外壁塗装は住まいを美しく保ち、経年劣化から保護するために欠かせないメンテナンスです。
特に日本の気候条件においては、建物を雨風や紫外線などの自然環境から守り、内部環境を快適に保つ上で、外壁塗装の性能が建物の寿命に大きく影響します。
しかし「いつ塗装すればいいのか分からない」と、悩む方は多いのではないでしょうか。
本記事では、外壁塗装の最適な時期や見極め方・季節ごとのメリットについて詳しく解説します。
外壁塗装をご検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
外壁塗装の基本的なタイミング
外壁塗装の塗り替え時期は、一般的に10年前後が目安とされていますが、これはあくまで一つの基準です。
実際には、使用されている塗料の種類や外壁材の性質・建物が建っている環境条件によって大きく異なります。
たとえば、南向きで日差しや紫外線を長時間受けやすい面や、海の近くで潮風や湿気の影響を受けやすい地域では、塗膜の劣化が早まる傾向があります。
また、工場や交通量の多い場所に近い住宅では、排気ガスや粉じんによる汚れや劣化が進みやすく、塗装の持ちが悪くなることも少なくありません。
築年数だけで判断せず、塗料の種類や特徴を把握しておき、劣化のサインを見逃さないよう、外壁の状態をこまめに点検することが大切です。
塗料の種類と耐用年数の目安
外壁塗装に使われる塗料にはさまざまな種類があり、耐用年数が異なります。
以下に、主要な塗料の種類と一般的な耐用年数の目安を紹介します。
- アクリル系塗料:約5~8年
- ウレタン系塗料:約7~10年
- シリコン系塗料:約10~13年
- ラジカル制御型塗料:約12~15年
- フッ素系塗料:約15~20年
上記の耐用年数はあくまで目安であり、メーカーや建物の立地環境によっても変わります。
そのため築年数や前回の塗装時期を基準にしつつ、定期的なチェックを行い、外壁の「劣化サイン」を見逃さないことが重要です。
外壁塗装の劣化サイン
外壁塗装のタイミングは、塗料の耐用年数だけで判断するのではなく、外壁に現れる「劣化サイン」を確認することも重要です。
次のような症状が見られたら、外壁塗装の時期が来ていると考えましょう。
白い粉が手につく
外壁を触った際、チョークのような白い粉がつく状態は、塗膜が劣化して防水機能を失っているサインです。
チョーキング現象と呼ばれており、放置すると雨水の侵入により、カビやコケ・外壁材の腐食を招きます。
最も分かりやすい、塗り替えを行うサインの一つです。
ひび割れ(クラック)
外壁にヒビが入っている場合は、すでに雨水の侵入口ができている可能性があります。
浅いひびでも注意が必要であり、深いクラックは建物内部の腐食やシロアリ被害に直結するおそれがあるため、早急な点検・補修が必要です。
塗膜の色あせ・剥がれ
塗膜が紫外線などで退色したり、部分的に剥がれたりするのは、劣化の初期から中期のサインです。
放置すると防水機能が低下し、外壁材が直接雨風にさらされ、劣化が進行します。
広範囲の色あせや剥がれがある場合は、塗り替えの合図です。
コケ・カビ・藻の発生
日当たりや風通しの悪い場所にコケやカビが広がっている場合、防水機能が弱まっている証です。
微生物が外壁に根を張ることで塗膜や外壁材を傷め、湿気を保持してさらなる劣化を招きます。
外壁材の反り・浮き・ズレ
窯業系サイディングによく見られる症状で、外壁材が変形している場合は、すでに水分の吸収と乾燥を繰り返し劣化が進んでいる状態です。
隙間からの浸水リスクも高く、塗装で補えない場合は張り替えが必要になるでしょう。
シーリングの劣化
外壁材のつなぎ目や窓周りのシーリングにひび割れや剥がれ・肉やせがあると、雨水の侵入が始まっているサインです。
防水機能が失われているため、外壁塗装と同時にシーリングの打ち替え・打ち増しを行いましょう。
雨漏りが発生している
すでに室内で雨漏りが見られる場合、塗膜やシーリングだけでなく、屋根や構造部に重大な問題がある可能性が高いです。
早急に専門業者による原因特定と修繕が必要であり、塗装工事だけでは対応できないケースも少なくありません。
外壁塗装におすすめの季節は?シーズンごとのメリット
外壁塗装は、年間を通していつでも行うことができます。
