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ウレタン防水の単価はいくら?他防水工法との違いと安く抑えるコツを解説

ベランダや屋上の防水工事を検討する際「ウレタン防水の費用はどれくらいかかるのか?」と、疑問に思う方は少なくありません。

ウレタン防水は、その高い柔軟性と施工性の良さから、複雑な形状の場所にも対応できる人気の防水工法です。

しかし、実際の費用感や多種多様な防水工法との違い、さらには信頼できる業者を選ぶためのポイントについては、あまり知られていないのが現状です。

この記事では、ウレタン防水の単価相場・費用の内訳・主要な工法ごとの価格差・他の防水工法との比較・費用を抑えるための具体的なポイントや見積もりチェック方法まで、網羅的に解説します。

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防水工事の必要性とその種類

防水工事は、建物の寿命を守るために欠かせないメンテナンスのひとつです。

しかし、実際に工事を依頼するとなると「そもそも防水工事とは何か」「どの施工で行えばよいのか」と、不安を感じる方も多いでしょう。

安心かつ確実に施工を行うためにも、防水工事の役割や工方法よる違いを把握しておくことが大切です。

防水工事はなぜ必要?

常に雨風や紫外線にさらされている建物は、時間の経過とともに劣化していきます。

特に屋上やバルコニー・外階段といった水平部分は水がたまりやすく、劣化が進みやすいポイントです。

防水層が傷んでしまうと、建物内部に水が浸入し、天井や壁にシミができたり鉄骨部分のサビたり木材が腐食するといった深刻なトラブルにつながる恐れがあります。

こうした被害を未然に防ぐために、定期的な点検と防水工事が必要とされているのです。

防水工法の主な種類

防水工事にはさまざまな工法があり、代表的なものには以下のような種類があります。

  • ウレタン防水…液状のウレタン樹脂を塗布して硬化させる工法で、複雑な形状にも対応しやすく、改修工事に多く使われます。
  • シート防水(塩ビ・ゴムなど)…防水性のあるシートを貼り付ける工法で、耐久性が高く施工期間も短めです。
  • FRP防水…繊維強化プラスチックを使う工法で、強度と耐久性に優れていますが、下地の条件によっては施工が難しい場合もあります。

建物の構造や使用状況、予算などを踏まえて適切な工法を選ぶことが大切です。

ウレタン防水とは?

ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗布し、防水層を形成する工法です。

ローラーや刷毛を使って塗り重ねることで、継ぎ目のない一体化した防水膜が形成される点が大きな特徴です。

これにより、ベランダ・屋上・バルコニーなど、さまざまな場面で採用されており、特に複雑な形状の場所にも施工しやすいという利点があります。

また、乾燥後には弾性のある膜ができるため、建物の微細な動きにも追従しやすく、クラックに強いという特徴があります。

そのため、塗布回数や塗膜の厚みによって防水性能を調整できるのも魅力の一つです。

ウレタン防水のメリット

ウレタン防水のメリットは、その施工方法や仕上がりの特徴から、住宅や施設の現場で広く選ばれています。

では、その人気の背景にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 比較的安価で施工が可能…他の防水工法と比較して初期費用を抑えられる
  • 防水層が軽く建物への負担が少ない…軽量であるため建物全体への負担を軽減できる
  • 継ぎ目がなく複雑な形状にも対応可能…液状であるため複雑な形状にもシームレスな施工が可能
  • 工期が短い…比較的工程が少ないため工期が短め
  • 工事後の補修がしやすい…既存の防水層に重ね塗りで補修ができるためメンテナンス費用が比較的安価

ただし、手作業での仕上げが必要なため施工難易度が高いといったウレタン防水ならではのデメリットもあります。

職人の技術力によって仕上がりが左右されるため、信頼できる業者選びが非常に重要です。

また、紫外線に弱いため、約5年を目安にトップコートの塗り替えが必要となります。

ウレタン防水の主要な3つの工法とそれぞれの単価

ウレタン防水には、下地の状態や防水層の強度、建物の用途に応じて選ばれる3つの主要な工法があります。それぞれの特徴と単価相場を理解しておくことが重要です。

工法名特徴単価目安(1㎡あたり)
密着工法(X-1工法)下地に直接ウレタン樹脂を塗布。工程が少なく工期が短い。
狭いベランダや新築に適するが、下地にひび割れや腐食があると施工不可。
4,000〜6,000円
メッシュ工法(密着メッシュ工法)下地と防水層の間にメッシュシートを挟み込み、
防水層の強度向上。
地震に強く、ひび割れのある下地にも効果的。
施工面積が大きい場所におすすめ。
4,500〜8,000円
通気緩衝工法(絶縁工法 / X-2工法)通気緩衝シートと脱気筒で通気層を確保し、防水層内の蒸気を逃がす。
雨漏りや湿気のある下地に最適で、膨れにくく耐久性が高い。
専門業者による施工が必要。
5,500〜9,000円

