・1回目、2回目、3回目のマンションの小規模・中規模・大規模修繕工事はどこまでするの?
・1回目、2回目の周期目安と費用相場について知りたい!
住んでいるマンションで大規模修繕が行われる予定だけど「何をやっているかわからない」「価格・品質的に適切なのか疑問」など、大規模修繕について何となく不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
大規模修繕は多くの人が関わる大掛かりな工事であり費用や工数も非常に多いため、専門的な知識のない人がその妥当性を判断することは非常に困難です。
ご自身が十分な時間を使い、豊富な知識を身につけられればいいですが、そんな時間もお金もないという方が多いと思います。
最も簡単な解決方法は、十分な知識をもった専門家に相談することです。
近年では大規模修繕の業者選定において、管理組合が施工会社から高額なリベートをとっているという話も明るみになっています。
そのため、必ず複数の専門家や業者から話を聞くことをおすすめします。
この記事では大規模修繕についての基本的な情報や、トラブル回避の方法などをお伝えしています。
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目次
マンションの大規模修繕とはそもそもなに?
一般的に大規模修繕とは、新築から12〜15年経過する時期を目安として、建物の劣化を防ぐために行われる工事です。
国土交通省から「10年以内に改修工事を行っていなければ、3年以内に外壁前面打診調査を行うように」との通告が出されています。
この通達もあり、築10年を超えたあたりで修繕計画をたてはじめ、築12年経過する頃に工事を行う場合が多いようです。
マンションであれば、主に共用部に対して行われます。
建物の躯体を補強するために行われる、防水工事・外壁塗装・シーリング工事などが中心となり、足場を組んで行われる大掛かりな工事になります。
住民が部屋の中や水回りなどをリフォームするのとは根本的に別の扱いです。
マンションの大規模修繕はなぜ必要なのか?
見た目にはそんなに傷んでいるように見えないけれど、本当に修繕が必要なの?と疑問に感じられる方も少なくありません。
見た目だけじゃない、大規模修繕には大事な理由があります。
建物は見た目以上に劣化している
マンションや戸建てなどは、建築基準法に基づいて建てられているため最低限の防水効果・耐震など、建物が健康であるための設備や性能が整っています。
しかしどんなに高性能な部材を使用したとしても、年月の経過とともにそれらの機能は徐々に失われていきます。
紫外線や風雨などに直接さらされる外壁や屋上などは、見た目以上に劣化がすすんでいることが少なくありません。
建物のコンクリート内部には一般的に鉄筋が埋め込まれています。
コンクリートにひび割れができたり、表面のタイルが剥がれたり、屋上の防水効果が低くなったりして内部に水や空気が侵入すると、内部の鉄筋が錆びる原因となります。
そのような内部の劣化を未然に防ぐためには、軽度の劣化を発見し修繕を行うことが必要不可欠です。
大規模修繕ではコンクリート劣化の修繕や防水機能の回復など、建物躯体部分を守るための大切な工事が行われています。
劣化部分を放置すると安全性についても損なわれてしまうため、必ず行わなければなりません。
マンションの資産価値を維持する
建物の価値は年月の経過とともに下がっていくのが一般的です。
しかし適切に大規模修繕を行ってきた建物とそうでない建物では、将来的に見た目や快適性に大きな差がでてきます。
当然ながら、それは資産価値に直接反映されていきます。
適切に大規模修繕を行っていくことで、快適性を高めるとともに将来的な資産価値を維持できます。
また建築資材や設備などは、日々進化しています。
建築時や前回の修繕時にはなかった高性能なものを使用することで、快適性を向上させたり新たな機能を追加したりすることが可能となります。
バリアフリー化や防犯設備の改善など、その時代にあわせた設備に変えていくことも、資産価値形成の重要な要素となります。
大規模修繕ではそのような大規模な改修工事もあわせて行うことができるため、あわせて検討されることが増えています。
マンション大規模修繕の工事時期の目安ついて
大規模修繕に周期や回数の決まりはありません。
基本的には建物の状態をよく把握したうえで、必要なタイミングで必要な工事を行っていく必要があります。
国土交通省が発表しているガイドラインによると12年〜15年という数字が示されており、これを目安とされることが多いようです。
