外壁や屋根の塗装工事は、建物の見た目を美しく保つだけでなく、風雨や紫外線から住まいを守るために欠かせない工事です。
塗装は単なる外観のメンテナンスではなく、建物の耐久性を保ち、資産価値を維持するための重要な役割を果たします。
特に日本のような四季がはっきりしており、夏の高温多湿や冬の乾燥・寒暖差といった厳しい自然環境にさらされる地域では、塗装の状態が住宅の寿命に直結します。
この記事では、塗装工事の基礎知識から種類・費用・工事の流れ・業者選びのポイント、さらに建物の種類別に異なる施工上の注意点まで、幅広く解説していきます。
初めて塗装工事を検討する方でも安心して読み進められるよう、専門用語もできる限りわかりやすく説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
塗装工事とは?目的と必要性について
塗装工事と聞くと「見た目をきれいにする工事」と思われがちですが、それだけではありません。
塗装は住宅の表面を保護するという大切な役割を担っており、定期的に適切な塗装を行うことで、建物の寿命を延ばし、大切な資産を守れます。
ここでは、塗装工事が果たす美観維持や防水・防汚機能といった保護性能、そして放置することで起こりうる劣化リスクについて詳しく解説します。
塗装工事の目的
塗装工事の最大の目的は、建物の美しさを保ちつつ、雨風や紫外線・塩害・大気汚染などの外的ダメージから建物を保護することです。
塗膜は「家の皮膚」ともいえる存在で、外的刺激を直接受け止めることで、内部構造の劣化を防いでいます。
美観の面では、塗装によって建物が新築時のような美しい外観を取り戻すだけでなく、色や質感の選び方によって印象を変えることも可能です。
これにより、地域との調和や資産価値の向上にもつながります。
塗装工事の必要性とは?劣化リスクについて
塗装が劣化したまま放置すると、塗膜が剥がれたりひび割れが生じたりして、雨水が外壁の内部に浸入します。
その結果、カビやコケの発生・木材や鉄部の腐食・断熱性能の低下・構造材の劣化など、深刻な被害に発展する恐れがあります。
さらに、外観が古びて見えることで資産価値が下がったり、建物の評価額が低くなったりするケースもあるため、計画的な塗り替えは重要です。
塗装工事の種類と特徴
塗装工事とひと口にいっても、対象となる部位や素材によって施工方法や使用する塗料は大きく異なります。
外壁・屋根・付帯部など、それぞれに応じた最適な施工を行うことで、住まい全体の耐久性と美観を長く維持することができます。
ここでは、住宅塗装で特に重要とされる3つの部位「外壁」「屋根」「付帯部」について、それぞれの特徴と注意点を詳しく解説します。
外壁塗装(サイディング・モルタル)
外壁塗装では外壁材には主に、サイディングボードとモルタルの2種類があります。
それぞれに適した塗料や、下地処理が必要です。
サイディングは目地にシーリングがあるため、その打ち替えや増し打ちも同時に行う必要があります。
モルタルはクラックが発生しやすいため、弾性塗料を使用するなど工法にも工夫が求められます。
屋根塗装(スレート・金属屋根)
屋根塗装は、外壁以上に重要です。
太陽光や雨風の影響を直接受けるため、塗膜の劣化が早く、再塗装のタイミングも早めになります。
スレート屋根は防水性能を維持するために定期的な塗装が不可欠で、金属屋根は錆止め処理の有無が耐久性を大きく左右します。
付帯部(雨樋・破風・軒天など)の塗装
付帯部とは、外壁や屋根以外の塗装対象部分を指します。
雨樋・破風板・軒天・ベランダ笠木・雨戸などが、代表的です。
これらの部分も劣化が進むと、機能低下や美観の悪化を招くため、基本的には外壁・屋根と同時に塗装が行われます。
塗装工事の使用塗料の種類と選び方
塗料にはさまざまな種類があり、それぞれに耐久性・価格・特徴が異なります。
用途や予算・建物の環境に合わせて最適な塗料を選ぶことが、長期的な満足度とコストパフォーマンスの両立につながります。
ここでは、代表的な3種類の塗料「アクリル」「シリコン」「フッ素」について、その特徴やメリット・デメリット、適したケースを解説します。
塗料種類 | 価格帯 | 主なメリット | 主なデメリット | おすすめの使用例 |
