抑えることができます。
撤去工法既存のシート防水材を撤去し、新しいシート防水材を施工する方法です。
既存のシート防水材が劣化している場合や、防水層を厚くしたい場合に適しています。

ベランダ防水の種類|コンクリート防水

コンクリート防水は、その名の通り、コンクリート自体に防水機能を持たせる工法です。

耐久性が高く、他の防水工法に比べて比較的安価なため、広く採用されています。

コンクリート防水の改修方法は、大きく分けて2つあります。

  • ウレタン塗膜防水
  • シート防水

コンクリート防水の改修方法は、コンクリートの劣化状態や予算によって異なります。

専門業者に相談して、最適な改修方法を選択することが大切です。

コンクリート防水は、耐久性が高く、安価な防水工法です。

しかし、ひび割れに弱いため、定期的なメンテナンスが必要です。

コンクリート防水の改修を検討している場合は、専門業者に相談して、最適な改修方法を選択しましょう。

ベランダ防水の劣化サインと対処法を種類別に紹介

ベランダは常に風雨に晒されているため、防水層が劣化していくのは避けられません。

以下、主な防水の種類別の劣化サインをご紹介します。

種類別におけるベランダ防水の劣化サインと対処法|FRP防水

ベランダ防水の劣化サインは、主に以下の3つに分類されます。

  • 防水層のひび割れや膨れ
  • トップコートの剥がれ
  • 排水不良

FRP防水の劣化サインを発見したら、早急に補修または防水工事が必要です。

補修方法としてはひび割れや膨れが小さい場合、コーキング材などで補修することができます。

しかし、ひび割れや膨れが大きい場合は、防水層の張り替えが必要になる場合があります。

防水工事としては、FRP防水の再施工やウレタン防水への切り替えなどが考えられます。

防水工事の費用は使用する材料や施工面積によって異なりますが、一般的には1平方メートルあたり5,000~10,000円程度かかります。

種類別におけるベランダ防水の劣化サインと対処法|ウレタン防水

ウレタン防水は、比較的安価で施工しやすいことから人気のある工法です。

しかし、どんな防水材にも寿命があり、ウレタン防水も経年劣化によって防水機能が低下してしまいます。

ウレタン防水が劣化すると、以下のようなサインが見られます。

  • 表面のひび割れや膨れ
  • 塗膜の剥がれ
  • 塗膜の変色

これらのサインを見つけたら、早急に補修を行う必要があります。

補修方法は、劣化の程度によって異なりますが、専門業者に依頼するのがおすすめです。

ウレタン防水の劣化を防ぐためには、日々のメンテナンスが重要です。

定期的に表面の汚れや埃を落とし、劣化のサインがないかを確認しましょう。

また、ウレタン防水は定期的にトップコートを塗ることで劣化を防ぐことができます。

ウレタン防水は適切なメンテナンスを行うことで、長持ちさせることができます。

ウレタン防水の劣化サインに気付いたら、早急に専門業者に相談しましょう。

種類別におけるベランダ防水の劣化サインと対処法|シート防水

シート防水は、ベランダ防水の一般的な工法の一つです。

軽量で施工性に優れており、費用も比較的抑えられることがメリットです。

しかし、シート防水も経年劣化の影響を受けます。

劣化が起こった場合は、以下のようなサインが現れます。

  • 表面のひび割れや膨れ
  • シートのめくれや剥がれ
  • シーリング材の劣化
  • 雨漏りの発生

これらの劣化サインが現れた場合は、早急に対処が必要です。

放置すると雨漏りが悪化したり下地の腐食が進んだりして、より大きな修繕費用が発生する可能性があります。

対処法としては、軽微な劣化であれば部分補修で対応可能です。

しかし、劣化が進行している場合は全面改修が必要となります。

全面改修の場合は既存のシート防水を撤去し、新たにシート防水を施工します。

費用は部分補修よりも高くなりますが、長期的には耐久性が高く、雨漏りの心配も減らすことができます。

シート防水の劣化サインを見逃さないように定期的に点検を行い、適切なタイミングで対処することが重要です。

種類別におけるベランダ防水の劣化サインと対処法|コンクリート防水

コンクリート防水は耐久性が高い防水方法ですが、経年劣化によりひび割れや剥離などが発生します。

劣化サインとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 0.3mm以上のひび割れ
  • 防水層の浮き上がりや剥がれ
  • コンクリート表面に白い粉状の跡が残る白華現象
  • コケや藻の発生

