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大規模修繕

モニエル瓦のメンテナンスや特徴と塗り替え塗装費用を解説!葺き替えも必要?

モニエル瓦は、耐久性や耐震性に優れていることから、近年注目を集めている屋根材です。

しかし、他の屋根材と同様に、経年劣化によってメンテナンスが必要となります。

この記事では、モニエル瓦の特徴やメリット・デメリット、メンテナンス方法と費用相場について解説します。

快適な住環境を保つためにも、モニエル瓦のメンテナンスをお考えの方はぜひ参考としてご覧ください。

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モニエル瓦の特徴やメリット・デメリット

モニエル瓦は、スイスで開発されたセメントと繊維を混合して圧縮成形した屋根材です。

多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。

ここからはモニエル瓦の特徴やメリット・デメリットについて詳しくみていきましょう。

モニエル瓦とは

モニエル瓦は、19世紀後半にヨーロッパで開発され、日本では関東大震災後に導入された人工スレート瓦です。

セメントと繊維を混ぜ合わせた屋根材で、耐久性・耐火性・遮音性に優れていることで知られています。

モニエル瓦のメリットは、高い耐久性に加え、デザイン性の高さも挙げられます。

さまざまな色や形状があり、建物の外観に合わせたデザインを選択できます。

一方で、モニエル瓦は重量があるため、施工には専門の業者が必要となるほか、価格も高くなる傾向にあります。

モニエル瓦は、耐久性と耐火性を重視する方に適していますが、重量や価格、施工の難しさを考慮することも重要です。

モニエル瓦のメリット

モニエル瓦は以下のようなメリットがあることから、住宅や商業施設などの屋根材として広く採用されています。

耐久性

モニエル瓦はコンクリート製であるため、非常に耐久性があります。

長期間にわたって劣化しにくく、風雨や紫外線に対しても強いです。

通常、寿命は50年以上と言われています。

耐火性

コンクリート製のため耐火性能が高く、火災に対する安全性が向上します。

瓦自体が燃えないため、火災時の被害を最小限に抑えることができます。

断熱性

モニエル瓦は断熱性能があり、屋内の温度を快適に保つ効果があります。

特に夏の暑さを和らげ、冬の寒さを防ぐ効果があり、エネルギー効率が向上します。

デザイン性

モニエル瓦はさまざまな色や形状があり、デザインの自由度が高いです。

建物の外観に合わせたカスタマイズが可能で、美しい屋根を作ることができます。

メンテナンスの容易さ

定期的なメンテナンスが比較的少なくて済みます。

汚れやコケなどが付着しにくく、長期間にわたり美観を保つことができます。

また、簡単な清掃で元の美しさを保つことができます。

経済性

初期コストはやや高めですが、長期的なメンテナンスコストや修繕費用を考慮すると、経済的に優れた選択肢となります。

長寿命であるため、トータルコストは他の屋根材に比べて低くなることが多いです。

耐風性

モニエル瓦は重量があるため、強風や台風にも耐えることができます。

しっかりと施工されていれば、瓦が飛ばされるリスクが少ないです。

環境への配慮

コンクリートはリサイクル可能な材料であり、環境への負荷が少ない点もメリットです。

また、エネルギー効率の向上により、建物全体の環境負荷を減少させることができます。

モニエル瓦のデメリット

モニエル瓦のデメリットもいくつかあります。

以下に主要なデメリットを挙げます。

重量がある

モニエル瓦はコンクリート製であるため、非常に重いです。

このため、屋根の構造に追加の負荷がかかり、強固な構造が必要になります。

また、地震時の揺れに対する影響も考慮する必要があります。

初期コストがかかる

他の屋根材と比べて、初期設置コストが高いことが多いです。

材料費だけでなく、設置作業にかかる人件費も高くなる傾向があります

修理の難しさ

モニエル瓦が破損した場合、修理が難しいことがあります。

同じデザインや色の瓦を見つけるのが難しいことがあり、特に古いモデルの場合は入手が困難です。

