ベランダの防水工事を検討しているとき、気になるのが「工事期間」ですよね。
「どのくらいで終わるのか?」「雨が降ったらどうなる?」「生活に支障は出る?」など、防水工事に踏み切る前に確認しておきたいことはたくさんあります。
ベランダは日常的に洗濯や換気で使われる空間だからこそ、工事の影響は無視できません。また、防水工法によっても必要な日数は異なり、天候によっては工程が延びることもあります。
本記事では、ベランダ防水工事の期間や工法ごとの所要日数、作業の流れ、天候や建物条件による違いなどを詳しく解説します。さらに、スムーズに工事を終えるためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
事前に知っておくことで、余裕のあるスケジュール設定や暮らしの工夫にもつながり、安心して工事を迎えることができます。
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目次
ベランダの防水工事とは?
ベランダの防水工事とは、雨水の浸入を防ぎ、建物の劣化や雨漏りを防止するために行う工事です。特にベランダは屋外に面しているため、紫外線や風雨にさらされやすく、防水層が劣化しやすい部位でもあります。防水層が破損すると、床材の浮きやカビ、最悪の場合は室内への漏水被害に発展することも。そのため、定期的な点検と適切なタイミングでの防水工事が欠かせません。
施工方法には、液体の樹脂を塗布して防水層を形成するウレタン防水、速乾性と強度を持つFRP防水、あらかじめ成形されたシートを貼るシート防水などがあり、それぞれの工法に応じたメリット・デメリットがあります。建物の構造やベランダの形状、使用状況に合わせて最適な工法を選ぶことが重要です。
ベランダの防水工事の種類
ベランダ防水工事には、建物の構造や用途、施工環境に応じていくつかの工法があり、主に以下の4種類が一般的です。
主なベランダ防水工事の種類と特徴
工法 | 特徴 | 耐用年数の目安 |
---|---|---|
ウレタン防水 | 液体状の樹脂を塗り重ねて防水層を形成。柔軟性があり複雑な形状にも対応可能。 | 約10〜12年 |
FRP防水 | 硬化が早く高耐久。ガラス繊維マット+樹脂で形成。耐衝撃性にも優れる。 | 約10〜15年 |
シート防水 | ゴムや塩ビ製のシートを貼り付けて施工。継ぎ目の処理に注意が必要。 | 約10〜15年 |
アスファルト防水 | 複数層にアスファルトを積層。重厚で耐久性が高いが一般住宅には不向き。 | 約15〜20年 |
ウレタン防水
液状のウレタン樹脂をローラーや刷毛で塗り重ねて防水層を形成する工法です。柔軟性が高く、複雑な形状のベランダにも対応可能。仕上がりが継ぎ目のない一体構造になるため、美観性にも優れます。乾燥時間が必要で、天候に左右されやすい点には注意が必要です。
FRP防水
ガラス繊維(マット)にポリエステル樹脂を染み込ませて硬化させる工法で、高い強度と耐久性を誇ります。硬化が早いため、短期間で施工が完了するのも特長。ベランダや屋上駐車場など、耐荷重が求められる場所に適しています。
シート防水
塩ビやゴムなどの防水シートを接着剤や機械的に固定する工法です。あらかじめ工場で成形されたシートを使うため、品質が安定しやすく施工もスピーディーです。継ぎ目部分の処理が不十分だと漏水リスクがあるため、職人の技術力が重要です。
アスファルト防水
加熱したアスファルトを何層にも積み重ねて防水層をつくる伝統的な工法。耐久性と信頼性が高く、大規模な屋上やビルの屋根でよく採用されますが、熱を使うため一般住宅のベランダではあまり用いられません。
各工法にはそれぞれの特性があり、費用や耐久年数、見た目などを考慮して選ぶことが大切です。
ベランダ防水工事の期間はどれくらい?