アクリル | 低価格 | 安価・発色良好・扱いやすい | 耐候性が低く再塗装が必要 | 短期利用やDIY向け |
シリコン | 中価格 | 耐候性・防汚性・コスパ良好 | アクリルより価格高 | 戸建て住宅に最適 |
フッ素 | 高価格 | 高耐久・長寿命・美観維持 | 高価・施工技術が必要 | 高層・沿岸部・長期対策向け |
最近ではラジカル制御型塗料や無機塗料など、新素材を使った高機能塗料も登場しています。
遮熱性や防カビ・防藻性能を重視するケースも増えており、専門業者と相談しながら最適な塗料を選びましょう。
塗り替えのタイミングと目安(外壁・屋根別)
塗装工事は永久に効果が続くものではなく、塗料にはそれぞれ耐用年数があります。
また、外壁と屋根では受けるダメージも異なるため、塗り替えの最適な時期も違ってきます。
適切なタイミングで塗装メンテナンスを行うことは、建物の寿命を延ばし、無駄な修繕費を防ぐうえで非常に重要です。
ここでは、塗料別における塗替えの目安年数と、塗装箇所別における劣化のサインについて紹介します。
塗料別における塗替えの目安となる年数
- アクリル塗料:5〜7年
- ウレタン塗料:7〜10年
- シリコン塗料:10〜13年
- フッ素塗料:15〜20年
これらはあくまでも目安として捉え、以下で紹介する劣化のサインがみられたら、年数にかかわらず再塗装を検討しましょう。
外壁・屋根の劣化サイン一覧
外壁の劣化サイン
- 色あせ(退色):紫外線や風雨の影響で塗料の顔料が分解され、元の色が薄く見える状態。
- チョーキング現象:外壁を手で触った際に白い粉がつく状態。塗膜が劣化しており、防水性が低下している。
- クラック(ひび割れ):細かいヘアクラックから構造に影響を与える深い割れまであり、雨水の浸入につながる恐れがある。
- カビ・コケ・藻の発生:湿気が多い場所に出やすく、美観を損ねるだけでなく塗膜の劣化を早める。
- 塗膜の剥がれ・膨れ:塗膜の密着力が失われ、浮きや剥がれが発生。内部に水分が入りやすい危険な状態。
屋根の劣化サイン
- 色あせ:外壁以上に紫外線の影響を受けやすく、塗料の防水性が失われている兆候。
- コケ・藻の繁殖:湿気がこもりやすい北面に多く発生し、防水性を損なう原因に。
- 棟板金の浮きやサビ:金属部の釘浮き・サビによって雨漏りリスクが高まる。
- 塗膜の剥がれ・ひび割れ:雨風により保護層が劣化し、基材の露出や破損につながる。
定期的に外壁と屋根をチェックし、上記のような劣化が見られたら早めに塗り替えを検討しましょう。
建物の種類別に見る塗装工事のポイント
建物の構造や用途が異なれば、塗装工事においても必要となる配慮や施工内容が大きく変わります。
戸建て住宅・アパート・マンションなど、それぞれの物件タイプに応じた施工計画を立てることが、トラブルを防ぎ、スムーズに工事を進めるためのカギとなります。
このセクションでは、各建物タイプ別に塗装工事の特徴や注意点を解説し、どのような点を事前に把握しておくべきかを明らかにします。
戸建て住宅の塗装工事の特徴と注意点
戸建て住宅の塗装では、施主の希望や建物のデザインに応じて自由なプラン設計が可能です。
ただし、築年数が経過している場合は下地の補修が必要になるケースも多く、予算に余裕を持って計画することが重要です。
また、近隣住民へのあいさつや工事期間中の対応など、施工前の配慮も求められます。
アパート・集合住宅における塗装工事のポイント
複数の入居者がいるアパート・集合住宅では、塗装工事の実施にあたって以下の配慮が必要です。
- 入居者への事前告知と日程調整
- 共用部の使用制限や騒音への配慮
- 安全性と清掃対応
入居率や建物の印象を左右する重要な工事であるため、適切な時期と業者選定が重要です。
マンション(大規模修繕含む)の塗装工事の流れとコツ
マンションの場合は、管理組合主導での大規模修繕の一環として塗装工事が行われることが一般的です。
専門家による建物調査→住民説明会→複数社見積もり→業者選定→工事実施という流れで進みます。
施工中は居住者への説明やクレーム対応も必要なため、コミュニケーション能力の高い施工業者が好まれます。
塗装工事の流れと期間