また建築資材の保証期間は10年程度に設定されているものが多く、それらの保証期間が過ぎる頃を目安として、大規模修繕工事を検討するマンション等も少なくありません。
近年では耐久性に優れた建築資材や、高性能な塗料などが多数開発されており、そういった資材を使用することで、次の大規模修繕までの期間を15年・18年と延ばすことが可能になってきました。
大規模修繕を見据えて、建築時から高性能な資材を使用して建てられる建物も増えており、将来的には今よりも長い周期で大規模修繕を行えばすむようになるかもしれません。
ただ目安はあくまで目安です。
不具合や破損箇所が見つかった時には、目安の周期より早いタイミングであったとしても、大規模修繕を検討することが必要です。
建物診断・劣化診断
大規模修繕を検討する際に、まず行われるのが建物調査です。
建物の劣化状態を調査し、必要な修繕が何なのかを検討する材料となります。
外観からはわからない不具合や劣化状況を把握するための大切な調査です。
また劣化の程度を把握することで工事費用の概算がわかります。
それぞれの建物によって大規模修繕にかけられる予算は違っており、想定以上の見積もりとなっててしまうこともあるでしょう。
そんな時には緊急性の高い部分だけを修繕し、その他は修繕計画を見直した後に必要なタイミングで修繕を行うことが可能となります。
建物調査診断は、大規模修繕の事前準備・工程の一つとして行われることも多いのが現状ですが、本来は大規模修繕の規模・時期を見極めるために行われるべきものです。
マンション大規模修繕1回目・2回目・3回目の工事内容の違い
大規模修繕工事は12〜15年おきに行われるのが一般的ですが、その内容は回数を重ねることによって変化していきます。
修繕にかかる期間や工事内容、費用に関しても大きく変わってきます。
1回目のマンション小規模・中規模・大規模修繕
新築から12〜15年ほどで行われる1回目の大規模修繕は、下地補修・タイル補修・シーリング補修・外壁塗装・鉄部塗装といった基本的な工事で終了することがほとんどです。
建てられてからの年月が比較的浅いため、具体的に生活に不具合がでていることはあまりありません。
2回目以降の修繕を見据えて、劣化を防ぐ対策を行っていきます。
工事項目 | 1回目の大規模修繕 (築12年頃) |
---|---|
外壁 | 塗装、ひび割れ補修 |
屋上防水 | 部分補修 |
給排水管 | 点検、部分補修 |
エレベーター | 部分補修 |
鉄部 | 塗装 |
床・階段 | 補修、防水 |
設備機器 | 点検、部分補修 |
電気設備 | 点検、部分補修 |
共有廊下 | 補修 |
耐震 | ー |
バリアフリー | ー |
省エネ対策 | ー |
2回目のマンション小規模・中規模・大規模修繕
築20〜25年くらいのタイミングで行われる2回目の大規模修繕では、基本的な工事にプラスして、給排水設備の修繕が行われることが多くなっています。
これは一般的に給排水設備の寿命が15年〜20年程度といわれているからです。
「給排水設備の寿命が中古マンションの寿命」と言われることもあるくらい大切な修繕となります。
1回目に修繕を行った外壁や屋上なども、目に見える形で劣化が確認できるようになってきます。
そのため、1回目よりさらに踏み込んだ修繕工事が行われます。
新築時に最新だった設備関係も20年以上が過ぎてデザインや性能が古くなってるため、このタイミングでエントランスを改修したり、オートロックや防犯強化など最新の設備を導入することも少なくありません。
場合によってはエレベーターのリニューアルが必要なこともあり、修繕全体にかかる費用は高くなる傾向があります。
1回目と比べるとより踏み込んだ修繕工事となりますので、費用・工事期間の面でも1回目より大きな規模となります。
工事項目 | 2回目の大規模修繕 (築24年頃) |
---|---|
外壁 | 塗装、ひび割れ補修、タイル補修 |
屋上防水 | 全面補修 |
給排水管 | 更生工事または部分更新 |
エレベーター | 制御更新 |
鉄部 | 塗装、一部交換 |
床・階段 | 補修、防水、一部更新 |
設備機器 | 一部更新 |
電気設備 | 幹線設備更新 |
共有廊下 | 補修、防水 |
耐震 | 耐震診断 |
バリアフリー | 部分的対応 |
省エネ対策 | 部分的導入 |
3回目のマンション大規模修繕
築40年前後を目安に3回目の大規模修繕が行われます。