対処する際には、以下のような方法がとられます。

劣化サイン対処法の例
0.3mm以上のひび割れシーリング材での補修
防水層の浮き上がりや剥がれ防水層の全面改修
白華現象白華を落とした後の防水層施工
コケや藻の発生高圧洗浄と防水層施工

コンクリート防水の補修は専門業者に依頼することをおすすめします。

大規模修繕工事の新東亜工業はお客様満足度98%

お客様満足度98% ★★★★☆

新東亜工業が選ばれる理由

  • 仲介業者を介さない工事で余分な外注費をカットできる
  • 確かな品質と施工スピードが強み
  • お客様満足度脅威の98%
  • 個人宅以外にマンションなどの大規模修繕にも対応

\\中間マージン0だから他社より安い//

ベランダ防水のリフォーム・補修方法と費用のポイントを種類ごとに把握しよう!

ベランダの防水は経年劣化や紫外線により、徐々に劣化していきます。

補修のタイミングは、ひび割れや膨れ、水漏れなどが発生した場合です。

補修方法や費用については、劣化状況やベランダの広さなどによって異なります。

ここからはそれぞれの防水工事について、補修方法と費用のポイントを見ていきましょう。

種類別におけるベランダ防水リフォーム費用のポイント|FRP防水

FRP防水は、紫外線や経年劣化による損傷が発生しやすい防水工法です。

そのため、定期的な点検と補修が必要となります。

FRP防水の補修方法は、損傷の程度によって異なります。

軽微な損傷であれば表面の補修のみで済みますが、損傷が大きい場合は防水層の全面改修が必要です。

FRP防水の補修費用は、損傷の程度や補修範囲によって異なります。

劣化サインが見られた場合は、速やかに補修しないと雨漏りにつながる恐れがあります。

FRP防水の補修方法は、以下の方法に大別されます。

  • FRP防水の再施工
  • 下地交換と防水再施工

どちらの方法を選択するかは、劣化の程度によって異なります。

FRP防水の補修費用は、施工方法や面積によって異なりますが、一般的には以下のようになります。

施工方法費用相場
再施工3,000~5,000円
下地交換と防水再施工5,000~8,000円
※1㎡あたりの価格

FRP防水の補修費用は、あくまでも目安です。

実際に業者に依頼する場合は、見積もりを取って確認することをおすすめします。

種類別におけるベランダ防水リフォーム費用のポイント|ウレタン防水

ウレタン防水は、耐久性が高く、伸縮性に富むベランダ防水に使用される素材です。

しかし、経年劣化によってヒビ割れや剥がれが生じることもあります。

ここでは、ウレタン防水の補修方法と費用について解説します。

ウレタン防水の補修方法は、大きく分けて3つの工法があります。

  • 密着工法
  • 通気緩衝工法
  • 撤去工法

密着工法は、既存の防水層の上に新しいウレタン防水層を塗布する工法で、費用は比較的安く、工期も短期間で済みます。

通気緩衝工法は、既存の防水層と新しい防水層の間に通気緩衝シートを挟み込む工法で、通気性があるため、防水層内の湿気や熱を逃がすことができ、防水層の寿命を延ばすことができます。

費用は密着工法よりも高くなります。

撤去工法は、既存の防水層をすべて撤去し、新しい防水層を施工する工法で、費用は3つの工法の中で最も高くなりますが、防水層を完全に新しくするため、耐久性が高くなります。

