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大規模修繕

FRP防水の施工方法を解説!DIYできるの?工事の流れや道具・費用・失敗対策まで紹介

FRP防水は、ガラス繊維と樹脂を組み合わせて作られる強靭な防水層で、屋上やバルコニーのような歩行用防水としても活用されるなど、高い耐水性と耐久性を誇る工法です。屋上やバルコニー、ベランダなど、風雨や紫外線の影響を受けやすい場所に多く採用されており、住宅からビルまで幅広く利用されています。

この記事では、FRP防水の施工方法や流れ、使用される材料や道具の詳細、施工時の注意点、そしてDIYでの実施可否について解説していきます。さらに、失敗例や業者選びのポイントにも触れ、これからFRP防水を検討している方にとって必要な情報をお届けします。

専門業者に依頼する場合の判断材料にもなるため、ぜひ最後までお読みください。

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FRP防水とは?仕組みと特徴を解説

FRPとは「Fiberglass Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)」の略で、ガラス繊維とポリエステル樹脂を組み合わせた複合素材です。非常に高い耐水性と耐久性を持ち、硬化後は強靭な防水層を形成します。この特性により、台風や豪雨にも強く、紫外線や熱にも耐えるため、長期的な耐久性を求められる場所に適しています。

ウレタン防水に比べて乾燥が早く、軽量で仕上がりも美しいのが特徴です。主にベランダや屋上など、頻繁に歩行する場所で採用され、住宅から商業施設まで幅広い建築物で活用されています。

FRP防水の施工道具・材料一覧と選び方

材料・道具名用途DIY向けプロ向け
ガラスマット補強材◎ 市販キットに含まれる◎ 高強度タイプあり
ポリエステル樹脂主剤・硬化剤△ 取り扱い注意◎ 専用計量器で精密施工
プライマー下地密着◎ 初心者用あり◎ 高密着性タイプ
トップコート仕上げ保護層◎ カラー選択可能◎ 高耐候性タイプ
ローラー・刷毛塗布・脱泡◎ セット販売あり◎ 用途別に使い分け
養生・防護具保護・安全◎ ホームセンターで入手可◎ 作業環境に応じた仕様

正しい材料と道具の選定が、施工品質を大きく左右します。(補強材としての役割)

  • ポリエステル樹脂(主剤・硬化剤を適切に混合)
  • プライマー(下地との密着性を向上)
  • トップコート(紫外線・磨耗対策)
  • ローラー(塗布用・脱泡用に種類を分ける)
  • 刷毛、スキージー(細部や端部の塗布に使用)
  • 養生テープ、マスカー(施工箇所以外を保護)
  • 防護具(手袋・マスク・保護メガネなど安全確保)

これらの道具や材料はホームセンターや防水資材専門店で購入可能ですが、DIYの場合はキット製品の活用もおすすめです。品質の高い仕上がりを実現するためには、正しい道具選びが不可欠です。

FRP防水の施工方法|手順と各工程のポイントを紹介

FRP防水の施工は以下の6つの工程に分かれます。それぞれの作業内容と注意点を理解することで、失敗を防ぎ、長持ちする防水層を実現できます。

  1. 下地処理
     汚れや古い防水層の除去、乾燥、不陸調整などを行います。下地が濡れていると密着不良になるため、しっかり乾燥させることが重要です。
  2. プライマー塗布
     接着力を高める下塗り作業。ムラなく均一に塗布することがポイントです。
  3. ガラスマット敷設
     ガラスマットを貼り付けて補強層を形成。重ね幅は5cm以上、隙間なく敷設します。
  4. 樹脂塗布
     ポリエステル樹脂を浸透させて固化。気泡混入に注意し、厚みを均一に保つようにします。
  5. 脱泡・中塗り
     脱泡ローラーで気泡を除去しつつ、表面を整えます。乾燥時間の確保も必要です。
  6. トップコート塗布
     紫外線や摩耗から保護するための最終工程。カラー選定で景観にも配慮できます。

それぞれの工程について詳しく解説していきます。

1. 下地処理(清掃・乾燥・不陸調整)