このタイミングになると、居住者の高齢化がすすんでいることも考えられ、修繕費の回収状況にあわせて修繕内容を検討することも必要となります。
工事内容としては基本的な修繕工事に加えて、建具の交換・共有部分の改修などが行われることが多いようです。
築40年を迎えて経年劣化の状況も重大となってくるため、基本的な防水工事や下地・タイル補修なども2回目よりもさらに大規模なものとなります。
工事項目 | 3回目の大規模修繕 (築36年頃) |
---|---|
外壁 | 塗装、ひび割れ補修、タイル補修 |
屋上防水 | 全面改修、断熱強化 |
給排水管 | 全面更新 |
エレベーター | 全面更新 |
鉄部 | 塗装、大部分交換 |
床・階段 | 大規模更新、バリアフリー化 |
設備機器 | 大部分更新 |
電気設備 | 全面更新、省エネ化 |
共有廊下 | 全面改修、断熱強化 |
耐震 | 耐震補強工事(必要な場合) |
バリアフリー | 全面的対応 |
省エネ対策 | 全面的導入 |
マンション大規模修繕の工事内容
修繕の準備が整ったらいよいよ着工です。
どのような修繕工事・工程があるのでしょうか。
下地補修工事
下地補修とは経年劣化によりひび割れたコンクリート・壁・天井などを補修する工事です。
劣化の状況を見極め、適切な補修を行うことで、建物の躯体部分へのダメージを減らす重要な工程となります。
下地補修が適確に行われていないと、「仕上げ工事が美しく仕上がらない」「同じ部分にすぐにひび割れが再発する」など、後の工程や修繕後にも影響がでます。
目立たない工事ですが、建物の寿命・耐久性・将来的な資産価値に関わる非常に重要な工事です。
タイル補修
外壁に貼られたタイルの浮きや劣化を補修する工事です。
見た目には問題なく感じられるタイルも、建物調査によって浮きが判明することが少なくありません。
貼り換えが必要なタイル数により費用が変わってきますので、予算を超えてしまう原因となることがあります。
タイルが剥がれて落下すれば、歩行者に怪我を負わせるなどの大きな事故につながる可能性があるため、大規模修繕では必ず行われます。
シーリング工事
シーリング工事とはシーリングは水や埃の内部への侵入を防ぎ、建物を守るための大切な役割を担っています。
サッシやタイルの隙間に使用されており、シリコンやウレタン製のものが中心ですが、経年により施工当時のボリュームがなくなってしまったり、ひび割れを起こすことがあります。
その他にも建物の気密性を高めることに繋がりますので、断熱効果の向上も期待できます。
シーリング工事には足場を設置する必要があるため、大規模修繕のタイミングで他の工事とあわせて行われるのが一般的です。
外壁塗装工事
下地・タイル・シーリングの補修が終わったら、外壁塗装を行います。
外観に関わる重要な工事です。
外壁は常時紫外線や風雨にさらされる劣化の激しい場所の一つです。
塗装には美観だけではなく、外壁をそれらから守る役割もあります。
現在は断熱性・防汚性に優れた塗料や、耐久年数の長い塗料なども多数開発されているため、予算や居住者のニーズにあわせて選ぶことが可能です。
鉄部塗装工事
鉄部塗装工事は階段や手すりなどに使用されることの多い鉄部を塗装します。
雨により錆びている部分はよく錆びを落とし、再度塗装を行うことで美しい見た目を取り戻します。
塗装を重ねることで、見た目はもちろんのこと耐久性の向上が期待できます。
防水工事
屋上やバルコニーなど雨にさらされる可能性のある場所には防水工事が施されています。
しかし防水効果も経年により低下していくのが一般的です。
コンクリート内部への水の侵入は建物躯体へダメージを与えてしまいますので、防水工事は非常に重要です。
「劣化した防水層を剥がして改めて防水工事を行うのか」「既存の防水層に重ねて施工するか」など、場所や劣化状況により適切な工法を選ぶ必要があります。
その他の付随工事
ここまで紹介した工事の他にも、時代や居住者のニーズにあわせて防犯機能を強化したり、バリアフリー工事を行ったり、さまざまな改修工事が行われる場合があります。
また2回目3回目になると、エントランス部分・玄関ドア・その他各種設備にも不具合や古さが感じられるようになり、それらの交換も大規模修繕にあわせて行われることが多くなります。
給排水の設備は長年の使用で劣化することも多いため、大規模修繕のタイミングで不具合がないかを確認し、漏水等のトラブルが起きる前に修繕を行った方が賢明です。
マンション大規模修繕費用の目安