防水工事にかかる日数は、工法や下地の状態、ベランダの広さによって異なりますが、一般的には2日〜5日程度が目安です。ただし、雨天や低温・高湿度の影響で乾燥時間が延びる場合もあるため、余裕を持ったスケジュールが大切です。
防水工法ごとの工期比較
防水工法 | 工期の目安 | 特徴 |
---|---|---|
ウレタン防水(密着) | 3〜5日 | 下地に直接塗布、乾燥に時間が必要 |
ウレタン防水(絶縁) | 4〜6日 | 通気緩衝シート使用でやや長め |
FRP防水 | 2〜3日 | 速乾性が高く即日歩行も可能 |
シート防水 | 2〜4日 | 貼り付け作業中心で比較的短期 |
一般的なベランダ防水工事の期間目安
- ウレタン防水(密着工法):3〜5日
密着工法は、既存の下地に直接ウレタン樹脂を塗布する方法です。工期は比較的短めですが、下地の状態に大きく左右されるため、ひび割れや段差がある場合は下地処理に時間を要します。また、各塗布層の乾燥に半日〜1日必要なため、日程調整が重要です。 - ウレタン防水(絶縁工法):4〜6日
絶縁工法は、通気緩衝シートを挟むことで下地との縁を切り、膨れのリスクを軽減する工法です。密着工法より工程が多く、脱気筒設置やシート貼りなどが追加されるため、その分工期もやや長くなります。ただし耐久性に優れており、長期的なメンテナンス性に優れています。 - FRP防水:2〜3日
硬化が早く、高い耐久性を誇るFRP防水は、短期間で施工が可能です。1日目に下地処理とガラスマット+樹脂の施工を行い、2日目にトップコートを塗布するだけで完了するケースもあります。速乾性の高さから、急ぎの工事にも適しています。 - シート防水:2〜4日
あらかじめ成形された防水シートを接着材や熱で貼り付ける工法で、作業の進行がスムーズです。下地が整っていれば、最短2日で終わることもあります。ただし、複雑な形状のベランダには不向きで、継ぎ目部分の処理が工期に影響を与えることもあります。
ベランダ防水工事の流れと日数の内訳
ベランダの防水工事は、ただ塗るだけの作業ではなく、複数の工程を段階的に進める必要があります。工事にかかる日数は、工程ごとの所要時間によって決まるため、全体の流れを理解しておくことが大切です。
ここでは、準備から完了検査までの具体的な流れと、それぞれに必要な日数の目安をわかりやすく解説します。
ベランダ防水工事の流れ1.工事前の準備・近隣挨拶(0.5日)
防水工事に入る前にまず行われるのが、工事範囲の確認や作業エリアの確保、そして近隣住戸への挨拶回りです。特にマンションやアパートなど集合住宅では、騒音や臭気が発生する可能性があるため、住民への周知は非常に重要です。施工会社が事前に掲示物を出したり、担当者が直接説明することもあります。
また、ベランダに設置されている物干しや植木鉢などの移動も行うため、居住者自身の協力も求められます。この工程は通常、半日程度で完了しますが、状況に応じて1日を要する場合もあります。
ベランダ防水工事の流れ2.高圧洗浄と下地処理(1日)
防水層を長持ちさせるためには、下地の状態が極めて重要です。この工程ではまず高圧洗浄機を使用して、既存の汚れやほこり、古い塗膜などを丁寧に除去します。次に、ひび割れや凹凸がある箇所をパテやモルタルで補修し、必要に応じて下地を平滑に整えます。劣化が進んでいる場合は、プライマー塗布や補強材の使用が加わることもあります。これらの作業を丁寧に行うことで、防水層との密着性が高まり、仕上がりの品質と耐久性に大きく影響します。
通常、1日で完了しますが、下地の状態次第で作業時間が増えるケースもあります。
ベランダ防水工事の流れ3.防水材の塗布と乾燥(1〜3日)
下地処理が完了したら、防水材の塗布に移ります。ウレタン防水の場合、2層〜3層に分けて均一に塗り重ねていくのが基本です。それぞれの層を塗った後にはしっかりと乾燥時間を確保する必要があり、通常1日ごとの間隔を空けて施工します。特に気温が低い冬場や湿度の高い時期は乾燥時間が延びるため、工程全体が長引く可能性があります。施工面積や使用する材料によっても日数が前後しますが、標準的には1〜3日程度を見ておくと安心です。
乾燥が不十分なまま次の工程へ進むと、膨れや剥がれの原因となるため、職人の慎重な判断が求められます。
ベランダ防水工事の流れ4.トップコート・完了検査(0.5〜1日)
防水材の塗布が終わったあとは、紫外線や摩耗から防水層を保護するためのトップコートを施工します。トップコートには美観の向上や仕上げの質感を整える役割もあり、ローラーや刷毛でムラなく塗布していきます。その後、最終的なチェックを行い、施工不良や仕上がりの不備がないかを確認します。マンションなどでは管理会社の立ち合いのもとで検査を行う場合もあります。
問題がなければ養生を撤去し、工事は完了となります。全体で0.5〜1日程度の工程ですが、天候の影響を受けることもあるため、最終日にも注意が必要です。
ベランダの防水工事の期間は、天候や季節によって延びることはあるの?