ウレタン防水の補修費用は、補修方法や面積、施工業者によって異なります。

一般的な目安としては、以下の通りです。

工法の種類費用相場
密着工法3,000~5,000円
通気緩衝工法4,000~6,000円
撤去工法5,000~8,000円
※1㎡あたりの価格

補修費用を抑えるためには、早期に補修を行うことが大切です。

小さなヒビ割れや剥がれを放置すると、雨水が浸入して防水層の劣化がさらに進む可能性があります。

ウレタン防水の補修は、防水層の劣化の状態や予算に合わせて最適な方法を選択することが重要です。

早期に補修を行うことで、防水層の寿命を延ばし、雨漏りなどのトラブルを防ぐことができます。

種類別におけるベランダ防水リフォーム費用のポイント|シート防水

シート防水の補修には、かぶせ工法と撤去工法の2種類があります。

FRP防水やウレタン防水に比べて費用が安く、施工が簡単なのが特徴です。

ただし、経年劣化により破れや剥がれなどが発生することがあります。

この場合、部分的な補修で済むケースと、全面的な張り替えが必要なケースがあります。

部分的な補修は、破れや剥がれが小さい場合に有効です。

補修方法は、破損箇所を清掃し、新たにシートを貼り付けます。

補修費用は、破損箇所や使用材料によって異なりますが、一般的には1㎡あたり5,000円程度かかります。

全面的な張り替えは破れや剥がれが大きい場合や、全体に劣化が進んでいる場合は、全面的な張り替えが必要です。

全面的な張り替えは、既存のシートを撤去し、新たにシートを貼り付けます。

張り替え費用はベランダの面積や使用材料によって異なりますが、一般的には1㎡あたり10,000円程度かかります。

なお、補修費用や張り替え費用はあくまでも目安であり、実際には施工業者によって費用が異なります。

そのため、見積もりを依頼することをおすすめします。

種類別におけるベランダ防水リフォーム費用のポイント|コンクリート防水

コンクリート防水は、他の防水工法と比べて耐久性に優れ、補修も比較的容易です。

コンクリート防水の補修方法は、主に以下の3つがあります。

  • ひび割れ補修…ひび割れ部分に専用の補修材を注入して補修する
  • 塗装補修…防水塗料を塗装して補修する
  • シート防水重ね張り…既存のコンクリート防水の上にシート防水を重ね張りして補修する

補修方法は、損傷の程度や予算によって異なります。

軽微な損傷の場合は、ひび割れ補修や塗装補修で対応できますが、損傷が大きい場合はシート防水を重ね張りする必要があります。

コンクリート防水の補修費用は、補修方法や面積によって異なります。

一般的には、以下のような費用がかかります。

補修内容費用相場
ひび割れ補修5,000~10,000円
塗装補修3,000~5,000円
シート防水重ね張り8,000~12,000円
※1㎡あたりの価格

費用はあくまでも目安であり、実際の費用は施工業者によって異なる場合があります。

複数の業者から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。

ベランダ防水の種類に合わせた対応が重要|まとめ

今回の記事ではベランダ防水リフォームについて、工法・費用・ポイントなどを解説してきました。

ベランダ防水は早めに対処しないと、下階への雨漏りや構造躯体の腐食などの深刻なトラブルを招く恐れがあります。

ベランダ防水は、防水方法によって工法や費用が異なります。

FRP防水は耐久性が高く、ウレタン防水は速乾性があって施工がしやすい、シート防水は比較的安価という特徴があります。

ベランダ防水は劣化サインを見逃さずに、早めの補修や改修を行うことが大切です。

ベランダ防水のリフォームを検討している人は、複数の業者から見積もりを取り、最適な工法や費用を比較検討することをおすすめします。

防水工事・修繕工事は新東亜工業がおすすめ!

中間マージン0だから他社より安い費用で工事が可能

中間マージン=仲介手数料

  • 大規模修繕工事
  • 解体工事
  • 防水工事
  • 外壁塗装
  • 屋根工事
  • シーリング工事
  • 長尺シート工事
  • 下地補修工事
  • 足場工事
  • タイル工事
  • 洗浄工事
  • 電気、水道、外溝工事等

大きな強みは「自社で完結」

施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。

ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。