高額になるイメージの強い大規模修繕ですが、マンションであれば、居住者がその費用を負担することになります。
「積立金で足らなかったらどうなるの」「払えなくなったらどうしよう」など大規模修繕の費用について疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
一戸あたりの費用負担や、トラブルについてまとめています。
マンションの大規模修繕工事回数別の費用と1戸あたりの工事費用
以下、は国土交通省の「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」をもとにマンションの大規模修繕工事費用を工事回数別に表した表になります。
大規模修繕工事回数 | 工事費用 | 戸あたり工事費用/戸 | 工事内容 |
---|---|---|---|
1回目 | 4,000〜6,000万円 | 100万円〜125万円 | 基本的な修繕工事 ・下地補修 ・タイル補修 ・シーリング補修 ・外壁塗装 ・鉄部塗装 |
2回目 | 6,000〜8,000万円 | 75万円〜100万円 | 基本的な修繕工事 ・給排水設備の修繕 |
3回目以上 | 6,000〜15,000万円 | 100万円〜125万円 | 基本的な修繕工事 ・建具の交換 ・共有部分の改修 |
国土交通省の調査によると、一戸あたりの修繕費用は「100万円〜125万円」の割合が最も高く、次いで「75万円〜100万円」「125万円〜150万円」となっています。
基本的には毎月徴収される修繕積立金を使って大規模修繕が行われます。
多くのマンションでは一戸あたり月に1万円前後を積み立ており、修繕費用は修繕計画にあわせて少しづつ値上げされていく傾向があります。
マンション購入の際には、長期の修繕計画にも目を通して将来的な積立金を予測・確認してから購入することをおすすめします。
修繕費用が追加徴収されることがある
マンションの大規模修繕を検討する中で修繕積立金が不足していると判断された場合には、追加で費用を徴収されることがあります。
・長期計画に漏れがあった
・エレベーター・機械式駐車場のリニューアルが必要になった
・劣化の状態が予想よりすすんでいる
・配給水設備の交換
などの理由が多いようです。
一度に100万円を超える修繕費用を追加で求められることも少なくありません。
急な出費に焦ることがないよう、長期修繕計画をきちんと把握することが大切です。
修繕費用が支払えないときの対処方法
さまざまな事情で修繕費用が払えなくなってしまったときには、そのまま滞納をするのではなく、必ず管理組合に相談しましょう。
最悪の場合、給料や口座が差し押さえられてしまうことがあります。
管理組合によって対応は異なりますが、分割で払うことが認められたり、支払い期日を延期してもらえたりする可能性があります。
最終的には支払いを免れることはできませんので、どうしても支払いが厳しい場合には売却も検討した方がいいでしょう。
1回目の大規模修繕工事までの流れ
修繕委員会の結成
マンションで大規模修繕の検討がされる場合、通常の管理組合とは別に修繕委員会が結成されることが少なくありません。
これは通常の管理組合とは別に新たな組織に位置づけられ、大規模修繕に関する調査・問題解決策の検討・施工会社の選定などを行います。
中には管理組合が兼務する場合もありますが、「管理組合の役員任期が1〜2年なのに対して、大規模修繕の計画から工事の完了までには2〜3年かかる」「業務量が多い」などの理由で管理組合とは別で結成されることが多いようです。
修繕委員会のメンバーに決定権はありませんが、コンサル会社や施工会社などとの窓口となって、大規模修繕の決定に大きく関与します。
施工会社の選定
大規模修繕は劣化を防ぎ、資産価値を守るために必要不可欠な工事です。
費用は数百万〜数千万と高額となるため、施工会社の選定は慎重に行う必要があります。
どのような会社に依頼すればいいのでしょうか。
ハウスメーカー・建築会社
まず思いつくのが、実際にその建物を建築したハウスメーカーや建築会社ではないでしょうか。
しかし新築をメインで行っている会社は、築年数が経った建物の修繕に詳しくない場合がほとんどです。
請け負ってくれたとしても、外部に委託することが多いでしょう。
当然ながら、中間マージンが発生するため高額な請求となります。
高い品質も保証されていないのであまりおすすめできません。
修繕・リフォーム会社
修繕やリフォームを専門に行っている会社も多数あるので、そういった会社の中から何社かをリストアップして話を聞いてみるのもいいでしょう。
