・小規模、中規模、大規模修繕工事後のアフター点検の内容とは?
・アフターサービスの保証期間はどのくらいか知りたい!
大規模修繕工事はその名の通り大規模な修繕工事となるため、工事に着手する前に綿密な計画を立てる必要があります。
また工事とともに考えておきたいのが、大規模修繕工事を終えた後のアフターサービスに関してです。
大規模修繕工事の効果を長持ちさせるポイントは、その後のアフターサービスにかかっていると言っても過言ではありません。
そのため、しっかりとしたアフターサービスを行ってくれるかどうかを念頭に置きながら、さまざまな計画を練る必要があります。
本記事では、大規模修繕工事におけるアフターサービスの活用方法や、定期点検の内容について解説いたします。
大規模修繕工事をアフターサービスも含めてご検討の際は、ぜひ参考にしてください。
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目次
大規模修繕工事のアフターサービス・アフター点検とは?
「大規模修繕工事」とは、経年劣化に合わせてマンションで行われる大規模な修繕工事を指します。
建物はもちろんのこと、設備の老朽化による劣化や重大な不具合の発生を防ぐのが目的です。
一方で「大規模修繕工事におけるアフターサービス」とは、修繕工事が完了した後で施工箇所に「瑕疵(かし)」と呼ばれる欠陥があった場合の補償制度です。
アフターサービスは一定期間にわたって効力を発揮し、新たな補修・修繕工事が必要と認められた場合は、工事業者が無償で工事を行います。
しかしそのためには、マンションを所有するオーナーもしくは管理組合が「瑕疵保険」に加入していなければなりません。
対して工事を請け負う業者には、瑕疵保険への加入を義務付けられていないのが現状です。
このように大規模修繕工事を依頼する側と工事を引き受ける側では、大規模修繕工事におけるアフターサービスの条件が異なってくるため、工事に着手する前にはさまざまな要素について検討しておくことが重要です。
アフターサービスはなぜ必要?
小規模・中規模・大規模修繕工事を施した後にアフターサービスが必要なのは、建物の寿命・安全性、さらには設備の耐久性といったさまざまな面に影響を与えるからです。
大掛かりな工事だけに、終了するまでに長い期間を要するケースもあり、工事中は住民がいろいろと不便な思いをするのは避けられません。
それにもかかわらず、大規模修繕工事による瑕疵が原因で建物と設備の安全性が確保されないとなれば、生活の質を大きく下げてしまいます。
大規模修繕工事後のアフターサービスは住人の安全な生活を守るだけでなく、工事後のオーナーと施工業者との間のトラブルを避けるためにも必要なのです。
アフターサービスの対象になる基準は?
大規模修繕工事のアフターサービスに該当するかどうかの判断は、施工業者が設けている基準に照らして判断されます。
業者によって判断基準は異なるものの、以下の要素に該当する場合はおおむねアフターサービスの対象と考えてよいでしょう。
- 基本構造部分に関わる雨漏りや漏水
- 構造強度に影響する亀裂や破損
- 壁の破損
- ガス管の損傷
- 建物内外の建具・金物に用いられている塗装のはがれ
- 最初から備え付けられている設備の作動不良
- 電話線やLANの機能不良
- 駐車場に伴う不具合
近年はさまざまな機能を備え、充実した設備を提供するマンションが増えており、アフターサービスに該当する項目は増加傾向にあります。
また、大規模修繕工事によって新たな機能が加えられることも多いため、アフターサービスの対象かどうかがわかりにくいこともあるでしょう。
したがって「どのような内容がアフターサービスの対象となっているのか」「その基準がどのように定められているのか」を、あらかじめ確認しておくと安心です。
アフターサービスを受ける際の注意点
大規模修繕工事を施した後にアフターサービスを受ける際は、下記の要素に注意する必要があります。
- アフターサービスの点検実施に立ち会う
- 補修工事の範囲や方法についてきちんと説明を受ける
- アフターサービスの保証期間内であることを双方で確認する
- 竣工書類を用意する
アフターサービスの点検実施に立ち会うこと
オーナーや管理組合は、施工業者任せにせず、必ず点検の実施に立ち会いましょう。
これにより、補修工事の内容を直接確認し、疑問点があればその場で質問することができます。
補修工事の範囲や方法についてきちんと説明を受ける
施工業者から、補修工事の具体的な範囲や方法について、詳細な説明を受けることが重要です。
特に、使用する材料や工法、工期などを確認し、納得のいく内容であるかどうかを判断します。
アフターサービスの保証期間内であることを双方で確認する
アフターサービスには保証期間が設定されています。