設置の難易度

モニエル瓦の設置は専門知識と技術が必要であり、経験のある職人による施工が推奨されます。

適切に設置されないと、瓦のズレや雨漏りの原因になる可能性があります。

これらのデメリットを考慮しつつモニエル瓦を選択する場合は、信頼できる業者に相談して適切な設計と施工を行うことが重要です。

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モニエル瓦の耐用年数とメンテナンス時期について

モニエル瓦は、一般的な粘土瓦に比べて耐用年数が長く、塗装メンテナンスをすれば50年程度使用できると言われています。

しかし、メンテナンスをせずに放置していると、20~30年程度で劣化が進み、雨漏りの原因になる可能性もあります。

モニエル瓦のメンテナンス時期は、一般的に築10~15年程度が目安となります。

塗装の状態や表面の汚れ具合を確認し、必要に応じて塗装やコーキングなどのメンテナンスを行うことで、モニエル瓦の寿命を延ばし、雨漏りを防ぐことができます。

モニエル瓦の劣化症状とは

経年劣化によって、モニエル瓦はさまざまな症状が現れます。

劣化症状を放置しておくと、雨漏りや瓦の破損などの深刻な問題につながる可能性があります。

ここからは、モニエル瓦で見られる劣化症状について確認していきましょう。

ひび割れ

モニエル瓦は耐久性に優れた屋根材ですが、経年劣化によってひび割れが生じることがあります。

ひび割れは、主に以下の原因によって発生します。

経年劣化…時間の経過とともに強度が低下してひび割れが発生しやすくなる

紫外線…瓦表面の塗膜を劣化させるためひび割れの原因となる

衝撃…落雷・強風・物が落下するなの衝撃によってひび割れが生じる

施工不良…施工不良によって瓦が適切に取り付けられていない場合ひび割れが発生しやすくなる

モニエル瓦のひび割れを発見した場合、放置すると雨漏りの原因となるため、早急に補修する必要があります。

補修方法はひび割れの程度によって異なりますが、軽微なひび割れの場合はシーリング材で補修することができます。

ひび割れが大きい場合は、瓦の交換が必要となる場合があります。

瓦のズレ・漆喰の割れ

モニエル瓦の劣化症状の中でも、特に注意が必要なのが瓦のズレや漆喰の割れです。

これらの症状は、屋根の防水性を損なうだけでなく、雨漏りの原因にもなりかねません。

瓦のズレ

瓦がズレてしまう原因としては、強風や地震などによる衝撃、経年劣化による瓦の固定金具の破損などが挙げられます。

瓦のズレが発生すると、屋根と屋根の間の隙間から雨水が侵入しやすくなります。

漆喰の割れ

漆喰は、瓦と瓦の隙間を埋めて防水性を高める役割を果たしています。

しかし、経年劣化により漆喰が割れてしまうと、隙間から雨水が侵入して雨漏りの原因になる恐れがあります。

これらの症状を放置しておくと、屋根内部の腐食やシロアリの発生にもつながるため、早めの補修が必要です。

瓦のズレや漆喰の割れを発見したら、専門業者に点検と補修を依頼しましょう。

塗膜の剥離

モニエル瓦は、表面に塗膜が施されているため、経年劣化によって塗膜が剥がれてしまうことがあります。

塗膜の剥がれは、美観を損ねるだけでなく、雨水の浸入を許してしまうため、早急なメンテナンスが必要です。

塗膜の剥がれが起こる原因は、以下のようなものがあります。

  • 紫外線による劣化
  • 風雨による劣化
  • 経年劣化
  • 日当たりの良い場所
  • 風の強い地域

塗膜の剥がれが軽微な場合は、高圧洗浄や補修で対応できます。

しかし、剥離がひどい場合は、塗装の塗り替えが必要です。

塗装の塗り替えは、専門業者に依頼することをおすすめします。

チョーキング現象

モニエル瓦は塗装が施されており、経年劣化により塗膜がチョークのように粉状になって剥がれ落ちる現象が発生します。

これをチョーキング現象と呼びます。

チョーキング現象は、紫外線や風雨による塗膜の劣化が原因で発生します。

塗膜が剥がれ落ちると、瓦の表面が保護されなくなり、雨水の浸入や汚れの付着による劣化が進行します。

そのためチョーキング現象が発生したら、早めのメンテナンスが必要です。

そのまま放置すると、瓦の劣化が進んでしまい、葺き替えが必要になる可能性があります。