しかし、塗料の性能を最大限に引き出し、高品質な仕上がりを得るためには、気温や湿度・天候などの気候条件が重要です。
外壁塗装に最適な季節として、基本的には春と秋が挙げられます。
日本の一般的な温暖湿潤気候において、春と秋は比較的穏やかで天候が安定している期間が長いため、作業がスムーズに進みやすい季節です。
ここでは、季節ごとの外壁塗装のメリットや注意点を詳しく見ていきましょう。
春(3〜5月)
春は、外壁塗装に適した季節として知られています。
気温や湿度が安定し、塗料が乾燥しやすい条件が整っているため、工事の品質を保ちやすくなるためです。
特に4月は日照時間が長く、気温・湿度ともにバランスが良いため、塗装にとって理想的な時期といえるでしょう。
また、春の気候は過ごしやすいため、工事期間中に窓を閉めていても快適に生活しやすく、住みながらの工事にも適しています。
ただし、春先は風が強い日も多く、塗装中に黄砂や砂ぼこりが飛来して塗膜に付着する可能性もあるため、施工環境には注意が必要です。
地域によっては5月中旬から梅雨入りするケースも多く、タイミングを見誤らないようにしましょう。
秋(9〜11月)
秋もまた、春と並んで外壁塗装に最適な季節の一つです。
9月から11月にかけては気温が安定し、湿度も下がってくるため、塗料の乾燥が進みやすく、作業効率が高まります。
特に10月は天候が落ち着きやすいため、晴天の日が多くなることから、工事が計画通りに進む可能性が高くなるでしょう。
空気が乾燥してくる時期でもあり、塗装の仕上がりにも良い影響を与えます。
ただし秋に注意すべき点として、9月は台風や秋雨前線の影響を受けやすく、急な天候不良によって工期がずれ込むことがあります。
寒冷地では11月以降から朝晩の気温が下がり始め、塗装条件に影響を与える場合もあるため、地域の気候を考慮した上での計画が重要です。
夏(6〜8月)
夏は日照時間が長く、天候が安定すれば塗料の乾きも早く、スムーズに施工ができる可能性があります。
また、梅雨時期は依頼が少ないことも多いため、沖縄のように梅雨明けが早い地域では、6~7月でも比較的遅延なく工事が完了するケースもあるでしょう。
ただし、湿度が85%を超える日が多いと、塗料の乾燥に時間がかかってしまい、作業がスムーズに進まない場合もあります。
現在の塗料は湿度に強くなっているとはいえ、環境によっては施工が難しいこともあるでしょう。
工事中は窓を締め切るため、エアコンの使用について事前に確認しておくと安心です。
冬(12〜2月)
降雪地域以外では湿度が低く乾燥していることが多いため、塗料の定着が良くなるケースがあります。
雨が少ない季節のため、工事スケジュールが立てやすいのも特徴です。
また、室内は窓を閉め切っていても比較的過ごしやすいでしょう。
ただし、冬の外壁塗装は気温の低さが障害となることもあり、気温が5℃以下になると塗装ができず、塗料の乾燥も遅れるため工期が長引きやすいです。
特に、雪や霜が多い地域では積雪や凍結の影響で作業できない日が増えるでしょう。
天候や気温の影響が大きいため、地元の気候を熟知した信頼できる業者に相談し、適切な時期や施工方法を選ぶことが重要です。
外壁塗装を避けた方がいい時期
外壁塗装を避けたほうがいい時期として代表的なのは、梅雨や真冬の時期です。
梅雨の時期は長期間にわたり、高い湿度と頻繁な雨が続くため、塗料が乾きにくくなります。
塗膜がしっかり乾燥しないと、ムラや剥がれ・カビ・藻の発生リスクが高まることもあり、耐久性が落ちる恐れがあります。
また、雨天による工事中断でスケジュールが遅れやすく、工期が長引いてしまうケースも少なくありません。
一方、真冬の場合は気温が低くなるため、塗料の乾燥速度が極端に遅くなるだけでなく、凍結のリスクもあります。
特に氷点下の気温下では塗料が正常に硬化せず、塗膜の強度や接着性が低下する可能性があるでしょう。
また、冬場は日照時間が短く湿度が高い日も多いため、これらの条件が重なると仕上がりが悪くなる可能性が高まります。
このように梅雨や真冬の時期は、気象条件が仕上がりの品質や工期に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
外壁塗装の塗り替えが必要な時期を逃すと?
