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マンション大規模修繕工事における網戸の取り扱いは?

大規模修繕とは、マンション全体の安全性と快適性・資産価値を維持するため、計画的に行う工事のことです。
主に建物の劣化を防ぐための補修や、見た目を美しく保つための塗装・防水工事などが行われます。
一般的には10〜20年ごとに一度の周期で実施され、住民の安全と住環境の向上、また将来の大きな修繕費用の抑制を目的としています。
放置しておくと雨漏りや外壁の落下といった重大なトラブルに発展するリスクがあるため、定期的な実施が欠かせません。

居住者にとっても無関係ではなく、事前準備や協力が必要となる場面が多くあります。
その中でも、意外と見落とされがちな「網戸の取り外し」は、非常に重要なポイントです。
本記事では、マンション大規模修繕における網戸の取り扱いについて、その理由や方法・注意点などを解説していきます。

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目次

なぜ大規模修繕で網戸の取り外しが必要なのか

網戸が工事作業の邪魔になるため

大規模修繕では足場を組み立て、外壁や窓廻りの工事を行いますが、外側に設置された網戸は作業スペースを妨げる可能性があります。
特に外壁塗装やシーリング工事では、職人が窓周りに直接アクセスする必要があり、網戸があるとスムーズに作業できません。
足場からの作業は限られたスペースで行うため、わずかな障害物でも安全性が損なわれるリスクがあります。
また作業効率が低下すると、工期の延長や追加費用の発生を招く可能性があるため、住民にとっても負担が増える要因となります。

足場設置時の安全確保のため

足場工事は高所で作業するため、わずかなバランスの乱れが大事故につながることがあります。
網戸がはまったままだと、外側からの圧力に耐えきれず、外れて落下する危険性があるので注意が必要です。
足場職人は常に安全第一を心がけており、こうしたリスクを少しでも減らすため、事前に網戸を外す作業を行います。

外壁工事の作業効率を上げるため

外壁塗装や補修工事では、窓周辺の細かい作業が発生します。
網戸があると刷毛が届かない・マスキングが不完全になる・塗装がムラになるなどのトラブルが起きやすいです。
こうした作業の手間を減らすためにも、最初から網戸を外しておくことが、結果的に仕上がりを良くし、工事全体をスムーズに進めることにつながります。

塗料や作業汚れを防ぐため

外壁工事では、塗料やモルタル・接着剤などが飛び散る可能性があります。
網戸をつけたままだと、目の細かい網の部分に汚れが入り込み、掃除しても完全に取り除けない場合があるでしょう。
網戸の寿命を縮めないためにも、あらかじめ取り外しておくことが重要です。

網戸の取り外しが必要な工事内容は?

窓廻りのシーリング工事

窓の隙間を埋めるゴム状のシーリング材は経年劣化しやすく、雨漏り防止のために打ち替えが必要です。
このとき、窓に密接して設置された網戸があると作業が難しくなります。
また、古いシーリング材の撤去作業では細かい破片やゴミが発生するため、網戸を外しておかないと破片が挟まって開閉不良を起こしたり、掃除が大変になったりするでしょう。

ベランダやバルコニーの防水工事・外壁塗装

防水材の塗布や外壁塗装の際、塗料や防水材が網戸に付着してしまうリスクがあります。
塗料は一度付着すると落としにくく、美観を損なう原因となるため、網戸の取り外しが必要です。
また、作業員が作業中に誤って網戸を破損するリスクもあるため、事前に取り外しておくことでトラブルを防げます。
塗装作業ではスプレーやローラーを使用するので、飛散防止の養生を行っていても完全には防ぎきれない場合があることも覚えておきましょう。

天井の塗装工事や窓の交換・断熱改修

天井の塗装や窓の交換・断熱改修などの工事では、足場を組んだ上での繊細な作業が求められます。
そのため網戸があると工具の操作や材料の搬入に支障をきたすだけでなく、大型の材料やガラスを扱う際は、わずかな接触で破損するケースもあるでしょう。
住民負担での修理が発生する場合もあるため、あらかじめ外しておくことで、余計なトラブルを未然に防ぐことができます。