施工前に既存の防水層やゴミ、油分を丁寧に除去します。下地が濡れていると密着不良の原因になるため、乾燥させることも重要です。不陸がある場合は、パテやモルタルで平滑に整えることで、後の施工品質を高められます。特にコンクリート下地ではクラック補修も併せて行うと良いでしょう。

2. プライマー塗布(接着力を高める)

FRP樹脂と下地の密着を高めるため、専用のプライマーをローラーや刷毛で塗布します。塗りムラがあると密着力が低下するため、ムラなく均一に塗ることがポイントです。気温や湿度によって乾燥時間が変わるため、適切なタイミングで次工程に移ることが重要です。

3. ガラスマット敷設(FRP層の骨材)

ガラスマットは、FRP防水の骨組みとなる材料です。プライマーが乾いた後に敷設し、ポリエステル樹脂でしっかりと浸透させながら貼り付けていきます。マットは重ねて使用することがあり、重ね代は最低でも5cm以上取るようにします。隙間なく施工することで防水性が確保されます。

4. 樹脂塗布(ポリエステル樹脂で固める)

ガラスマットの上からポリエステル樹脂を塗り、しっかりと浸透させて固めていきます。ローラーで全体を圧着しながら丁寧に塗ることで、気泡の混入を防ぎます。塗布後は化学反応で熱を持つため、作業環境にも注意が必要です。

5. 脱泡・中塗り(ローラーで気泡を除去)

専用の脱泡ローラーを使い、樹脂中の気泡を抜きながら均一に整えます。中塗りでは表面をさらに滑らかにし、耐久性と見た目を向上させます。施工後は硬化時間を十分に確保し、施工箇所に負荷をかけないようにしましょう。

6. トップコート塗布(紫外線・劣化対策)

最後に、紫外線や摩耗から保護するためのトップコートを塗布します。トップコートは仕上げの美しさを保つだけでなく、防水層の劣化を抑える効果もあるため、耐久性に直結する重要な工程です。色を指定できるケースもあるため、景観に配慮した施工が可能です。

FRP防水の施工時に注意すべき点とよくある失敗例

FRP防水は高耐久な防水工法ですが、施工の手順を一つでも誤ると防水効果が著しく損なわれるリスクがあります。以下は実際によく見られる注意点と失敗例です。

  • 硬化不良:主剤と硬化剤の混合比率が適切でなかったり、気温が低すぎたり湿度が高すぎたりすると、完全に硬化せず表面がべたついたままになることがあります。これは防水層の性能低下や劣化の原因となります。
  • 密着不良:下地が湿っている、あるいは埃や油分が残ったまま施工を行うと、FRP層が下地に密着せず、剥離が起こります。プライマーの塗布不足も大きな要因です。
  • ガラスマットの重ね不足やズレ:マットの重ね代が5cm未満だったり、位置がずれていたりすると、継ぎ目に応力が集中してクラックや浸水の原因になります。マットの気泡処理を怠ると膨れ・浮きのリスクもあります。
  • 施工環境への配慮不足:梅雨時や雨天、気温5℃以下の寒冷期の施工は避けるべきです。また、通気が不十分な室内では強烈な臭気による健康被害の可能性もあり、十分な換気と防護対策が必要です。
  • 工程間の乾燥不足やタイミングミス:下塗りや中塗りが十分に乾かないうちに次工程に進むと、層間剥離や仕上げ不良に直結します。各工程の硬化タイミングと作業スピードの管理が求められます。

施工中は常に「密着・硬化・均一性・安全性」の4つを意識することで、トラブルの発生を最小限に抑えることができます。

FRP防水はDIY可能?施工方法とプロ依頼との違いを解説

小規模な範囲であればDIYも可能ですが、FRP防水は施工難易度が高いため、初めての方には不向きとされています。以下にDIYとプロとの比較一覧をまとめました。

比較項目DIY施工プロ施工
費用約3,000〜5,000円/㎡約8,000〜12,000円/㎡
作業時間初心者は数日以上かかることも専門技術により短時間で完了
仕上がりムラや失敗のリスクあり均一で美しい仕上がりが可能
保証・耐久性保証なし/施工ミスの不安あり保証あり(5〜10年)/長期耐久性が安定
向いている人小規模施工に挑戦したい方仕上がりと安心感を重視する方

