戸建て住宅やアパートの外壁仕上げとして広く使われているサイディング外壁は、デザイン性の高さや施工のしやすさから、多くの建築物に採用されています。しかし、レンガ調や木目調などの豊富なバリエーションがある一方で、サイディング外壁にも定期的な外壁塗装が必要不可欠です。
特に窯業系サイディングは、表面の塗膜が経年劣化することで防水性が失われ、ひび割れやカビ、反りなどのトラブルを引き起こす可能性や、コーキング(シーリング)部分の劣化により雨水の浸入リスクを高め、建物内部の腐食につながるおそれもあります。こうした劣化を未然に防ぐには、適切なタイミングでのサイディング外壁塗装による保護が重要です。
本記事では、塗装が必要な理由から塗装時期の目安、塗料の種類や費用相場まで、サイディング外壁塗装にまつわる情報をわかりやすく丁寧に解説していきます。
また、外壁塗装の流れや失敗しないための注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
サイディング外壁とは?特徴と主な種類
サイディング外壁とは、工場であらかじめ成形された板状の外壁材を建物の外側に貼り付ける工法のことを指します。施工がスピーディでコストパフォーマンスに優れており、デザインの多様性や機能性の高さから、近年では新築戸建て住宅やアパートの外壁仕上げに広く採用されています。
代表的なサイディング外壁には、以下の2種類があります。
- 窯業系サイディング:セメントと繊維質(木質繊維など)を原料とし、高温で焼成して製造されます。デザイン性に優れ、レンガ調・木目調など多彩なバリエーションがあります。耐火性・耐候性にも優れている一方で、吸水性が高く塗膜の防水性能に依存しているため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
- 金属系サイディング:主にガルバリウム鋼板やアルミなどの金属を成形して製造されたもの。軽量で建物への負担が少なく、断熱材一体型の製品も多く流通しています。サビやキズへの対策は必要ですが、耐候性・耐久性に優れています。
どちらのタイプも、工場生産により品質が均一で施工性が高い点が共通しており、初期費用を抑えやすいという利点があります。鍵となるのです。う利点があります。も工場で大量生産できるため、品質が安定しており施工費も抑えやすいのが特徴です。
サイディングに外壁塗装は必要?
一見するとメンテナンスフリーに見えるサイディング外壁ですが、実は定期的な塗装メンテナンスが不可欠です。というのも、サイディング材の表面に施されている塗膜は、日差し・雨・風といった自然環境によって徐々に劣化していきます。
特に窯業系サイディングは吸水性が高く、防水性が塗膜に依存しているため、塗膜が劣化すると雨水がボード内部へ浸入しやすくなります。その結果、凍害やひび割れ、さらには外壁内部の木部や構造体にまで影響を及ぼす恐れもあり、注意が必要です。
外壁塗装の目的
外壁塗装は以下のような目的で行われます。
- 防水性の維持:雨水の侵入を防ぎ、外壁材そのものの劣化を抑える。
- 美観の保持:色あせや汚れを改善し、建物の外観価値を高める。
- 耐候性の向上:紫外線や風雨への耐性を強化。
- カビ・藻の発生防止:湿気がこもる部分を保護する。
また、金属系サイディングにおいても、表面の塗装が傷んでくるとサビや腐食の原因になりま
塗装が必要なサインとは?劣化症状チェックポイント
外壁塗装の必要性を見極めるためには、実際の劣化サインをしっかりと観察することが重要です。以下に代表的な症状とその意味を詳しく解説します。
- チョーキング現象:外壁を手でなぞったときに白い粉がつく状態。これは塗膜が紫外線や雨により分解され、顔料が表面に浮き出ているサインです。防水性能が著しく低下しており、放置すると雨水の浸入や劣化が急速に進みます。
- コーキング(シーリング)のひび割れ・剥がれ:サイディング同士の目地や窓周りに打ち込まれているコーキング材は、紫外線や温度変化で徐々に硬化・収縮します。隙間ができることで雨水や汚れが侵入し、構造部分の腐食や断熱材の劣化につながる恐れがあります。
- 色あせ・ツヤの消失(ツヤ引け):外観が古びて見える原因の一つ。紫外線によって塗膜が劣化し、発色や光沢が失われていきます。機能的には耐候性や防水性の低下が始まっているサインです。