外壁塗装の塗り替え時期を逃すと、建物にさまざまな悪影響が出る恐れがあります。
もっとも大きな問題は、外壁の防水性能が低下することです。
塗装は雨や湿気から建物を守る「防水膜」の役割を果たしていますが、塗膜が劣化するとその機能が失われ、ひび割れや剥がれが発生します。
そこから雨水が入り込むと、外壁材や内部の下地が腐食し、雨漏りの原因にもつながります。
また、劣化が進んだ状態を放置すると、塗り替えだけで済まなくなり、大規模な修繕が必要になります。
工事費用や工期が大きく増え、家計への負担にもなりかねません。
色あせや汚れ・チョーキングなどが起き、外観の美しさが損なわれると建物の印象が悪くなり、資産価値の低下にもつながります。
このように、塗り替えのタイミングを逃すことで、建物の劣化が進むだけでなく、将来的な負担が増加する可能性が高まります。
そのため劣化のサインを見逃さず、計画的な塗り替えを行うことが大切です。
外壁塗装を長持ちさせるには
外壁塗装は一度行えばそれで終わりではなく、塗料の耐用年数に合わせて定期的なメンテナンスが必要です。
仕上がりを維持し、次の塗り替えまでの期間を延ばすことは、長期的なメンテナンス費用を抑える上でも重要です。
外壁塗装を長持ちさせる、主なポイントは以下の通りです。
定期的にメンテナンスを行う
外壁は常に紫外線や雨風にさらされており、少しずつ劣化が進行していきます。
塗料の耐用年数の目安だけでなく、定期的に外壁の状態を目で見てチェックしたり、専門業者による点検を受けたりすることが重要です。
早期に劣化サインを発見し、適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、劣化の進行を遅らせ、建物を健全な状態に保つことができます。
住宅に適した塗料を選ぶ
使用する塗料の品質や種類は、塗装の耐久性に直結します。
塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ耐用年数や機能性が異なります。
価格だけでなく、建物の状態や立地環境・希望する機能・耐久性を考慮し塗料を選ぶことが、外壁塗装を長持ちさせる上では重要なポイントです。
また、外壁材の種類によっても相性の良い塗料が異なる場合があるため、専門業者に相談し、最適な塗料を選んでもらいましょう。
外壁周辺の整備
外壁塗装を長持ちさせるためには、塗装後の外壁周辺の整備も欠かせません。
特に注意したいのが、植物や雑草・排水の状況です。
ツタや雑草が外壁に接触していると、湿気がこもりやすくなり塗膜の劣化を早めてしまいます。
また、雨どいや排水路の詰まりも外壁に水がかかる原因になるため、定期的な清掃や点検が大切です。
外壁周辺を清潔に保ち、風通しをよくしておくことで塗膜の劣化を抑え、外壁の美しさと耐久性を維持できるでしょう。
経験豊富な業者に塗装してもらう
外壁塗装の仕上がりや耐久性は、塗装業者の技術力や経験に大きく左右されます。
どんなに高品質な塗料を使用しても、下地処理が不十分だったり、適切な工程で施工されなかったりすれば、早期の劣化につながってしまいます。
地元の気候を知り尽くした経験豊富な業者は、その地域の気候条件を踏まえた上で、最適な施工方法を選択できるのが特徴です。
気温や湿度によって塗料の質感や乾燥時間は変わるため、それを技術や経験で調整し、ベストな塗装をする職人を見つけましょう。
信頼できる優良な業者を見つけるためには、複数の業者から相見積もりを取り、実績や経験・対応などを比較検討することが重要です。
外壁塗装の注意点
外壁塗装は、建物を美しく保護するために重要な工事ですが、工事期間中は少なからず日常生活に影響が生じます。
いくつかの注意点を知っておくことで、スムーズに工事を進め、トラブルを避けることが大切です。
工事期間中の生活制限
外壁塗装の工事期間は、一般的に約7~10日程度かかりますが、天候などによっては1ヶ月近くかかる可能性もあります。
この間、以下のような生活制限が発生する可能性があります。
- 窓が開けられない: 塗料の飛散を防ぐために、窓や換気口などが養生されるので、自由に窓を開けて換気することが難しくなる。窓を開ける時間や場所を事前に業者と打ち合わせしておく
- 洗濯物が干せない: 洗濯物に塗料が付着するのを防ぐため、工事期間中は屋外に洗濯物を干せなくなるので、室内干しやコインランドリーの活用を検討する