ウレタン防水の単価を左右する主な要素

同じウレタン防水でも、費用には幅があります。

では何が要因で、費用に差が出るのでしょうか?

適正な価格で安心して工事を依頼するためにも、ウレタン防水の単価を左右する主な要素について理解しておくことが大切です。

施工面積と場所の違い

施工面積が広ければ広いほど、1㎡あたりの単価は割安になります。

逆に狭い面積の施工は、人件費の比率が高くなるため、単価が高くなりがちです。

また屋上や高所などアクセスしにくい場所では、足場の設置など追加の工事が必要になることもあり、その分コストが上がります。

下地処理・下地の状態

既存の下地が劣化していたり、クラックが多い場合は補修が必要となり、その分費用もかさみます。

一方、比較的状態が良い下地であれば、工程が少なくて済み、単価を抑えやすくなります。

下地処理は防水工事の品質を左右する重要な工程であり、高圧洗浄やひび割れ補修などが含まれます。

使用する塗料(トップコート含む)の種類

防水層の仕上げに塗るトップコートの種類によっても、費用が変わります。

一般的なトップコートなら1㎡あたり1,000〜1,300円程度ですが、耐候性・耐久性に優れたフッ素系のトップコートを採用すれば、1㎡あたり2,000円を超えることもあります。

フッ素系トップコートは初期費用は高めですが、その分メンテナンスの頻度が少なく済み、長期的にはコストを抑えることが可能です。

塗料の種類は、ウレタン系・シリコン系・フッ素系などがあり、耐久性や性能・施工しやすさによって価格が大きく異なります。

ウレタン防水工事の費用内訳

ウレタン防水工事の見積もりに含まれるべき基本的な項目は、以下の通りです。

これらの項目が明確に記載されているかを確認することが、適正な見積もりかを判断するうえで重要です。

項目内容説明単価相場
高圧洗浄費用施工前に下地の汚れや古い塗膜・コケなどを丁寧に取り除く作業約200〜300円/㎡
下地処理・ケレン費用ひび割れや凹凸を補修し、下地の状態を整える作業約200〜300円/㎡
プライマー塗布費用ウレタン防水材の接着性を高めるための下塗り材の塗布約500円/㎡
ウレタン樹脂材料費・施工人件費ウレタン樹脂を塗布し、防水層を形成するメイン費用(中塗り・上塗り含む)密着工法:約5,000円/㎡ 通気緩衝工法:約6,500円/㎡
トップコート材料・施工費防水層を保護し、耐久性を高める最終仕上げ約1,000〜2,000円/㎡以上(フッ素系の場合)
改修用ドレン設置排水口の設置・交換費用約12,000〜15,000円/箇所
脱気筒設置通気緩衝工法で湿気を排出するための設置費用約10,000〜15,000円/箇所
発生材処分費既存防水層や下地の撤去に伴う廃材処分費用約10,000〜30,000円/一式
諸経費・現場管理費駐車場代、交通費、現場管理費など約10,000〜40,000円/一式
足場設置・撤去高所作業に必要な足場の設置および撤去費用約700〜1,500円/㎡

