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軒の防水工事とは?施工方法・費用相場・業者選びのポイント解説

軒(のき)は屋根の先端に位置し、建物の外壁や基礎への直接的な雨水浸入を防ぐ重要な役割を果たします。軒が劣化すると、外壁の汚れ、木部の腐食、シーリングの剥離など、幅広いトラブルに発展する恐れがあります。本記事では、軒の防水工事について、定義と必要性から具体的な施工手順、費用感、施工時期の選び方、信頼できる業者の見極め方法までを詳しく解説します。

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軒の役割と防水が必要な理由

軒は屋根から流れる雨水を延長して落下位置を外壁から離すことで、壁面や基礎への直接的な水害を軽減します。適切な防水対策がない場合、以下のような問題が発生しやすくなります。

  • 跳ね返りの防止:地面や外壁に跳ね返った水しぶきが建物を汚し、外壁の劣化を早めます。
  • 軒裏木部の保護:木造住宅の軒裏が常に濡れた状態になると、腐朽菌やシロアリが繁殖し、構造耐久性が低下します。
  • シーリング部の耐久性向上:軒と外壁の取り合い部のシーリングは紫外線や経年劣化で硬化・ひび割れを起こしやすいため、定期的な打ち替えが必要です。
  • 断熱性能維持:雨水の侵入が断熱材に到達すると、断熱性能が損なわれ、室内環境や省エネ性能に影響します。

これらの問題を未然に防ぐために、軒の防水工事は建物メンテナンスの基本となる工程です。

劣化症状と点検ポイント

軒の防水不良は小さな兆候から始まります。定期的なチェックで早期発見・対処を行いましょう。

劣化症状の見分け方

  • 塗膜の剥がれ・色褪せ:軒天板や軒裏の塗膜が剥がれ、色ムラや剥離箇所が目立つ場合は再塗装のサインです。
  • シーリングのひび割れ・剥離:軒と外壁の接合部にひび割れや隙間が生じていると、防水性能が著しく低下しています。
  • 木部の黒ずみ・カビ:軒裏の木部に黒ずみやカビが発生すると、内部まで浸水している可能性があります。
  • 軒下天井のシミ・滴下:室内ではありませんが、軒下天井に水滴やシミが見られる場合は、軒からの浸水が建物内部まで達している恐れがあります。

点検頻度と方法

  • 年1回(目視点検):春の梅雨前に外観をチェックし、小さなひびや剥離を早期に発見します。
  • 5年ごと(専門点検):専門業者による打診検査や赤外線サーモグラフィー調査で、劣化の深度や範囲を定量的に評価します。
  • 築10年目:本格的な防水更新を検討し、過去のメンテ履歴に基づく改修計画を策定すると安心です。

主な施工方法と使用材

軒の劣化状態や建物条件に応じて、最適な工法と材料を選定することが防水効果を長持ちさせるコツです。

シーリング打ち替え

シーリングは軒と外壁の継ぎ目を密封します。古いシーリング材を完全に撤去し、専用プライマーを塗布した後に高耐候型のポリウレタン系や変成シリコーン系シーリング材を打ち替えます。適正な厚み(5~8mm程度)で施工することで、耐久年数を延ばせます。

軒天板塗装

軒天板の防水には高耐久ウレタン塗料やフッ素塗料を使用します。まず木部のサンダー研磨やパテ補修で平滑化し、吸い込み防止の下塗りシーラーを塗布。その後、中塗り・上塗りを行い、最低2回以上の重ね塗りで防水膜を形成します。

金属軒天材張替え

ガルバリウム鋼板やアルミ複合板などの金属パネルに張り替えると、経年メンテナンス頻度が減少します。専用ビスと裏面シーリングを用いて固定し、継ぎ目は二重シーリングまたは熱融着処理で防水性能を確保します。