- 反り・浮き・割れ:外壁材が部分的に浮き上がったり、反ったりしている場合は、内部の湿気や下地の腐食が原因の可能性があります。美観だけでなく、落下などのリスクにもつながるため、早急な補修が必要です。
これらの劣化サインを見逃さず、早めに対応することで、大掛かりな修繕工事を防ぎ、費用も最小限に抑えられます。
サイディング外壁塗装の時期と適切なタイミング
サイディング外壁の塗装は、一般的に築8〜12年目がひとつの目安とされていますが、これはあくまで平均的な目安です。実際の塗装時期は、以下のような要因によって左右されます。
- 地域の気候条件:湿気が多い地域や海に近い立地では、塩害や藻・カビの繁殖により塗膜の劣化が早まります。
- 建物の方角・日当たり:日差しが強く当たる南面は、紫外線による劣化が顕著になるため、他の面よりも早く塗装が必要になるケースがあります。
- 使用されている塗料の種類:前回使用された塗料がアクリル系なのか、フッ素系や無機系なのかで耐用年数は大きく異なります。
- 外壁の素材と状態:窯業系サイディングか金属系かでも劣化の進行具合が異なり、また施工時の精度や定期点検の有無も影響します。
これらを踏まえた上で、専門業者による5〜10年ごとの定期点検を受けることで、最適なタイミングでの塗装が可能になります。特に築10年を過ぎた建物は、見た目に異常がなくても一度診断を受けることをおすすめします。す。素材に関わらず、適切なタイミングで塗り替えることが建物全体の寿命を延ばす鍵となるのです。
サイディング外壁塗装の工程と流れ
塗装工事は外観を整えるだけでなく、建物の耐久性を高めるための重要な工程です。以下では、一般的なサイディング外壁塗装の流れを各ステップごとに詳しく解説します。
- 高圧洗浄:汚れやカビをしっかり洗い落とす
- 下地補修:ひび割れ・コーキングの打ち替えなど
- 養生作業:窓や植栽を保護
- 下塗り・中塗り・上塗り:3工程で塗膜の厚みと耐久性を確保
- 仕上げ確認・引き渡し:完了チェックと施主立ち会い
1. 高圧洗浄
外壁に付着したほこり・カビ・藻・コケ・旧塗膜の浮きなどを、専用の高圧洗浄機で徹底的に洗い流します。塗料の密着性を高めるための非常に重要な下準備です。
2. 下地補修(コーキング処理・ひび割れ修繕)
目地のコーキング材が劣化している場合は「打ち替え」または「打ち増し」を行います。また、クラックや穴がある場合は補修材で埋める処理も行います。下地の状態が悪いと塗装の持ちが悪くなるため、丁寧な処理が求められます。
3. 養生作業
塗料の飛散を防ぐため、サッシ・窓・植栽・車などに養生シートやマスキングテープを使用して保護します。見た目の仕上がりにも直結する工程です。
4. 下塗り・中塗り・上塗り
外壁塗装は通常、3回の塗り重ねを行います。
- 下塗り:下地と塗料の密着性を高める役割。シーラーやフィラーなどの下塗材を使用。
- 中塗り:仕上げ塗料の1回目。塗膜に厚みを持たせ、均一に仕上げる。
- 上塗り:最終仕上げ。美観と耐久性を決定づける工程。 それぞれの工程間ではしっかりと乾燥時間を設けることが重要です。
5. 最終確認・引き渡し
工事完了後、施工業者と施主が立ち会いのもとで仕上がりや塗りムラ、塗り残しな
サイディング外壁塗装の費用相場
サイディング外壁塗装の費用は、塗料の種類や建物の大きさ、足場の有無、下地の劣化状況などによって幅があります。ここでは、30坪程度の戸建て住宅を想定した一般的な費用の目安をご紹介します。
費用項目 | 目安金額 |
---|---|
足場・仮設工事 | 約15〜25万円 |
高圧洗浄・下地補修 | 約5〜10万円 |
塗装工事(塗料別) | シリコン系:約40〜60万円 / フッ素系:約60〜80万円 |
コーキング打ち替え | 約10〜15万円 |
合計 | 約70〜120万円程度 |
シリコン系塗料はコストパフォーマンスに優れ、一般住宅では最も選ばれている塗料です。より長寿命で耐候性を重視する場合はフッ素系が選ばれます。なお、足場代やコーキングの打ち替えも必須費用となるため、見積もりの際は「塗装費用+付帯工事費用」のトータルで確認することが大切です。
サイディング外壁塗装におすすめの塗料とは?