大規模修繕で行われる外壁塗装や防水工事などを得意としている場合が多いです。
ただし必ず確認しなければいけないのは、大規模修繕の実績の有無です。
いくら塗装や防水工事が得意でも、一般住宅しか実績のない会社に任せることはやめましょう。
工事の品質や費用には大きな差がありますので、可能であれば専門家の意見も参考にしながら検討できると、最適な施工会社が見つかる可能性が高くなります。
設計コンサル会社に選定を依頼する
オーナーと工事を行う施工会社との間にたって、見積もり・工事内容などをチェックしてくれるコンサル会社に依頼するのもひとつの方法です。
専門的な視点から、工事の内容・費用の妥当性を確認してくれます。
ただしコンサル会社の中にはつながりのある施工会社を高値で紹介したり、不必要な工事をさせたりする悪質な会社もありますので、信頼できるコンサル会社を選ぶことが大切です。
当然ながら専門家への支払いが発生します。
比較的小さい規模の修繕の場合には、コンサルの費用が重い負担となってしまうこともありますので、利用する際には注意が必要です。
説明会の実施
マンションの大規模修繕の場合、費用は居住者の負担となり、修繕工事には居住者の承認が必要となります。
工事内容が決定したら、居住者を集めて大規模修繕についての説明会が開かれます。
修繕期間中にはベランダにシートがかけられて生活に不都合がでたり、臭いや騒音などが気になったり、注意しなければならないことが多数発生します。
居住者に理解を求める場であるとともに、居住者にとっても意見を伝える大切な機会となりますので、必ず出席しましょう。
後悔しない大規模修繕にするためには、「どんな工事にいくらの費用が充てられるのか」「修繕の期間はどのくらいなのか」など居住者それぞれが自分事としてきちんと理解することが大切です。
修繕の準備(仮設工事)
修繕工事に先駆けて、事務所・トイレ・休憩所の準備が行われ、足場が組み立てられます。
足場のまわりにはメッシュのシートがかけられることが一般的です。
メッシュシートには、落下物や塗料の飛散を防止するなどの重要な役割があります。
その他にも、マンションであれば修繕日程や注意喚起の貼り出し・文書での案内を配布など、居住者の安全を確保するための準備も行われます。
1回目のマンション大規模修繕工事でよくあるトラブル
大規模修繕には多額のお金が動きます。
それに加えて、居住者の生活にもさまざまな制限がかかるため、トラブルが発生することが珍しくありません。
実際に問題となったトラブルとその対処法を紹介します。
大規模修繕の話し合いがまとまらない
マンションにはさまざまな人が住んでいます。
そのため大規模修繕に対する考え方や意見があわず、話し合いが長引くことが少なくありません。
管理組合や修繕委員会のメンバーは各居住者の意見を集め、説明会や報告会を度々開くなど時間をかけて方向性を決めていく必要があります。
一部の人の意見を重要視して話し合いをすすめれば、後々不満の原因となってしまうこともありますので、出来る限りすべての居住者が納得した形で大規模修繕を開始するのが理想です。
話し合いの状況を随時公開し、管理組合・修繕委員会の話し合いに透明性を持たせることで、居住者からの信頼が高まり、スムーズに話し合いがすすむことがあります。
大規模修繕工事費用の予算が足りない
「実際に修繕工事が始まったら、想定より多くの不具合が見つかり費用が足りなくなった」ということは珍しくありません。
そうなると追加で費用を徴収するしか方法はありません。
こうならないためには、十分に余裕を持たせた修繕計画を作成する必要があります。
修繕個所や工事内容については「すべて網羅できているのか」を定期的に確認することも怠ってはいけません。
居住者も管理組合に任せきりではなく、修繕計画を把握しておくことが大切です。
騒音・臭いの苦情
大掛かりな工事となる大規模修繕において、騒音や塗料などの臭いをなくすことは不可能です。
これに対して工事会社や管理組合が出来ることは、事前の説明以外ありません。
工事内容とあわせて、大規模修繕の重要性を丁寧に説明することで理解を示してくれる居住者も多くなります。
居住者側としては、大規模修繕の必要性を理解し、防音グッズ・イヤホン・空気清浄機など出来る限りご自身で対策をとりましょう。
仕上がりがイメージと違っていた
「修繕工事が終了したのにイメージしていた仕上がりになっていない」ということが起こらないために、可能な限り材料等を事前に確認しておくことをおすすめします。