軒天換気システム設置

軒裏に換気口を設置することで湿気を排出し、軒材の長寿命化に寄与します。防鳥網や虫よけフィルター付きの製品を選ぶと、メンテナンス性が向上します。

費用相場と見積チェック項目

軒防水工事費用は選ぶ工法と材料、現場条件によって差があります。複数社の見積を比較しましょう。

費用相場(m²あたり)

工法・材質目安単価備考
シーリング打ち替え1,500~2,500円/m既存撤去・下地処理・材料・施工費込み
軒天板塗装3,000~5,500円/m²下地調整・シーラー・塗料2回以上塗り込み
金属軒天材張替え8,000~12,000円/m²材料・施工・シーリング費用含む
換気システム設置4,000~6,000円/口防鳥網・フィルター付き、施工費込み

見積チェック項目

見積書の内容を詳細に比較することで、費用だけでなく品質やアフターサポートの充実度まで見極められます。

  1. 施工範囲と面積の明確性
    図面や写真で対象の軒部分が正確に示され、単価算出の根拠となる㎡数が明記されているかを確認します。
  2. 既存材料の撤去・廃材処理費用
    古いシーリング材や軒天材の撤去、産業廃棄物処理費用が見積に含まれているか。別途請求を避けるためにも、明確な表記が必須です。
  3. 下地調整およびプライマー塗布の有無
    木部や金属部の不陸修正、吸い込み防止のためのプライマー塗布まで含まれているかを確認。下地処理を省くと仕上がりにムラが生じやすくなります。
  4. 材料のグレードと製品品番
    メーカー名・製品名・品番が明示され、耐用年数や耐候性など性能データが保証されるかをチェックしましょう。
  5. 保証期間とアフターサービス内容
    工事後の保証年数や対象範囲、定期点検やメンテナンスプランの有無を確認します。保証書の発行があるかも要チェックです。
  6. 支払い条件・スケジュール
    着手金、中間金、完了後の支払いタイミングや分割払いの可否、遅延損害金などが明確に記載されているかを確認します。
  7. 追加オプション費用の明示
    換気口設置、軒下照明配線、カラー変更など、基本工事以外のオプション作業が別項目で明示されているかをチェックしましょう。

信頼できる業者選びのポイント

軒防水工事で失敗しないためには、業者の技術力や対応力を厳選することが重要です。以下の7つのチェック項目を小見出しとして整理し、それぞれの判断基準を詳しく解説します。

技術資格の保有状況

防水施工技能士や一級建築士、二級建築施工管理技士などの公的資格を保有する技術者が在籍しているかを確認しましょう。有資格者がいることで、施工品質や工法提案の信頼度が高まり、万が一のトラブル時にも適切な対応が期待できます。事業者側が資格取得状況や研修履歴を開示しているかもチェックポイントです。

現地調査と劣化診断の精度

打診検査や赤外線サーモグラフィーを活用し、劣化状況を数値的に評価できるかどうかを重視します。詳細な診断レポートには、劣化箇所の位置・深度・影響範囲が明記されており、それらを基にした具体的な改修プランを提示できる業者を選びましょう。また、調査結果に基づいた写真や動画の提出があるかも確認してください。

施工実績と事例公開

軒防水に関するビフォー・アフター写真や実績数が豊富に公開されているかを確認します。特に、同じ建物規模や築年数、気候条件下での施工事例があると信頼性が高まります。公式Webサイトや施工事例集、SNSでの投稿をチェックし、実際の仕上がりイメージを把握しましょう。

保証制度とアフターサポート

保証期間の長さだけでなく、保証内容の範囲(漏水補修のみか塗膜性能も含むか)、定期点検の回数、緊急時対応のフローが整備されているかを検証します。保証書の発行方法や保証外条件の有無も必ず確認し、安心して長期間利用できる体制かを見極めましょう。

見積内容の透明性と説明力

見積書に記載された費用項目が細分化され、材料費・人件費・足場費・諸経費などが明確になっているかをチェックします。さらに、担当者が専門用語を平易に説明でき、追加作業やオプションについても丁寧に回答できるコミュニケーション力を重視してください。

