外壁塗装工事でシリコン塗料を使用するか、迷われている方もいらっしゃるでしょう。
シリコン塗料は価格と耐久性のバランスに優れ、コストパフォーマンスが高いとされる人気の塗料です。しかし、建物の立地や使用環境によっては、劣化が早まり無駄な出費につながることもあります。
この記事では、外壁塗装工事でシリコン塗料を使うメリット・デメリットや特徴について、わかりやすく解説しています。
また、シリコン防水塗装工事の費用相場や、おすすめのシリコン塗料、シリコン塗料と他の塗料との違いを比較して紹介していますので、ぜひご覧ください。
外壁塗装工事でシリコン塗料を適切に使用することで、住宅の美観と機能性を長く保ち、将来のメンテナンス費用を抑えることにもつながるでしょう。
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目次
シリコン塗料とは?特徴と基本性能
外壁塗装における塗料選びの中で、シリコン塗料は「価格・耐久性・防水性」のバランスが非常に優れている塗料として人気です。ここでは、シリコン塗料がなぜ定番として選ばれるのか、その特徴と基本性能を詳しく解説します。
価格と相場のバランスが良い
シリコン塗料の大きな魅力は、コストパフォーマンスの高さです。外壁塗装の工事において、1㎡あたりの施工単価は約2,500円〜3,500円程度が相場で、アクリルやウレタン塗料に比べて少し高めですが、その分耐用年数や性能面での満足度が高いのが特徴です。
長期的に見れば、メンテナンス回数を抑えられるため、トータルコストの削減にもつながります。
高い耐久性と防水性能
シリコン塗料は、ケイ素と酸素の強固な結合をもつ「シロキサン構造」により、紫外線や風雨に対して非常に高い耐久性を発揮します。耐用年数はおよそ10年〜15年とされており、塗膜が劣化しにくいため外壁の保護効果が長く続きます。
また、防水性にも優れており、塗膜が雨水をはじいて建物内部への浸水を防ぐことで、カビや腐食のリスクも軽減されます。
美観を保つセルフクリーニング機能
シリコン塗料の中には、親水性のあるタイプも存在し、セルフクリーニング機能を備えています。これは、雨水が塗膜に付着した汚れの下に入り込み、自然に洗い流す仕組みです。そのため、外壁表面が汚れにくく、美観を長期間にわたって保てるのが特徴です。
特に交通量の多い場所や都市部では、この機能が外観維持に大きな効果を発揮します。
シリコン塗料は、費用と性能のバランスを求める外壁塗装工事において、もっとも選ばれやすい選択肢のひとつといえるでしょう。
外壁塗装工事でシリコン塗料を使うメリット
シリコン塗料を外壁塗装工事に使う際には、性能の高さだけでなく、その利点と弱点も理解しておくことが重要です。ここではメリットを解説します。
外壁塗装工事でシリコン塗料を使うメリット
- 耐候性が高い
- 耐水性が高い
- 耐熱性を持つ
- 汚れがつきにくい
- 光沢・ツヤがある
- 価格が比較的安価
メリット1. 耐候性が高い
耐候性とは、太陽光の紫外線や雨風など、屋外の厳しい気象条件に対する塗膜の耐久性を指します。シリコン塗料はこの耐候性が非常に高く、日差しや風雨の影響を受けても劣化しにくいため、長期間にわたり建物をしっかり保護します。特に、海沿いや山間部など、気象の変化が大きい地域に適しています。
メリット2. 耐水性が高い
シリコン塗料は塗膜に撥水性があり、雨水や湿気をはじく特性を持っています。そのため、外壁材への水分浸透を防ぎ、劣化や腐食を抑制する効果が期待できます。梅雨の時期や降水量の多い地域においても安心して使用できるため、日本の気候に非常に適した塗料です。
メリット3. 耐熱性を持つ
シリコン塗料は、熱にも強いという特長を持っています。一般的な製品でも高温に耐えられる性能があり、種類によっては600℃前後の高温環境にも耐えることが可能です。これにより、夏場の直射日光による外壁温度の上昇にも対応し、塗膜の変質や劣化を防ぎます。
メリット4. 汚れがつきにくい
シリコン塗料は表面が緻密で、親水性や撥水性の効果により汚れが付着しにくい構造になっています。ホコリや排気ガス、雨だれといった外的汚れも雨水で自然と洗い流されるため、外壁の美しさを長期間維持できます。メンテナンスの手間が減るのも大きな利点です。