塗装工事は、見積もりや契約といった準備段階から始まり、施工中の工程・完了後のチェックまで、多くのステップを踏んで進行します。
それぞれの工程において重要な役割があり、どれか一つが疎かになると、仕上がりや耐久性に悪影響を及ぼしかねません。
このセクションでは、塗装工事の代表的な流れを4つのステップに分けて解説し、施主が注意すべきポイントや業者の対応を見るチェックポイントも紹介します。
- STEP
事前調査と見積もり
塗装工事の第一歩は、現地調査です。
塗装業者が現場を訪問し、外壁や屋根の劣化状況・ひび割れ・コケやカビの有無・既存塗膜の状態をチェックします。
この調査結果をもとに、使用する塗料の種類・塗装面積・施工の手順・工期などを詳細に反映した見積もりが提示されます。この段階でのチェックポイント
- 見積書に使われる塗料の商品名・グレード・数量が明記されているか
- 下地処理や足場設置なども含まれているか
- 塗装回数(通常は3回)が記載されているか
複数社から相見積もりを取ることで、費用と提案内容を比較しやすくなります。 - 見積書に使われる塗料の商品名・グレード・数量が明記されているか
- STEP
足場設置から高圧洗浄・下地処理
契約が締結されたら、まず安全な作業のための足場設置を行います。
その後、高圧洗浄で長年にわたり蓄積した汚れ・カビ・コケ・旧塗膜をしっかり洗い流します。
洗浄後は、ひび割れの補修やシーリング(目地の打ち替え)などの下地処理を実施します。
この作業が不十分だと、上塗りの性能を活かしきれず、早期劣化の原因となります。 - STEP
下塗り・中塗り・上塗りの工程解説
塗装は基本的に、3回塗りが原則です。
- 下塗り:下地と塗料の密着を高め、表面を整える役割
- 中塗り:色と厚みを均一に仕上げる中間工程
- 上塗り:最終仕上げとして光沢・耐久性を高める
工程間で、しっかり乾燥時間を取ることが品質を左右します。
気温や湿度によっても乾燥時間は変わるため、業者が適切な判断をしているかが重要です。 - 下塗り:下地と塗料の密着を高め、表面を整える役割
- STEP
完了後のチェックポイントと保証内容
塗装作業が完了したら、最終検査を実施します。
- 塗りムラや塗り残しがないか
- 塗料の飛散や仕上がりに問題がないか
- 足場の解体前に施主が確認できるか
また、保証書の発行や工事写真の提出、アフター点検スケジュールなども確認しておきましょう。
良質な業者は、工事後のフォローアップまで丁寧に対応してくれます。 - 塗りムラや塗り残しがないか
新東亜工業における塗装工事の施工事例
ここでは、新東亜工業における外壁塗装工事の施工事例を紹介します。


塗装工事の費用相場と内訳
塗装工事を検討する際、最も気になるのが「費用」です。
しかし一言で塗装費用といっても、塗る場所・塗料の種類・施工内容などによって大きく異なります。
単価の目安を知るだけでなく、見積書の見方や価格が上下する要因を理解しておくことで、不必要な出費を避けることができます。
このセクションでは、外壁・屋根の塗装費用の目安から、見積もりで確認すべきポイント、そして費用に差が出る理由まで、初めての方でも判断しやすいよう丁寧に解説します。
外壁・屋根別の費用目安(㎡単価)
塗装工事の価格は、塗料の種類や施工条件によって大きく変わります。
工事内容 | 単価目安(税抜) |
外壁塗装 | 2,500〜4,500円/㎡ |
屋根塗装 | 3,000〜5,500円/㎡ |
30坪の戸建てであれば、外壁+屋根の塗装でおおよそ90〜150万円前後が目安です。
見積書で見るべきポイント
- 塗料名と缶数:材料費をごまかされないためにも必須
- 下地処理の内容:クラック補修、シーリングの詳細
- 足場代・養生費:外注が多いため費用差が出やすい
また、予備費や追加工事の有無、雨天による工期変更時の対応も事前に確認しておくと安心です。
価格差が生まれる理由とは?(塗料・下地・施工範囲)
費用の違いは、大きく以下の要因によって発生します。
- 使用する塗料のグレード
- 外壁や屋根の劣化状態
- 付帯部(雨樋・破風など)の塗装範囲が含まれているか
- 足場の有無や設置条件(狭小地・高所など)
「できるだけ費用を抑えたい」と、お考えの方も多いですが、極端に安い見積もりには注意が必要です。