オーナーや管理組合は、施工業者と一緒に保証期間内であることを確認し、期限を過ぎてから補修を依頼することがないようにしましょう。
保証期間内であれば、無償で修繕工事を受けられます。
竣工書類を用意する
大規模修繕工事の竣工時に作成された書類には、アフターサービスに関する計画書など、重要な情報が記載されています。
これらの書類を準備しておくことで、締結した内容に基づいた適切な補修工事が行われるようになります。
また、書類を参照することで、オーナーや管理組合と施工業者との間で意見の相違が生じるリスクを軽減できます。
以上の点に注意しながら、オーナーや管理組合は施工業者とコミュニケーションを取り、アフターサービスを有効に活用することが大切です。
これにより、大規模修繕工事の効果を長期間にわたって維持することができるでしょう。
アフターサービスの保証期間
大規模修繕工事の施行後に義務付けられているアフターサービスですが、サービスを受けられる期間は限定されています。
一般的な保証期間の目安は以下の通りです。
工事内容 | 保証期間 ※平均年数 |
---|---|
下地補修工事 | 3~5年 |
シーリング工事 | 3~5年 |
外壁塗装工事 | 5~7年 |
天井塗装工事 | 2~3年 |
鉄部塗装工事 | 1~3年 |
躯体補修工事 | 5年 |
バルコニー防水工事 | 3~5年 |
屋上防水工事 | 7~10年 |
工事後に瑕疵が見つかったとしても、使用している建材によってアフターサービスが受けられる期間は5年から10年と、設定期間に大きな差が見られることがあります。
アフターサービスが受けられる期間は業者によって異なるため、大規模修繕工事の事前計画の中に、保証期間に関する詳細を盛り込んでおくと安心です。
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アフター点検を依頼する施工業者選びも重要
大規模修繕工事を行うにあたっては、施工業者選びが重要な要素を占めます。
そこで、業者選びのポイントとして参考にしたいのが、以下の3つの要素です。
- 責任施工方式をとっている
- 大規模修繕工事の施工実績が多い
- 保証内容が充実している
責任施工方式の採用
責任施工方式とは、工事の計画段階から施工まで、一つの業者が一貫して担当する方式のことです。
この方式を採用している業者は、高度な建築技術だけでなく、マンションの大規模修繕工事に特化した知識も兼ね備えています。
計画から施工までを一貫して管理することで、工事の品質向上とスムーズな進行が期待できます。
豊富な大規模修繕工事の実績
施工業者の選定では、大規模修繕工事の実績も重要な判断材料となります。
数多くのマンションで修復工事を手掛けてきた実績のある業者は、様々な規模や設備条件のマンションに対応できる柔軟性を持っています。
また、過去の経験に基づいた的確なアドバイスや提案が期待でき、工事の質の向上につながります。
充実したアフターサービスの保証内容
規模修繕工事後のアフターサービスは、施工業者によって保証内容が異なります。
手厚いアフターサービスを提供する業者を選ぶことで、工事完了後の点検やフォローアップを十分に受けられます。
これにより、修繕工事の効果を長期にわたって維持することができます。
建物の強度と耐久性は居住者の安全に直結するため、充実した保証内容は重要な選定ポイントの一つです。
以上の3つの要素を踏まえて施工業者を選定することで、マンションの大規模修繕工事をより円滑かつ効果的に進めることができるでしょう。
居住者の安全と快適な生活を長期的に確保するためにも、適切な業者選びが求められます。
大規模修繕工事後の点検サービスの内容と実施時期
大規模修繕工事を施したマンションには、建築基準法や水道法、電気事業法などの法律に基づく法定点検が義務付けられています。
これらの点検は、アフターサービスの一環として、定められた時期に実施されます。
点検の対象は、建物の構造や設備、衛生面など多岐にわたります。主な点検サービスと実施時期は以下の表の通りです。
点検サービス | 実施時期 | 法的根拠 | 点検内容 | 実施者 |
---|---|---|---|---|
特殊建築物定期調査 | 3年に1回 | 建築基準法 | 建物の構造や防火・避難施設などの安全性を確認 | 専門の資格を持つ建築士 |
建築設備定期検査 | 1年に1回 | 建築基準法 | 空調設備や給排水設備、電気設備などの性能と安全性を確認 | 専門の資格を持つ建築設備検査員 |
昇降機定期検査 | 1年に1回 | 建築基準法 | エレベーターやエスカレーターなどの昇降機の安全性を確認 | 専門の資格を持つ検査員 |
専用水道定期水質検査 | 1ヶ月に1回 | 水道法 | 受水槽や高置水槽の水質を確認 | 水質検査の専門機関 |