- 騒音や塗料の臭い: 足場設置や高圧洗浄・塗装作業などである程度の騒音が発生する可能性がある。また、塗料によっては特有のにおいが発生する場合があるため、離れた部屋に移動する・消臭作用のあるマスクを着用するなどの対策が必要になる
- エアコンの使用: エアコンの室外機も基本的には養生の対象だが、使用しても問題ないか業者に確認しておく
- 庭やベランダの片付け: 足場を設置したり、塗料の飛び散りを防いだりするために、庭やベランダにある植木鉢や物などは屋内に移動させておく必要がある
工期の遅延
外壁塗装は屋外での作業が主となるため、天候に大きく左右されます。
雨や雪が降っている場合は塗料が雨水と混ざったり、乾いていない塗装面に付着したりすると綺麗に仕上がらないだけでなく、数年で不具合を起こす可能性も高まります。
天候によっては作業を中止する場合もあるため、工期が伸びるケースがあることを事前に把握しておき、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。
また業者選びの際は、突然の天気の変化に対してどのように対応してくれるのか、事前にしっかり確認しておきましょう。
外壁塗装の費用を抑えるポイント
外壁塗装は住宅の保護や美観維持に欠かせませんが、費用がかさむ工事でもあります。
少しの工夫でコストを抑えることが可能です。
複数の業者から見積もりを取る
外壁塗装の費用は、同じ建物でも業者によって差が出ることがあります。
そのため、1社だけで決めてしまわず、複数の業者に依頼しましょう。
見積もりを依頼する際は、施工内容・使用塗料・保証期間・アフターフォローの内容も細かくチェックすることが大切です。
ただ安いだけで決めてしまうと、必要な工程が省略されていたり、耐久性の低い塗料が使われている可能性もあります。
自社施工の業者を選ぶ
外壁塗装は「営業会社 → 下請け業者 → 職人」といった多重構造になっているケースが多く、その分中間マージンが発生します。
一方、自社で営業・見積もり・施工までを一貫して行う業者であれば、中間コストを抑えた施工が可能です。
そのため自社施工の業者を選ぶことも、費用を抑えるポイントです。
塗装に最適な時期を選ぶ
外壁塗装は気温5℃以上・湿度85%未満の晴天日が最適とされています。
春や秋は塗装に適した時期であり、施工が計画通りに進みやすく、工期の遅延による人件費の増加リスクも少ないという利点があります。
使用する塗料のグレードを見極める
塗料には耐久年数や機能性といったグレードの違いがあります。
「初期費用を安く抑えたい」といった観点で塗料を決めた場合、短いスパンで塗り替えが必要になり、結果として割高になることもあるでしょう。
塗料を選ぶ際は、家の立地やライフプランに合わせて、最適なグレードを選ぶことが節約につながります。
助成金や補助金を活用する
外壁塗装には、自治体が実施しているリフォーム助成金制度が適用されることがあります。
どのような制度があるか事前に確認しておき、活用することでコストダウンが可能になるケースも少なくありません。
まとめ
外壁塗装は、お住まいの美観を維持し、雨風や紫外線から建物を保護するために不可欠なメンテナンスです。
一般的には、前回の塗装から10年以上経過した頃が塗り替えの目安とされておりますが、使用する塗料の種類によっても最適な塗り替え時期は異なります。
そのため、塗料の種類や特徴を把握しておくことが大切です。
また塗料の耐用年数だけでなく、外壁に現れる「チョーキング現象」「ひび割れ」「塗膜の剥がれや色あせ」「コケ・カビの発生」「シーリングの劣化」といった具体的な劣化の症状も、塗装が必要なサインです。
症状によっては、放置すると雨漏りや構造材の腐食につながる危険があるため、早急な対応が求められます。
外壁塗装に最適な季節は、気候が安定しており塗装に適した条件が揃いやすい「春(3~5月)」や「秋(9~11月)」とされています。
これらの季節は窓を閉めていても比較的過ごしやすいメリットもあるためオススメです。
一方、梅雨や真冬の時期は、雨や雪・高温・低温、高湿度といった塗装に適さない気候条件が発生しやすく、工期が遅延する可能性が高まるため注意しましょう。
信頼できる業者と相談し、適切な時期を決定することが大切です。
お住まいの状況やご希望をしっかりと業者に伝え、最適なプランを提案してもらいましょう。