網戸の取り外し手順

網戸の取り外しは、業者が行うことが一般的です。
作業をスムーズに進めるためには、手順を事前に把握しておくと役立ちます。

  1. STEP

    網戸周りを片付ける

    作業スペースを確保するため、まず網戸の周囲にある家具や置き物を移動させましょう。
    屋内側はもちろん、屋外側のベランダも要注意です。
    植木鉢や物干しラック・エアコン室外機の周りに物が置かれていると、作業中にぶつかったり転倒するリスクがあります。
    また、作業者自身の転倒やケガを防ぐためにも、足元を広く空けて安全を確保することが必要です。

  2. STEP

    ストッパー(外れ止め)を確認する

    多くの網戸には、勝手に外れないよう「外れ止め」と呼ばれるストッパーが付いています。
    この部分を無理に外そうとすると、網戸やサッシが破損する可能性があるため、まず形状を確認しましょう。
    ストッパーには、ドライバーでネジを外すタイプや指でスライドして解除するタイプ・レバーを回して緩めるタイプなどがあります。

  3. STEP

    網戸を持ち上げる

    いよいよ網戸本体を外す段階です。
    網戸の枠を両手でしっかりと持ち、上方向へスライドさせ、上側のレールにある程度の空間があるかを確認する必要があります。
    もし上に持ち上がらない場合は、レールにゴミやホコリが詰まっていないか・ストッパーが完全に外れているかを再確認します。

  4. STEP

    下側を手前に引き出す

    上側がレールから外れたら、次は下側を手前にゆっくりと倒すように引き出します。
    このとき、一気に力を入れて引っ張ると、網戸枠が変形したり、指を挟んでケガをしたりする恐れがあります。
    ゆっくりと角度を調整しながら、外していくことが重要です。
    また、外した網戸は倒れないよう、安定した壁に立て掛けるか、平らで安全な場所に寝かせて保管します。
    風が強い日は、倒れ防止のために固定しておく必要があります。

取り外すのは主にどこの網戸か

バルコニー側の掃き出し窓の網戸

まず代表的なのが、バルコニー側の掃き出し窓の網戸です。
バルコニーは防水加工やタイルの補修・手すりの交換など、工事内容が多岐にわたるため、窓際の網戸は作業中の接触や破損を避けるために取り外すよう指示されることが一般的です。

共用廊下側の窓の網戸

共用廊下側の窓に取り付けられた網戸も外すことが多いです。
廊下側の工事では、外壁の塗装やシーリング工事が行われるため、こちらも作業の邪魔にならないよう、外しておく必要があります。

窓の面格子部分に設置されている可動式の網戸

あまり目立たない箇所ですが、窓の面格子部分に設置されている可動式の網戸も対象になります。
格子の内側に簡易的に取り付けられた網戸は、外壁作業中に揺れたり、塗装の邪魔になったりする可能性があるため、施工業者から外すよう求められることがあります。

外す必要がない網戸もある

室内側に設置された網戸や、建物の外壁工事の影響を受けない小窓の網戸については、原則として取り外す必要がないケースが多いです。
ただし、建物の設計や施工内容によって例外があるため、管理組合や施工業者からの案内をよく確認することが大切です。
工事期間中は、誤って外し忘れると作業中に破損したり、汚れたりするリスクが高まります。
特に疑問点がある場合や「自宅のこの網戸はどうすればいいのか分からない」と感じたときは、管理組合や工事の施工業者に直接問い合わせましょう。
大規模修繕工事は住民全体の協力が欠かせないため、しっかり確認し、必要な準備を進めることでトラブルを防ぎましょう。

網戸を取り外すタイミング

網戸を外すタイミングは、通常 「足場の設置直前から工事開始まで」 の間に求められることが多いです。
足場を組む前後・外壁塗装や防水工事の前など、状況に応じて異なります。
網戸をつけたまま作業すると、汚れたり破損したりするリスクがあるため、取り外すタイミングが重要です。
大規模修繕では、工事予定表やお知らせ文書が事前に配布され、具体的な網戸取り外しの時期が記載されることが一般的です。

工事中の網戸の保管方法

網戸は外したまま、一定期間保管されるケースも少なくありません。
保管中のトラブルを防ぐためには、以下の点に注意が必要です。

外に立てかけない 

外した網戸を壁やフェンスに立てかけると、風で倒れたり、通行人に当たったりする恐れがあります。
業者が安全な場所にまとめて保管することが一般的ですが、もし自宅敷地内に置かれる場合は、倒れないよう横置きにするなど工夫しましょう。

強風・雨の日はシートをかけるなど防護対策 

長期工事の場合、雨ざらしになると網戸が汚れたり破損するリスクがあります。
業者が防護カバーを用意することも多いですが、気になる場合は住民側でもブルーシートをかけるなど補強の相談を行いましょう。

保管場所に注意する

ベランダや庭の一角にまとめる際は、他の工事作業の通路を塞がないよう注意します。
特にマンションの共用部分では、通行の妨げにならないか確認が必要です。

住民側の注意点は?