メリット5. 光沢・ツヤがある
多くのシリコン塗料には、塗膜に自然な光沢やツヤがあり、塗装後の建物に美しい仕上がりをもたらします。これにより、外観が華やかになり、住まい全体の印象も向上します。ツヤの有無は製品によって調整できるため、好みに合わせた選択も可能です。
メリット6. 価格が比較的安価
シリコン塗料は、機能性と価格のバランスに優れた塗料です。フッ素や無機塗料よりもコストを抑えつつ、防水性・耐久性といった性能をしっかり確保できるため、施工費用を抑えながら品質の高い外壁塗装を実現できます。結果として、長期的なメンテナンスコストも軽減されます。
外壁塗装工事でシリコン塗料を使うデメリット
一方、シリコン塗料にはいくつかのデメリットもあります。
施工を検討している方は、デメリットの部分までしっかり確認しておきましょう。
- ひび割れしやすい
- 重ね塗りには向かない
- フッ素塗料や無機塗料に比べて耐久性が低い
デメリット1. ひび割れしやすい
シリコン塗料は一般的に弾力性が低いため、地震などで外壁にひび割れが生じた場合に、塗膜も一緒に割れてしまう可能性があります。とくにモルタル壁やALCパネルのような動きやすい下地では注意が必要です。ただし、弾性を備えた特殊なシリコン塗料もあり、ある程度までのひび割れなら追従できる製品も存在します。
デメリット2. 重ね塗りには向かない
シリコン塗料は撥水性が高い性質を持つため、再塗装時に新たな塗料がうまく密着しないことがあります。これにより塗膜がはがれやすくなるリスクがあるため、重ね塗りを行う際は慎重な下地処理が必要です。シリコン塗料との相性が良い下塗り材や施工経験の豊富な業者を選ぶことで、この問題は回避可能です。
デメリット3. フッ素塗料や無機塗料に比べて耐久性が低い
シリコン塗料はアクリルやウレタン塗料よりも耐久性に優れた中価格帯の塗料として人気ですが、より高性能なフッ素塗料や無機塗料と比べると、耐用年数や耐候性はやや劣ります。長期的な視点でメンテナンスサイクルを延ばしたい場合は、コストと耐久性のバランスを見ながら、他塗料との比較検討も重要です。
塗料名 | 耐用年数 |
---|---|
ウレタン塗料 | 5~7年 |
シリコン塗料 | 7~10年 |
フッ素塗料 | 15年~ |
無機塗料 | 15年~ |
シリコン塗料の費用相場|防水塗装工事で使う他の塗料との単価も比較!
外壁塗装工事に使われる塗料のなかでも、シリコン塗料は「価格と性能のバランスが良い」として、住宅やアパートの外壁塗装工事で最も多く選ばれている種類の一つです。
ここでは、シリコン塗料を使った防水塗装工事の一般的な費用相場と、他の塗料との比較について解説します。
シリコン塗料の単価相場
シリコン塗料の施工費用は、1㎡あたり2,500円〜3,500円前後が一般的です。使用する製品や下地の状態、建物の形状、足場の有無などによって前後しますが、戸建て住宅30坪(外壁120㎡程度)を基準とした場合、30万〜50万円程度が相場です。
他の塗料との㎡単価比較
塗料の種類 | 1㎡あたりの単価(税込) | 耐用年数の目安 |
---|---|---|
アクリル塗料 | 約1,000〜1,800円 | 5〜7年 |
ウレタン塗料 | 約1,800〜2,800円 | 7〜10年 |
シリコン塗料 | 約2,500〜3,500円 | 10〜15年 |
フッ素塗料 | 約3,500〜5,000円 | 15〜20年 |
無機塗料 | 約4,000〜5,500円 | 20年以上 |
アクリル・ウレタン・フッ素との違い
- アクリル塗料:最も安価だが耐久性が低く、5〜7年ほどで再塗装が必要。
- ウレタン塗料:柔軟性が高くて扱いやすいが、耐用年数は7〜10年とやや短め。
- フッ素塗料:高価だが耐久性は非常に高く、15〜20年ほど持つ。
- シリコン塗料:コストと性能のバランスが取れており、幅広く使いやすい。
シリコン塗料は、耐用年数と施工コストのバランスが非常に優れており、「高コスパ塗料」として人気です。アクリルやウレタンよりも長持ちしつつ、フッ素や無機塗料よりも施工費を抑えられるため、特に10年〜15年ごとの塗り替えを想定する一般住宅に最適です。
外壁塗装工事のおすすめのシリコン塗料と選び方|防水性や耐久性に優れているのは?