口コミ・第三者評価

地域の口コミサイトやSNSでの評価、専門誌やWebメディアでの紹介記事、ISO・JIS認証など第三者機関の認証情報を参考にします。特に実際に工事を依頼したユーザーの生の声が掲載されているかをチェックすると、対応品質やアフターサービスの実態が把握しやすくなります。

アフターサポート網の広さ

全国ネットワークや支店・営業所の拠点が複数あると、遠隔地や緊急時の迅速対応が可能です。複数拠点がある事業者は、地域密着型のきめ細かな対応が期待できる一方、全国展開企業はスケールメリットを生かした安定した資材供給・人材確保力が強みです。

以上の7つの視点を元に複数社を比較検討することで、施工品質はもちろん、アフターサポートの安心感も兼ね備えた最適なパートナーを選定できます。

施工タイミングと適期の選び方

施工に適した時期を見極めることは、仕上がり品質と耐久性を左右し、メンテナンスコストを大幅に削減します。軒防水工事における最適なタイミングとスケジュール管理のポイントを解説します。

季節ごとの適期

  • 春(4月〜6月):気温が上昇し、降雨量が安定するため、塗料やシーリングの乾燥が均一に進みます。工期が読みやすく、品質安定に最適です。
  • 夏(7月〜8月):高温多湿により硬化時間が短縮され、工期短縮が可能。しかし、急な豪雨や台風シーズンを避ける必要があります。
  • 秋(9月〜11月):気温と湿度が落ち着き、冬季凍結前に施工を完了できます。春と並んでベストシーズンと言えます。
  • 冬(12月〜3月):低温や凍結リスクにより、塗料の硬化不良やシーリングの密着不良が発生しやすいため、原則として施工は避けましょう。

台風・梅雨後のフォローアップ

台風直後や梅雨明け時は、細かなひび割れや塗膜の剥がれが顕在化しやすいタイミングです。事前点検で見落としがちな微小ダメージを把握し、次期施工計画に反映させることで、長期的な耐久性を確保できます。

工事スケジュールの組み方

  1. 事前調査
    劣化診断(打診検査・赤外線サーモグラフィー)と気象データを総合的に分析し、最適な着手日を選定します。
  2. 契約締結
    契約書に保証内容や工程表を明記し、施工時期を正式に確定します。
  3. 施工準備
    足場設置、養生、周辺住民への通知を実施。資材搬入スケジュールを調整します。
  4. 本施工
    施工管理者が工程を監督し、品質チェックを行いながら防水工事を進行。
  5. 完了検査と保証開始
    完了報告書を提出し、膜厚測定や水はじきテストで性能を確認。保証書を発行して保証期間がスタートします。

適切なスケジュール管理と品質チェックを徹底することで、工事の手戻りや追加コストを最小限に抑えることが可能です。

FAQ(よくある質問)

Q

軒だけ部分的に防水工事を依頼できますか?

A

軒のみでも対応可能な業者が多く、周辺の劣化箇所を併せて調査・提案してくれます。部分工事でも、隣接部との防水連携が必要です。

Q

防水工事の保証期間はどれくらいですか?

A

一般的に5年~10年の保証が付帯します。保証範囲や条件は業者によって異なるため、契約前に詳細を確認してください。

Q

DIYで軒防水工事は可能ですか?

A

小規模なシーリング打ち増しはDIYでも可能ですが、耐久性や保証を求める場合は専門業者への依頼をおすすめします。

Q

工期はどれくらいかかりますか?

A

施工範囲や工法によりますが、一般的な軒のみの防水工事で1~2日程度、軒全体の場合は3~5日が目安です。

まとめ

軒は雨水から建物を守る要となる部位です。定期的な点検と適切な防水工事を行うことで、外壁や木部の劣化を防止し、建物の長寿命化を図れます。最適な施工時期を選び、資格保有や施工実績が豊富な業者を選定して、高品質な軒防水工事を実現しましょう。

[離脱防止ボーダル(html)]