モニエル瓦のメンテナンス方法と費用相場とは

モニエル瓦のメンテナンス方法には、主に塗装と葺き替えがあります。

どちらのメンテナンス方法を選ぶべきかは、モニエル瓦の状態によって異なります。

軽微な劣化であれば塗装で十分ですが、ひび割れや欠損が大きい場合は葺き替えが必要です。

ここからは、それぞれのメンテナンス方法と費用相場についてみていきましょう。

モニエル瓦の塗装方法と費用相場

モニエル瓦は塗装によって美観を保ち、耐久性を高めることができます。

塗装方法には、主にローラー塗装と吹き付け塗装の2種類があります。

ローラー塗装は、手作業で行うため、細かい部分まで丁寧に塗装できます。

一方、吹き付け塗装は機械を使用するため、作業効率が良く、ムラになりにくいです。

費用は、使用する塗料や施工面積によって異なりますが、一般的にローラー塗装よりも吹き付け塗装の方が高くなります。

モニエル瓦の塗装費用相場は、以下の通りです。

ローラー塗装2,000~3,000円
吹き付け塗装3,000~4,000円
※1㎡あたりの相場

塗装の際は、モニエル瓦専用の塗料を使用することが重要です。

汎用の塗料では、耐久性が十分でない場合があるためです。

また、塗装前にモニエル瓦の表面を洗浄し、汚れやコケなどを除去しておく必要があります。

モニエル瓦の塗装は、10~15年に1回程度を目安に行うのが良いでしょう。

定期的な塗装によって、モニエル瓦の美観と耐久性を維持することができます。

モニエル瓦の葺き替え方法と費用相場

モニエル瓦は耐久性に優れていますが、経年劣化によって葺き替えが必要になる場合があります。

葺き替えとは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に張り替える工事のことです。

モニエル瓦の葺き替えは、専門業者に依頼する必要があります。

葺き替えには、以下の2つの方法があります。

カバー工法

既存のモニエル瓦の上に新しい屋根材を被せる方法です。

費用は比較的安価ですが、屋根が重くなるため、耐震性に影響が出る可能性があります。

撤去工法

既存のモニエル瓦をすべて撤去してから、新しい屋根材を葺く方法です。

費用はカバー工法よりも高くなりますが、耐震性に優れています。

モニエル瓦の葺き替え費用は、屋根の面積や施工方法、使用する屋根材によって異なりますが、一般的には 1平方メートルあたり3,000~10,000円 程度です。

葺き替えを検討している場合は、複数の業者から見積もりをとって比較することをおすすめします。

はモニエル瓦についてまとめ|メンテナンスをしっかりしよう

今回の記事ではモニエル瓦について、メリットやデメリットのほか、メンテナンス方法や費用相場について解説してきました。

最後に記事全体の内容を、まとめていきます。

  • モニエル瓦はセメントと繊維を混ぜて成形し表面を塗装した屋根材
  • 耐久性が高く軽量で施工がしやすい特徴がある
  • モニエル瓦は耐久性・耐熱性・施工のしやすさ・遮音性・デザイン性に優れている
  • 初期費用はかかるもののメンテナンスコストが低いという点もメリット
  • モニエル瓦は設置の難しさや重量がある点がデメリットとして挙げられる
  • モニエル瓦の耐用年数は約30~40年で、メンテナンス時期は10~15年に1度程度が目安
  • モニエル瓦の劣化症状にはひび割れ・瓦のズレ・漆喰の割れ・塗膜の剥離・チョーキング現象などがある
  • モニエル瓦のメンテナンス方法には塗装と葺き替えがある
  • 塗装は劣化症状に応じて行う必要がある
  • 葺き替えは瓦が破損した場合や耐用年数を過ぎた場合に行う
  • モニエル瓦の塗装費用は1㎡あたり5,000~8,000円程度で、葺き替え費用は1㎡あたり10,000~15,000円程度

モニエル瓦はメンテナンスコストが低くデザイン性が高いため、住宅の屋根材として人気があります。

しかし、経年劣化による色褪せや塗装の剥がれが発生する可能性があります。

モニエル瓦の寿命を延ばすためにも、定期的なメンテナンスを行いましょう。

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