ウレタン防水と他の防水工法の単価比較

ウレタン防水の単価が他の防水工法と比べてどの程度なのかを理解しておくことも大切です。

代表的な防水工法との比較を、見ていきましょう。

防水工事の種類単価目安
(1㎡あたり)
工期耐用年数メリットデメリット施工に適した場所
ウレタン防水1,500〜9,000円3〜10日程度10〜12年程度・仕上がりに継ぎ目がない
・既存防水層に重ね塗りが可能
・比較的安価
・柔軟で複雑な形状対応可
・耐用年数やや短め
・紫外線に弱く定期的なトップコート塗り替えが必要
・職人の技術で仕上がり差あり
ベランダ
屋上
バルコニー
複雑形状の場所
FRP防水1,800〜3,000円1〜2日程度10〜20年程度・耐久性高い
・軽量で建物負担少ない
・高耐久
・高防水の硬質仕上げ
・材料費高め
・硬化中臭いが強い場合あり
・下地の伸縮に弱い
・複雑形状には不向き
屋上
バルコニー
駐車場
塩ビシート防水1,800〜12,000円1日〜5日程度10〜15年程度・工期短い
・施工費
・メンテナンス費用安価
・色やデザインが豊富
・紫外線に強い
・複雑形状に不向き
・下地不陸でムラが出やすい
・継ぎ目の接着不良で漏水リスク
広い場所
一定の広さがある場所
ゴムシート防水900〜8,000円-10〜15年程度・施工早い
・費用安価
・下地不陸でムラが出やすい
・継ぎ目接着不良で漏水リスク
-
アスファルト防水4,500〜8,000円3週間程度15〜25年程度・防水性能高い
・耐久性高い
・長寿命で改修頻度少ない
・加熱溶融作業で臭気・煙発生
・工期長め
・費用高め
・重量あり建物負担が大きい
大規模マンションやビル(高重量対応の建物向き)