ベランダ防水工事の工期は、天候や季節によって大きく左右されます。とくに気温や湿度が影響を及ぼすウレタンやFRP防水などの塗膜工法では、乾燥・硬化が予定よりも遅れることがあり、結果として全体の工程が延びてしまうこともあります。ここでは、季節ごとの具体的な影響について詳しく解説します。
雨天・梅雨時期の影響
防水工事において最も工期へ影響を与えるのが「雨」です。ウレタンやFRPといった塗膜防水では、塗布中に雨が降ると防水材が流れてしまい、施工不良の原因となるため、基本的に作業は中止となります。特に梅雨時期は数日間連続して工事ができないこともあり、工程の組み直しや延期が必要になるケースも珍しくありません。
そのため、防水工事は晴天が続く春や秋に計画されることが多く、雨天リスクを最小限に抑えることが成功のカギとなります。
冬場や高湿度の時期の乾燥時間への影響
冬の低気温や、梅雨時期・夏場の高湿度も、工期延長の要因です。ウレタンやFRP防水材は気温5℃以下では適切に硬化せず、また湿度が高いと乾燥に倍以上の時間がかかることもあります。乾燥が不十分なまま次の工程に進んでしまうと、膨れ・剥離・ひび割れなどの施工不良につながるため、職人は工程ごとに慎重な判断を下します。
そのため、寒冷地や梅雨入り直前などでは、事前に天気予報をチェックしながら工程を調整する柔軟さが求められます。
予備日と柔軟なスケジュール設定の重要性
このような気象条件の影響を見越して、施工計画にはあらかじめ「予備日(予備工期)」を設けておくのが一般的です。とくに屋外作業が中心となるベランダ防水では、予定通りにいかないことを前提にしたスケジューリングが重要です。
工事業者との打ち合わせ段階で、天候による順延の可能性や対応方針について確認しておくと安心です。
工事中、ベランダは使えないって本当?生活への影響について解説!
防水工事中は、ベランダの立ち入りが原則として禁止されます。塗布された防水材が乾燥するまでの間は、踏み込むことで層が破損したり、施工不良につながるリスクがあるからです。そのため、洗濯物を干す、出入りするといった日常の使い方は一時的に制限されます。工事前には洗濯スペースの確保やベランダ内の荷物の移動など、生活動線の見直しをしておくことが重要です。特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、安全面への配慮も忘れずに行いましょう。
以下に、生活への具体的な影響と準備すべきポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
- 洗濯物が干せないため、室内干しやコインランドリーの準備が必要
- ベランダに出入りできないので、物の出し入れは事前に済ませておく
- 工事中は窓を開けられないこともあるため、室内の換気計画も見直す
- ベランダ内の植木鉢や家具などは事前に室内へ避難させる
- ペットや小さなお子様がベランダに近づかないよう安全対策を講じる
- 工事内容やスケジュールについて、家族内でも共有しておく
マンション・戸建て・賃貸での工事期間の違いはある?