外す作業は基本的に専門業者が行いますが、住民側も事前に準備しておくと作業がスムーズに進みます。
注意点を把握しておき、事前に備えておきましょう。

虫の侵入対策を考える

網戸が外れている間、窓を開けると虫が入り放題になってしまいます。
とくに夏場は蚊や小さな虫が多いため、窓を開けたい場合は市販の簡易防虫ネットや防虫スプレーを併用すると良いでしょう。
また、夕方から夜にかけては室内の光に虫が集まりやすいので、夜間は極力窓を閉めておくのが無難です。

防犯意識を高める

網戸がない場合、窓ガラス一枚で外と隔てられているだけの状態です。
窓の鍵(クレセント錠)をしっかり閉め、可能なら補助錠を使うなど、防犯面の意識を高めましょう。
特に一階や低層階の住戸は、注意が必要です。

換気の工夫

網戸なしでも換気をしたい場合、別の窓を少しだけ開ける・玄関側から通気するなど工夫が求められます。
エアコンの換気機能や空気清浄機を使うのも効果的です。

ベランダや窓周りを片付ける

網戸を外す作業には、窓周りやベランダのスペースが必要です。
植木鉢や物干し台・子どものおもちゃ・洗濯物などが置かれているときは、あらかじめ片付けておきましょう。
業者が作業しやすくなることで作業時間が短縮され、不要な接触やトラブルを防げます。

貴重品や壊れやすい物は室内に移動する

作業中は振動や衝撃が加わることがあるため、窓際に置いてあるガラス製品や陶器・写真立て・精密機器などは別の場所に移動しておきましょう。
万が一の破損を避けるための、大切な配慮です。

ペットや小さい子どもの安全を確保する

網戸の取り外し作業中は、窓を一時的に開け閉めしたり、人の出入りが増えたりします。
好奇心旺盛なペットが外に出ないよう、可能であればケージに入れておきましょう。
また小さいお子さんがいる場合は、別室で過ごせる工夫を取り入れておくと安心です。

網戸の代用品になるものは?

網戸を完全に再現することは難しいですが、市販されている簡易虫除けネットを、窓枠やサッシに貼り付ける方法があります。
自分でカットしてサイズ調整できることも多く、工事後は剥がせますが、強風が吹き込む場所ではめくれやすいので注意が必要です。
また、 窓を開ける時間が短いときは、虫除けスプレーや虫除けシールを併用するのもよいでしょう。
ただし、小さなお子様やペットがいる家庭は、使用成分に注意する必要があります。

網戸の代用品を使うときの注意点

大規模修繕工事中、網戸を取り外した後に「代わりになるものを使いたい」と考える方は少なくありません。
しかし、代用品を使う場合にはいくつかの注意点があるため、事前に把握しておきましょう。

窓枠・サッシを傷つけない

代用品を設置する際、粘着テープやフック・突っ張り棒などを使うことが多いですが、これらは強力すぎると剥がすときに跡が残ったり、塗装が剥がれたりするリスクがあります。
特に賃貸や分譲マンションの場合、後から修繕費用を請求される可能性もあるため注意が必要です。

工事の妨げにならない

外側に張り出すタイプのネットやシートは、足場や養生シートに触れる恐れがあります。
もし強風でばたついたり、工事作業中に引っかかったりすると、思わぬ事故につながる可能性もあります。
代用品を使う際は、工事作業員が作業しやすい状態を確保しておきましょう。
不安な場合は、事前に管理組合や工事業者に相談し、設置しても問題ないか確認しておくと安全です。

完全密閉は難しい

簡易的なネットやカーテンは、完全に窓枠を密閉できるわけではありません。
特に上下や横の小さな隙間はどうしても残りやすく、完全な虫除けや防塵効果を期待するのは難しいと理解しておく必要があります。
あくまで「簡易的な代用品」であることを前提に、過剰な期待はせず、必要に応じて室内側で防虫スプレーや蚊取りグッズを併用するなどの工夫が有効です。
また、強風時や雨天時は代用品が外れやすくなることもあるので、こまめに点検して安全を保ちましょう。