サイディング外壁を塗装する際に、どの塗料を選ぶかは工事の仕上がりや寿命に直結します。選択を誤ると、数年で再塗装が必要になったり、劣化が早まることもあるため、費用だけでなく性能や耐久性も考慮することが重要です。
ここでは、サイディング塗装に多く使われる主要な塗料3種類について、それぞれの特徴と耐用年数を比較します。
塗料名 | 特徴 | 耐用年数 |
---|---|---|
シリコン系 | コスパ重視、一般住宅向け | 約10〜13年 |
フッ素系 | 紫外線に強く高耐久 | 約15〜20年 |
無機塗料 | 高額だが最も長寿命 | 約20〜25年 |
用途や予算に応じて選ぶのが基本です。築年数や前回の塗料によって最適な選択が変わります。
シリコン系塗料(約10〜13年)
コストと性能のバランスに優れたシリコン系塗料は、一般住宅で最も広く使われているスタンダードな選択肢です。防汚性や耐候性があり、見た目のツヤ感も長く維持できます。価格も中間帯で手が届きやすく、初めての塗装にもおすすめです。ただし、耐久性はフッ素や無機塗料には劣るため、10年程度での再塗装が前提になります。
フッ素系塗料(約15〜20年)
紫外線や雨風に強く、耐久性に優れるのがフッ素系塗料の大きな魅力です。長期間にわたり外壁を美しく保ちたい方や、再塗装の回数を減らしたい方に向いています。費用はシリコン系よりもやや高くなりますが、長期的に見れば塗り替え頻度が少ない分、ランニングコストを抑えられる点がメリットです。
無機塗料(約20〜25年)
耐久性・耐候性ともに最も優れており、長寿命を重視するなら無機塗料が最適です。汚れにも強く、メンテナンスの手間も軽減されるため、長期間にわたって美観と機能を保ちたい住宅におすすめです。ただし、価格は高額になりがちで、予算に余裕がある方向けの選択肢と言えるでしょう。高耐久な外壁を求める方には検討する価値のある塗料です。
サイディングの外壁塗装で失敗しないための注意点
塗装工事は建物の外観を美しくするだけでなく、防水性や耐久性を高める大切なメンテナンスです。ただし、事前に注意すべきポイントを押さえておかないと、後々のトラブルや無駄な出費につながることもあります。
ここでは、塗装で失敗しないために確認すべき3つのポイントを詳しく解説します。
コーキング処理の有無を確認する
サイディング外壁では、板同士の隙間や開口部周辺に充填される「コーキング(シーリング)」が雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たしています。しかし、経年劣化によってひび割れや剥がれが起きると、防水性が失われ、建物内部の腐食やカビ発生の原因となります。
塗装工事の際には、劣化したコーキングをしっかり打ち替える(既存を撤去して新たに充填)または打ち増し(上から追加充填)する必要があります。ところが、コーキング工事が省略されたまま塗装されるケースもあり、数年で外壁の不具合が発生するリスクがあります。見積もりの明細に「コーキング打ち替え」「打ち増し」が記載されているか必ず確認しましょう。
使用塗料のグレードと適正を見極める
塗料は「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」などの種類があり、それぞれ耐用年数・価格・性能が異なります。安価な塗料は初期費用を抑えられる反面、耐用年数が短く、数年おきの再塗装が必要になる可能性があります。
一方で、無機やフッ素塗料などの高耐久グレードは価格が高いですが、15年以上持つものもあります。重要なのは、立地条件や建物の状態に合った塗料を選ぶことです。例えば、海沿いや日照の強い地域では、紫外線や塩害に強い塗料が推奨されます。業者と相談の上、塗料の特性と価格のバランスを見極めて選定しましょう。
見積もりの内訳を細かく確認する
「外壁塗装 一式 〇〇万円」といった大雑把な見積もりには注意が必要です。このような見積もりでは、具体的な工事内容が不明確で、後から追加費用が発生する可能性があります。失敗を防ぐには、以下の点が明細として明記されているかを確認してください。
- 塗装面積(㎡)
- 使用する塗料の種類とグレード
- 塗り回数(下塗り・中塗り・上塗り)
- 足場代、養生費、高圧洗浄費
- コーキング処理の有無
信頼できる業者は、見積もりの内訳を丁寧に説明してくれるものです。不明な点があれば必ず確認し、納得の上で契約を結ぶようにしましょう。
サイディング外壁塗装でよくある質問(FAQ)
イディング外壁の塗装を検討する際、多くの方が同じような疑問や不安を抱えています。ここでは、特に寄せられることの多い質問をピックアップし、わかりやすく回答します。初めての方はもちろん、過去に塗装をした経験のある方でも見落としがちなポイントを確認できる内容となっています。
Q1. サイディング外壁に塗装しないとどうなる?
→ 防水性が低下し、ひび割れや雨漏りの原因になります。
Q2. クリア塗装はどんな場合に使える?
→ 新築同様の意匠性を保っている場合に可能。ただし劣化が進んでいると使用不可。
Q3. コーキングだけの補修でも大丈夫?
→ 一時的な対処としては可ですが、塗装と併用するのがベスト。
Q4. DIYで塗装は可能?プロに任せた方がいい理由は?
→ 足場の設置や高所作業が伴うため、専門業者に任せるのが安全・確実です。
まとめ|サイディング外壁塗装は定期的なメンテナンスがポイント
サイディングの外壁塗装は、建物の美観を保つだけでなく、防水性や耐久性を維持するために欠かせない重要なメンテナンスです。特に窯業系サイディングは表面塗膜が劣化すると吸水しやすくなり、内部構造にまで悪影響を及ぼすリスクがあるため、早めの対応が求められます。
また、コーキングの劣化や塗膜のチョーキング、色あせなどのサインを見逃さず、適切な時期に塗装を行うことで、修繕コストを抑え、建物の資産価値を守ることにもつながります。
塗料選びでは、価格だけでなく耐用年数や環境への適正を考慮し、自分の住宅に最も合ったものを選ぶことが大切です。さらに、施工業者の見極めや見積もり内容の確認も失敗しないための大きなポイントとなります。
定期的な点検と計画的な外壁塗装を行うことで、サイディング外壁はより長く安全・快適に使用し続けることができます。