単価が安い施工方法を選ぶことも大事ですが、耐用年数や適している場所などが異なるため、単に費用だけで判断するのは危険です。

自分が求めている施工に対して、最も費用対効果が高い方法はなにか?といったことを基準に決めることを心がけましょう。

ウレタン防水の費用を抑えるためのポイント

ある程度の相場は決まっているものの、ポイントを押さえておくことで費用を押さえられる可能性があります。

そのためにも、ウレタン防水の単価を抑えるコツを理解しておきましょう。

相見積もりを行う

複数の業者から見積もりを取り比較することで、相場感が分かり不要な費用を見抜けます。

同じ条件でも業者によって価格差があるため、最低でも2〜3社の見積もりを取りましょう。

1社だけに見積もりを依頼すると、提示された金額が適正かどうか判断できません。

時期やキャンペーンを活用する

防水工事には繁忙期(春・秋)と、閑散期(夏・冬)があります。

閑散期にはキャンペーンなどを実施している業者も多く、値引き交渉がしやすい傾向にあります。

また、閑散期であれば他の依頼者との施工が被ることが減るため、最短でも工事完了を目指せるといった点もメリットです。

外壁塗装と同時に施工する

外壁塗装と同時にウレタン防水を行うことで、足場代や人件費をまとめることができ、トータルコストを抑えることが可能です。

一度に済ませることで工期も短縮され、建物への負担も軽減できます。

そのため、防水工事が必要なタイミング似合わせるだけではなく、他の施工との兼ね合いも見極めながらタイミングを決めるのが良いでしょう。

定期的なメンテナンスを実施する

ウレタン防水は、適切にメンテナンスをすることで長持ちします。

具体的なメンテナンス内容としては、以下のようなものが挙げられます。

  • ドレン排水溝の掃除
  • トップコートの塗り替え
  • 業者による定期点検

小さな問題を早期に発見し修復することで、大規模な修繕や再施工の必要性を減らし、結果的に長期的な費用節約につながります。

火災保険や補助金の活用

火災保険は、火災以外にも風災(暴風による飛来物での防水層破損など)といった自然災害を補償している場合があります。

保険適用には条件があるため、事前に保険会社に相談することが重要です。

また、居住している自治体によっては、防水工事に補助金や助成金を受け取れる場合があります。

省エネに関するものや耐震補強など、自治体の目的に合った工事であること、以前同じ補助金を受けていないこと、税金を滞納していないことなどが基本的な申請条件です。

事前に各自治体のホームページや窓口で確認すると、良いでしょう。

業者の選び方

ウレタン防水工事は職人の技術力によって仕上がりが左右されるため、信頼できる業者選びが非常に重要です。

選ぶ時の確認ポイントや行うべき対応を理解し、後悔しない業者選びを行いましょう。

防水工事に特化ている業者に依頼する

防水工事は工務店や塗装業者にも依頼できますが、防水工事専門業者に依頼するのが最も推奨されます。

工務店や塗装業者は、防水工事を専門業者に二次委託することがあり、その際、中間マージンが発生して費用が割高になる場合があります。

また、防水工事は高い技術力を必要とするため、防水工事の知識や経験が少ない塗装業者も存在します。

施工の品質を落としたくない場合は、防水工事専門業者に見積もりを依頼しましょう。

施工実績・口コミ・評判の確認

安心して任せられる業者を選ぶためには、施工実績が豊富であるか、口コミや評判が悪くないかを確認することが大切です。

特に屋上防水や施工面積が広い防水工事は、ベランダばかりの実績がある業者では技術が乏しい可能性もあるため、注意が必要です。

また、職人が防水施工技能士の資格を保有しているかも重要な判断基準です。

なかには資格を保有していない悪徳業者もいるので、十分に注意しましょう。

施工中の写真を見せながら説明してくれる業者も、信頼できます。

見積もりの詳細チェック

見積もりは金額だけでなく、その内容を細かく確認することが非常に重要です。

金額が予算オーバーになっていないかだけでなく、適正価格であるかを見極めることが重要です。

また、施工に関する内容だけではなく、その後の保証内容やアフターメンテナンスが充実しているかの確認も忘れてはいけません。

さらに、防水工事は定期点検によって長持ちさせられるため、定期点検がサービスに含まれている業者だと安心です。

ウレタン防水工事に関するよくある質問(FAQ)

Q

ウレタン防水の単価はいくらが相場ですか?

A

一般的な相場は1㎡あたり1,500〜2,200円程度とされています。

しかし、工法別では密着工法が4,000〜6,000円・メッシュ工法が4,500〜8,000円・通気緩衝工法が5,500〜9,000円程度と幅があります。

また実際の費用は、施工面積・場所・下地の状態・材料のグレードによって上下します。

Q

ベランダだけでもウレタン防水できますか?

A

もちろん可能です。

10㎡以下のベランダでも施工は可能で、一式20,000〜50,000円程度が目安とされています。

Q

見積もりに含まれるべき基本的な項目は何ですか?

A

高圧洗浄費用・下地処理費用・ウレタン樹脂材料費・施工人件費・トップコート材料・施工費などが基本的な構成要素です。

これらに加えて、改修用ドレン設置・脱気筒設置・発生材処分費・足場設置・撤去などが含まれることがあります。

不明瞭な費用が含まれていないか、確認しましょう。

Q

防水工事前に何か準備は必要ですか?

A

防水工事前には、施工箇所の周りを整理し、私物や家具などは移動が必要になります。

また、工事中の騒音や振動について、事前に確認しておき、その時間帯の過ごし方などを決めておくとスムーズに対応できます。

Q

防水工事を行う周期はどのくらいですか?

A

 一般的に、防水工事は10〜15年ごとに行うのが目安です。

定期的な点検を行い、劣化が見られる場合は早めに工事を実施すると、建物の寿命を延ばせるでしょう。

特にウレタン防水のトップコートは、3〜5年ごとの塗り替えが推奨されます。

Q

雨天時も防水工事は行いますか?

A

防水工事は晴天時に行うのが基本です。

雨天時に施工すると、乾燥が不十分になり防水効果が落ちることがあります。

そのため、天気を見ながらスケジュールを調整し、品質を確保します。

Q

 防水工事中ににおいがすることはありますか?

A

防水工事では、使用する材料によってにおいが発生することがあります。

特に、溶剤系の材料を使うとにおいが強くなることがあります。

においが気になる場合は、水性材料を選んだり、工事中は換気をしっかり行ったりできるか相談してみましょう。

まとめ

ウレタン防水は、柔軟性と施工性に優れた防水工法として、多くの現場で活用されています。

その単価相場は1㎡あたり1,500〜2,200円程度ですが、施工面積や場所・選択する工法・材料の種類・下地の状態によって大きく変動します。

費用を抑えるためには、複数業者から相見積もりを取ることや、外壁塗装など他の工事と同時に施工すること、そして定期的なメンテナンスを怠らないことが挙げられます。

また、火災保険や自治体の補助金・助成金の活用も検討しましょう。

納得のいく工事を実現するためにも、正しい情報をもとに比較・検討する姿勢が大切です。

見積書の内容を細かくチェックし、保証やアフターメンテナンスの有無を確認することで、安心して防水工事を依頼できるでしょう。

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