工事後の網戸の取り付けと確認ポイント

工事完了後に網戸が再設置されるとき、住民側でも以下をチェックしておくと安心です。

きちんとレールにはまっているか確認する

網戸がきちんとレールに沿って取り付けられているか、ぐらつきや引っ掛かりがないかを確認します。
特にマンションの高層階では、風圧に耐えられるようしっかり固定されていることが重要です。

網や枠に破損・汚れがないかを見る

工事中に網が破れたり、枠が曲がったりする可能性もあります。
目立つ破損があれば、すぐに管理組合か業者に連絡しましょう。
また、汚れが付着している場合は、簡単に拭き掃除をすることで快適に使えます。

網戸の開閉がスムーズか試す

取り付け後、開け閉めがスムーズかどうか必ず試してみましょう。
レール上のゴミやズレが原因で引っかかることがあるので、必要に応じて清掃や微調整を依頼できます。

工事中の網戸の扱いでトラブルを防ぐために

外した網戸は業者がまとめて管理する場合が多いですが、トラブル防止のために以下の確認をしておきましょう。

  • どこで保管されるのか確認する:住民側が知らないうちに共用部分や敷地内の一角に積まれていると「邪魔だ」「汚れて困る」という声が出ることもあるため、工事開始前に管理組合や業者に保管場所を確認しておく
  • 網戸の状態を写真で記録しておく:取り外し前の状態をスマホなどで撮影しておくと、後で「外す前から傷があったのか」「取り付け後の調整が必要か」といった確認がしやすくなる
  • 工事完了後の取り付け責任を確認する:工事後の再取り付けを業者が行うのか、住民側が行うのかはケースによって異なるため、事前にはっきりさせておく

網戸を長持ちさせるためのメンテナンスポイント

網のたるみや穴を早めに補修する

小さな穴でも放置すると、そこから破れが広がります。
破れが小さいうちなら補修シールや部分修理で済みますが、広がってしまうと全面張り替えが必要になるため、早めにチェックしましょう。

レールのゴミを掃除する 

網戸がスムーズに動かない原因の多くは、レールにたまった砂やゴミです。
工事後はほこりや汚れが増えやすいため、乾いたブラシや掃除機を使ってレールをきれいに掃除しましょう。

潤滑剤で滑りをよくする  

滑りが悪い場合、レールに少量の潤滑スプレーを使うとスムーズになります。
ただし、使いすぎるとほこりが付きやすくなるので、注意が必要です。

網戸の交換・補修の相談もこの機会に

せっかく工事で網戸が外されるなら、このタイミングで傷んでいる網戸の補修や交換を検討するのもおすすめです。
網が破れていたり緩んでいる場合は、貼り替えを依頼しましょう。
張り替え作業はDIYでも可能ですが、複数枚をまとめてプロに頼んだ方が仕上がりがきれいで、作業も短時間で済みます。
張り替え業者に工事日程を合わせて事前に相談しておくと、工事中に一緒に作業してもらえることがあります。

また、網戸枠が古くなっている場合は、交換も視野に入れましょう。
古い網戸枠は経年劣化で歪んでいたり、レールのはまりが悪くなっている場合があります。この機会に新品に交換することで、今後の使い勝手や見た目の美しさが向上します。

まとめ

マンション大規模修繕では、主にバルコニー側の掃き出し窓や外壁に面した網戸の取り外しが必要になることがあります。
取り外しのタイミングは、足場設置や外壁工事の直前が多いため、管理組合や施工業者の指示に従い、早めに準備しておくことが重要です。
網戸を外しておくことで、工事の円滑化はもちろん、網戸自体の汚れや破損リスクを防ぐことができます。

トラブルを防ぐためにも、事前の案内をよく確認し、計画的に準備を進めましょう。

網戸の代用品を使用する際は、窓枠やサッシを傷つけないようにし、工事の妨げにならないよう注意が必要です。
外側に張り出すタイプのネットやシートは、足場や養生シートに触れる恐れがあり、思わぬ事故につながる可能性もあります。
代用品を使う際は、工事作業員が作業しやすい状態を確保し、不安な場合は事前に管理組合や工事業者に設置しても問題ないか確認しておくと安全です。

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