下地処理の省略や塗装回数のカットなど、目に見えにくい部分でコストを削っている可能性があります。
塗装工事を依頼する業者選びで失敗しないために
塗装工事を成功させるうえで、どの業者に依頼するかは非常に重要なポイントです。
施工技術や使用する塗料が同じであっても、業者によって対応力・見積もりの透明性・アフターサービスの質には大きな差があります。
このセクションでは、信頼できる業者の見極め方から、よくあるトラブル事例・保証やアフターサービスの確認ポイントまでを丁寧に解説します。
後悔のない塗装工事を実現するために、ぜひ参考にしてください。
信頼できる塗装業者の見分け方
塗装工事の成否は、どの業者に依頼するかで大きく変わります。
以下のポイントを押さえて、信頼できる業者を選びましょう。
- 建設業許可:国または都道府県からの認可があるか
- 保有資格:一級塗装技能士・外装劣化診断士などの有資格者がいるか
- 施工実績:地元での過去の施工例が確認できるか
- 見積もりの明瞭さ:項目ごとの金額が明記され、口頭説明に頼らない
- 対応の丁寧さ:質問に対して明確かつ迅速に回答してくれるか
訪問販売・手抜き工事の注意点
訪問販売での塗装工事契約は、慎重に対応すべきです。
悪質業者は「今だけ割引」「このままだと危険」といった言葉で不安をあおり、即決を迫ってきます。
また、安さを理由に契約すると、塗装回数の削減・質の低い塗料の使用・下地処理の省略といった手抜き工事に遭う可能性が高まります。
こうした被害を避けるためには、相見積もりと十分な説明を求めることが不可欠です。
保証やアフターサービスの確認項目
塗装工事後の保証や点検サービスは、長く安心して住まうために重要です。
- 保証内容:外壁・屋根のそれぞれで何年保証がつくか(5〜10年が一般的)
- 保証書の有無:書面で交付されるかどうか
- 定期点検:1年・3年・5年などの無料点検があるか
- 対応の柔軟さ:トラブル時の対応姿勢やスピード
保証期間が長いだけでなく、実際に履行されるか、口コミなどで確認しておくのもおすすめです。
塗装工事に関するよくある質問
Q
雨の日でも塗装工事はできますか?
A
塗装作業を雨天時に行うことは、基本的にありません。
湿度が高い状態で塗料を塗ると、密着不良・乾燥不良を起こし、施工不良の原因となります。
そのため、雨が続く季節は工期が延びる可能性もあります。
Q
DIY塗装とプロの違いは?
A
DIYで簡単な補修は可能ですが、外壁や屋根のような高所作業・下地処理・3回塗りなどの工程は専門的な技術が必要です。
プロに依頼することで、安全かつ長持ちする仕上がりが得られます。
Q
助成金や補助金は使える?
A
自治体によっては、省エネ対策や景観保全などを目的とした塗装工事に対して補助金が出るケースがあります。
「〇〇市 外壁塗装 補助金」などで検索し、要件を確認しておきましょう。
Q
塗装中は家にいないといけませんか?
A
基本的に塗装工事は建物の外部作業で完結するため、在宅している必要はありません。
ただし、窓の開閉制限や洗濯物の干し場所など、一時的に不便が生じることがあります。
Q
塗料のニオイは気になりますか?
A
溶剤系塗料を使用する場合、施工中や乾燥中に特有のニオイが発生します。
特に換気が必要な時期や小さなお子様・ペットがいる家庭では、水性塗料の使用を検討するのがおすすめです。
Q
外壁と屋根を一緒に塗装する方がいいですか?
A
はい、一緒に行う方が足場代を一度で済ませられるため、トータルコストが抑えられます。
また、建物全体の外観バランスや耐久性の向上にもつながります。
まとめ
塗装工事は、単なる「外観をきれいにするため」の工事ではありません。
建物を長く健全な状態で保ち、資産価値を維持するための本質的なメンテナンスです。
適切なタイミングで、信頼できる業者を選び、高品質な塗料を選択することが成功のカギとなります。
この記事で紹介したポイントを押さえておけば、塗装工事の失敗リスクを大幅に減らせます。
また、補助金の活用や長期保証の選定など、経済的メリットを最大化する方法も検討することで、より満足度の高いリフォームが実現できます。
塗装工事をきっかけに、住まいへの愛着や快適さをさらに高めていきましょう。