タイルや塗料などはすでに廃盤となっているケースが珍しくないため、似たタイルや塗料を探すか、近似タイルを作ってもらうことになります。
どちらの場合であっても、着工前に使用する資材を確認することで、トラブルを避けることが可能になります。
必ず室内ではなく、実際に使用する場所で確認することが重要です。
工事の期間が長引く
修繕工事中の生活は、ベランダが使えない・臭い・騒音などのストレスが多くなります。
そんな中で工事の期間が長引くと、居住者の不満が倍増します。
工事期間が長引く原因の一つが、予定外の工事の追加です。
事前に入念な打ち合わせや確認を行い、そういった工事が発生するリスクを出来る限り下げることが大切です。
大規模修繕中の生活と注意点
大規模修繕は外壁やエントランス部分などの共有部を中心に行われます。
外壁修繕では塗料飛散や落下物を防止するために、建物全体がメッシュシートで覆われます。
現在は透光性の高いものが使われていますが、人によっては薄暗く感じる方もいるようです。
バルコニーに関しては防水工事等が行われるため、バルコニー内の荷物の移動や使用制限がかけられることがあります。
洗濯物が干せない期間があることも頭に入れておきましょう。
その他、塗装の際の臭い・騒音などにも考慮しておく必要があります。
それに加えて工事中に最も気を付けたいのは、防犯面です。
作業員が多数出入りするため、部外者が入り込んでもわからない状況となります。
足場が組まれることから、バルコニー側からの侵入リスクが高まることも忘れてはいけません。
工事中はいつも以上に施錠を怠らないよう気をつけましょう。
マンション大規模修繕における修繕と改修の違い
大規模修繕について調べていると「修繕」「改修」という言葉をきくことが多いのではないでしょうか。
この2つの言葉は似ていて非なるものです。違いは何でしょうか。
修繕とは
一般的に修繕とは、もともとの機能・性能を取り戻すための工事です。
建物に使われている資材や設備には耐用年数や保証期間があります。
経年や外的な要因により機能・性能が下がった部材を交換したり、不具合の起きている部分を修理したりすることで、以前と同様に支障なく使用できる状態へと回復させます。
そのため見た目や性能についても、以前使用されていたものと同じか同等の資材が多く使用されます。
改修とは
改修は建物の価値を高めるために行われる工事です。
建築時から年月が経つと、社会における常識や取り巻く環境は徐々に変化していきます。
新築時にはなかった新たな資材や設備が開発されていて、より快適な住環境が容易に整備できることも少なくありません。
変化を続ける社会のニーズに対応し改修を行うことで、建物全体の魅力を押し上げるとともに、資産価値を向上させることができます。
「修繕」が出来る限り新築時の状態に戻すことを目的としているのに対して、「改修」は建物全体の性能・機能を向上させ、時代にあわせた水準にしていくことが目的となります。
例えば、バリアフリー化・防犯警備システムの強化・省エネ化・耐震強化などが挙げられますが、どこまでやればいいという基準はなく、建物の所有者に任されています。
マンション大規模修繕についてまとめ
大規模修繕についてまとめると
- 大規模修繕は、劣化防止・資産価値維持のために必要不可欠
- 12年~15年に一度のタイミングで大規模修繕を行う必要がある
- 1回の費用負担はマンション一戸あたり100万円前後
- 施工会社の選定が非常に重要
- 長期計画は余裕を持って作成することが大切
コンクリートマンションの寿命は適切に修繕を行えば、100年持つと言われています。
大切な資産と安全な生活を守るためにも、マンションの居住者一人ひとりが、他人任せにせず大規模修繕に主体的に関わることが大切です。
専門家を含めた複数の意見を参考に、大規模修繕の方向性を決めていく必要があります。
大規模修繕は新東亜工業がおすすめ!
中間マージン0だから他社より安い費用で工事が可能
※中間マージン=仲介手数料
- 大規模修繕工事
- 解体工事
- 防水工事
- 外壁塗装
- 屋根工事
- シーリング工事
- 長尺シート工事
- 下地補修工事
- 足場工事
- タイル工事
- 洗浄工事
- 電気、水道、外溝工事等
大きな強みは「自社で完結」
施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。
ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。