外壁塗装工事において、シリコン塗料はコストと性能のバランスに優れた選択肢です。しかし、実際にどの製品を選べばよいのかは迷うポイントでもあります。
ここでは、目的別におすすめのシリコン塗料を紹介するとともに、塗料の選び方のポイントを解説します。
目的別おすすめシリコン塗料
製品名:クリーンマイルドシリコン(エスケー化研)|艶やかな仕上がりを求める方におすすめ

外壁塗装に美しいツヤを求めるなら、エスケー化研のクリーンマイルドシリコンがおすすめです。弱溶剤系のシリコン塗料で、防水性・防かび性・防藻性に優れており、外壁の美観を長く保ちます。
1㎡あたりの施工単価はおおよそ2,600円〜3,200円前後。低汚染仕様や高い密着性があることから、やや高品質帯に位置するシリコン塗料です。
超低汚染仕様のため、都市部や幹線道路沿いの建物にも最適。耐久性と仕上がりの美しさを両立した、相場価格でも満足度の高い製品です。
製品名:サーモアイSi(日本ペイント)|夏の暑さを軽減したい方におすすめ

屋根の蓄熱を抑えることで冷房効率を高めたい方には、日本ペイントのサーモアイSiが最適です。遮熱機能に特化したシリコン塗料で、上塗り・下塗りの両層に遮熱性があり、屋根からの熱の侵入を効果的に防ぎます。
遮熱機能付きの屋根用塗料としては比較的リーズナブルで、1㎡あたり約2,800円〜3,500円が目安。遮熱性と防水性を兼ね備えた高コスパ製品です。
耐候性や防水性にも優れ、屋根塗装工事における人気製品のひとつ。省エネ対策を重視する方に選ばれています。
製品名:グラナートSP(アステックペイント)デザイン性を重視したい方におすすめ

外壁に高級感を演出したいなら、アステックペイントのグラナートSPが適しています。天然石調の多彩模様が特徴で、チップ入りの特殊設計により立体感と意匠性を演出。シリコン樹脂を基盤とし、防水性・耐久性も高水準です。
意匠性が高い分、他のシリコン塗料よりもやや高額で、相場は1㎡あたり3,000円〜4,000円程度。デザイン性と性能を両立したプレミアムクラスの製品です。
特に店舗や個性を出したい住宅におすすめの外壁塗装用塗料で、相場以上の価値を感じられる仕上がりになります。
これらのシリコン塗料は、それぞれ異なる機能性や特徴を持っており、目的に応じた選定が重要です。自身で判断が難しい場合は、経験豊富な塗装業者と相談しながら選ぶのが安心です。
シリコン塗料の選び方のポイント
- メーカーの実績:エスケー化研、日本ペイント、アステックペイントなど、信頼性の高いメーカー製品を選びましょう。
- 外壁材との相性:ALC、モルタル、窯業系サイディングなどとの相性を確認することが重要です。
- 必要な機能性:防水性や耐久性のほか、遮熱、低汚染性、意匠性といった機能性を考慮しましょう。
- 保証内容の有無:施工業者が塗膜保証を提供しているかどうかも、製品選びの参考になります。
メーカーの実績
外壁塗装に使用する塗料は、メーカー選びが信頼性と品質を左右します。エスケー化研、日本ペイント、アステックペイントなどの大手メーカーは、シリコン塗料の製造実績が豊富で、製品の性能や保証体制も充実しています。安心して工事を任せたい場合は、こうした実績あるメーカーの製品を選ぶのが安全です。
外壁材との相性
外壁材の種類によって、塗料の密着性や仕上がりが大きく異なるため、事前に相性を確認することが重要です。ALC、モルタル、窯業系サイディングなど、それぞれの素材に合ったシリコン塗料を選ぶことで、防水性や耐久性の効果が最大限に発揮されます。施工業者の判断も参考にしましょう。