特に硬化が早く、作業時間が限られるため、ミスを修正しづらい点がリスクです。一方、プロに依頼することで、施工ミスを避けつつ、保証や美観性に優れた仕上がりが期待できます。費用は高めですが、再施工のリスクを減らすという点で、長期的なコストパフォーマンスに優れる場合もあります。

FRP防水を業者に依頼する際のチェックポイントと比較基準

FRP防水を成功させるためには、信頼できる施工業者を見極めることが欠かせません。以下に挙げるポイントを押さえておくことで、施工品質や保証、費用面でのトラブルを未然に防ぐことができます。初めて依頼する方でも安心して判断できるよう、チェックすべき要素を明確にリストアップしました。

業者選びで確認したい5つのチェック項目

  • 国家資格や講習修了証の有無
  • 施工実績・過去の評判
  • 現場調査と見積もりの明確さ
  • 材料や工法の詳細な説明
  • 保証内容とアフターサービス

過去の施工実績と評判

過去の施工写真を公開しているか、SNSや口コミサイトでの評判はどうかを調べましょう。対応の丁寧さや、施工後のトラブル対応の有無なども比較材料になります。

現場調査と見積もり内容

現地調査の丁寧さや、見積書の明細がわかりやすく記載されているかがポイントです。㎡単価や使用材料、工程ごとの費用が透明であるほど安心です。

使用材料と工法の明示

FRP樹脂やトップコートの種類、塗膜の厚み(例:1.5mm以上)が説明されているかを確認しましょう。材料のグレードが施工後の耐久性に直結します。

保証内容とアフター対応

保証期間(5〜10年)や施工後の対応方法が契約書に明記されていることが重要です。トラブル時の連絡手段や修繕費用の取り決めも確認しましょう。

資格と技術力の有無 防水施工技能士などの国家資格や、専門講習を受けた職人が在籍しているかを確認しましょう。資格保持者は正しい施工手順と材料知識を備えており、品質の高い施工が期待できます。

これらのポイントを基に、2〜3社の見積もりを比較して、価格だけでなく内容と信頼性を総合的に判断してください。

FRP防水に関するよくある質問(FAQ)

Q

Q. FRP防水は雨の日でも施工できる?
→ 雨天時の施工は避けるべきです。湿気や水分があると密着不良や硬化不良の原因になり、耐久性が著しく低下します。

A

Q

FRP防水の失敗例にはどんなものがある?

A

代表的な失敗例には、ガラスマットの重ね不足、硬化不良、塗布ムラ、気泡の混入などがあります。これらは防水層の剥離やひび割れの原因になります。

Q

ベランダと屋上で施工方法に違いはある?

A

基本的な工程は同じですが、屋上では紫外線や歩行荷重が多いため、補強層を追加したり厚みを持たせるケースがあります。

Q

DIYと業者依頼の費用差はどのくらい?

A

DIYなら1㎡あたり3,000〜5,000円程度で済むこともありますが、プロに依頼すると1㎡あたり8,000〜12,000円前後が相場です。ただし保証や耐久性を考慮すると、業者依頼の方が結果的にコスパが良いケースもあります。

Q

FRP防水の耐用年数は?

A

適切な施工と定期的なメンテナンスが行われれば10〜12年程度が目安です。

FRP防水の施工方法まとめ|長期耐久性を得るために知っておきたいこと

FRP防水は、防水性・耐久性・仕上がりの美しさに優れた工法であり、適切な施工を行うことで10年以上の長期的な保護効果が期待できます。施工工程を正確に守り、適切な厚みと材料を使用することが、耐久性を左右する大きなポイントです。

DIYによる施工も可能ですが、硬化の速さや材料の取り扱いの難しさから、仕上がりや安全面でリスクが伴います。特に広範囲の施工や防水性能を重視したい場合は、専門業者への依頼が安心です。

FRP防水を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスやトップコートの再塗装も重要です。防水工事は建物全体の寿命にも関わるため、今回紹介した施工手順や注意点をしっかり押さえ、後悔のない判断を行いましょう。

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