ベランダ防水工事は、物件の種類によって進め方や工事にかかる期間が異なります。マンションでは管理組合の承認や住民周知が必要になり、賃貸では大家や管理会社への相談が不可欠です。一方、戸建て住宅では比較的自由度が高くスムーズに進められます。物件ごとの違いを理解し、計画的に進めることが重要です。
- マンション:管理組合との協議や住民への通知など、事前の調整が必要です。工事開始までにスケジュール確定や住民の合意形成が求められるため、余裕を持った期間設定が重要です。
- 戸建て住宅:自分の判断でスケジュールを組めるため、比較的自由度が高くスムーズに進行しやすいのが特長です。ただし、近隣への配慮は必要です。
- 賃貸住宅:施工の可否や日程はオーナーや管理会社の判断が必要です。入居者が勝手に依頼することはできないため、まずは事前に相談・承認を得ることが前提になります。
ベランダ防水工事をスムーズに終えるためのポイント
ベランダ防水工事を円滑に進めるためには、天候の確認や業者選び、生活動線の確保、近隣への配慮といった事前準備が欠かせません。これらをしっかり行っておくことで、トラブルの発生を防ぎ、工事がスムーズに完了しやすくなります。
ここでは、工事前に確認すべきポイントを4つに絞ってご紹介します。
天気予報を確認しながら工期を設定する
防水工事は天候に大きく左右されるため、着工前に週間予報をチェックし、晴れが続くタイミングを選びましょう。特に梅雨や台風シーズンを避けることで、工期の遅延を防ぎやすくなります。天候に合わせて柔軟なスケジューリングができる業者を選ぶのも重要です。
信頼できる施工業者を選ぶ
実績豊富で、工程管理や仕上がり品質、アフターサービスがしっかりしている業者を選ぶことが、工事成功の鍵となります。口コミや施工事例、保証内容などを確認し、複数社から見積もりを取ると比較がしやすく安心です。
事前の生活動線・洗濯動線の見直し
ベランダが使用できない期間に備え、洗濯物の室内干しスペースを確保したり、動線上にある荷物を一時移動するなどの準備を行いましょう。生活の支障を最小限に抑える工夫が、工事期間中のストレス軽減につながります。
住民や近隣への丁寧な配慮と告知
マンションなどの集合住宅では、共用部分の使用制限や騒音への配慮が不可欠です。事前に掲示板への案内や個別の周知を行うことでトラブルを防ぎ、円滑な工事進行につながります。戸建ての場合も近隣挨拶はマナーとして欠かせません。
ベランダ防水工事の期間についてよくある質問(FAQ)
ベランダ防水工事を検討していると、「何日かかるの?」「雨の日でもできるの?」「工事中はどう過ごせばいいの?」など、さまざまな疑問が浮かぶものです。ここでは、工事期間にまつわるよくある質問をピックアップし、わかりやすくお答えします。
Q. 雨が降ったら工事はどうなりますか?
A. 雨天時は原則として作業中止となります。晴天時に再開されます。
Q. 工期が延びた場合の追加料金は発生しますか?
A. 原則は発生しませんが、契約時に確認しておくことが重要です。
Q. ベランダが狭くても日数は変わりませんか?
A. 面積が狭いと短縮される場合もありますが、乾燥時間は同じため大きくは変わりません。
まとめ|ベランダ防水工事の期間は準備と季節選びが重要
ベランダの防水工事にかかる期間は、工法の違いや建物の条件、さらには天候や季節によって大きく左右されます。特に雨や低温による乾燥遅延は、工事全体のスケジュールに影響するため、着工時期の見極めが重要です。
また、工事中はベランダの使用が制限されるため、洗濯や生活動線の確保など事前準備が欠かせません。信頼できる業者選びと、余裕を持った工期の計画によって、トラブルを防ぎながら快適に工事を終えることができます。