必要な機能性
シリコン塗料は、耐候性や防水性だけでなく、遮熱性、低汚染性、意匠性など多彩な機能を持つ製品があります。住宅の立地や使用目的に応じて、必要な機能を見極めることが重要です。例えば日差しの強い地域なら遮熱タイプ、外観を重視したいならデザイン性の高い製品が適しています。
保証内容の有無
シリコン塗料を選ぶ際には、製品そのものの性能だけでなく、施工業者が提供する塗膜保証の有無も確認しましょう。万が一の施工不良や早期劣化に対応できるかどうかが安心材料となります。保証期間や対象範囲についても事前にしっかりチェックしておくと安心です。
外壁塗装工事のシリコン塗料でよくある質問(FAQ)
外壁塗装でシリコン塗料を選ぶにあたり、多くの方が気になる疑問をまとめました。施工時期やDIYの可否、費用感や下地との関係など、失敗しないためのヒントになる内容をQ&A形式でご紹介します。
Q
シリコン塗料の再塗装は何年後?
A
一般的には10〜15年後が目安とされています。ただし、外壁の劣化状況や立地条件(海沿いや日当たりの強さ)によって前後するため、定期的な点検を行い、必要に応じて適切な時期に工事を検討しましょう。
Q
DIYで塗ることはできる?
A
シリコン塗料はDIYでも扱えますが、塗料の硬化反応や下地処理が非常に重要です。防水性や耐久性を確保するには高度な施工技術が必要なため、専門の外壁塗装業者へ依頼するのが確実です。
Q
シリコン塗料はどの外壁材にも使える?
A
基本的には多くの外壁材に対応していますが、下地の状態や素材(ALC、モルタル、金属サイディングなど)によっては専用の下塗り材が必要な場合があります。施工前に業者とよく相談しましょう。
Q
シリコン塗料の価格相場はどれくらい?
A
1㎡あたりの施工単価は約2,500〜3,500円程度が相場です。建物の面積、劣化の程度、足場の有無などで費用は変動するため、複数業者から見積もりを取ることが大切です。
Q
雨の日でも工事は可能?
A
シリコン塗料は水に弱いため、施工中の雨天は避ける必要があります。防水性を確保するためにも、晴天が続く日程での塗装計画が重要です。工期の見通しや天候リスクについても、事前に業者と相談しておきましょう。
まとめ|シリコン塗料は価格・防水性能などバランスに優れた選択肢
外壁塗装工事において、シリコン塗料は相場的にも手ごろでありながら、防水性・耐久性・美観維持力に優れた高性能な塗料です。他の塗料と比較してもバランスが取れており、コストと品質を両立したい方には最適といえるでしょう。
記事の要点をまとめます。
- シリコン塗料は耐久性・防水性に優れている
- シリコン塗料は現在使用率が最も高い定番の塗料
- 耐用年数は7年~10年でウレタン塗料より長い
- 塗装面が汚れにくく、住宅の美観が保たれやすい
- 優れた性能にもかかわらず価格は比較的安い
- シリコン塗料はひび割れしやすく、重ね塗りには不向きな面もある
- シリコン塗料を選ぶ際は、実績豊富な塗装業者と相談すること
シリコン塗料は性能と価格のバランスに優れており、「耐久性を求めたいけど、高い塗料には手が出せない」という方におすすめです。
ただ、各メーカーによっても塗料の品質は異なるため、信用できる業者に依頼することが重要です。
自宅の外壁塗装工事を検討している方は、ぜひシリコン塗料を候補に入れてみてください。