簡易専用水道管理状況検査 | 1年に1回 | 水道法 | 受水槽や高置水槽の管理状況を確認 | 水道事業者または専門の検査機関 |
自家用電気工作物定期点検 | 1年に1回 | 電気事業法 | 受変電設備や非常用発電設備などの安全性を確認 | 電気主任技術者または専門の点検機関 |
これらの点検を適切に実施することで、建物の安全性と居住性を維持し、入居者の生活を守ることができます。
管理組合は、点検の時期を把握し、確実に実施できるよう計画を立てることが重要です。
点検すべき内容が複数ある場合
上記以外で注意が必要なのは、1つの点検サービスの中で点検すべき内容が複数にわたって存在するケースです。
これに当てはまるのが「消防用設備等点検」と「浄化槽定期検査」で、下記の点検を行わなければなりません
消防用設備等点検
点検の種類 | 点検の頻度 |
---|---|
外観・機能点検 | 6カ月に1回 |
総合点検 | 1年に1回 |
特に注意が必要なのが、製造から10年以上経過した屋内用消火栓設備です。
この設備については、3年に1度の耐圧性能試験を行わなければなりません。
耐圧性能試験では、設備の劣化状態を確認し、必要に応じて部品の交換や修繕を行います。
消防用設備等点検を適切に実施することで、火災発生時に確実に設備が作動し、被害を最小限に抑えることができます。
管理組合は、点検スケジュールを適切に管理し、必要な点検を漏れなく実施することが重要です。
浄化槽定期検査
浄化槽は、マンションの排水を適切に処理するために不可欠な設備です。浄化槽を適切に維持管理するために、定期的な検査と保守点検、清掃が必要となります。
検査・点検・清掃の種類 | 頻度 |
---|---|
浄化槽定期検査 | 1年に1回 |
保守点検 | 浄化槽の種類によって1週間から6カ月ごとに1回以上 |
定期清掃 | 浄化槽の種類によって6カ月から1年ごとに1回以上 |
浄化槽定期検査を適切に実施することで、排水処理の効率を維持し、悪臭や水質汚濁などの問題を防ぐことができます。
管理組合は、浄化槽の種類に応じた適切な検査・保守点検・清掃のスケジュールを計画し、確実に実行することが求められます。
点検サービスの流れ
多種多様な内容に分かれる点検サービスですが、主に下記の流れで進めていくケースが大半です。
- 施工業者から連絡がくる
- 点検に関する説明会が行われる
- 点検の実施
- 補修工事の実施
- 工事完了後に補修部分を確認する
- 補修完了報告書の提出
点検サービスは内容によって実施タイミングが異なるものの、施工業者は「定期点検誓約書」を所有していますので、これに基づいてオーナーや管理組合に連絡を入れます。
オーナーや管理組合の承諾を受けたら、住民に対して点検にまつわる計画を説明するという流れです。
住民から異論が出なければ点検作業を実施し、必要に応じて補修工事を行います。工事完了後は補修部分を確認し、報告書の提出をもって点検サービスは完了です。
まとめ
大規模修繕工事のアフターサービスと定期点検には、以下の特徴があります。
- 大規模修繕工事には必ずアフターサービスを伴う
- アフターサービスは建物の強度や耐久性を高めるのに不可欠だが、その基準は施工業者によって異なる
- 点検サービスの内容は多岐にわたり、サービスの実施には流れがある
- アフターサービスをきちんと受けるには、施工業者選びが重要
大規模修繕工事を無事に終えるためには、アフターサービスの内容を把握することが不可欠です。
信頼できる施工業者を見つけ出すとともに、オーナーや管理組合が業者に任せきりにしないこともポイントと言えます。
充実したアフターサービスと定期点検を有効活用し、大規模修繕工事で美しくなった建物を良好な状態に保ちましょう。
大規模修繕は新東亜工業がおすすめ!
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※中間マージン=仲介手数料
- 大規模修繕工事
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- 防水工事
- 外壁塗装
- 屋根工事
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- 長尺シート工事
- 下地補修工事
- 足場工事
- タイル工事
- 洗浄工事
- 電気、水道、外溝工事等
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施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。
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