8 min

マンション大規模修繕の費用相場はいくら?工事別の費用目安や内訳を解説

マンションの資産価値を長期的に保つためには、定期的なメンテナンスとともに大規模修繕が重要な役割を果たします。中でも、修繕にかかる費用相場は、多くの管理組合や住民が気になるポイントのひとつです。修繕計画を立てるには、具体的な金額感や工事項目別の費用を事前に理解しておくことが不可欠です。

この記事では、大規模修繕の費用相場を中心に、マンションにおける修繕費用の基本的な目安や、各工事項目の価格帯、見積もり時の注意点、さらに費用を抑えるためのコツや助成金制度まで幅広く解説します。

大規模修繕・防水工事・外壁塗装なら
新東亜工業へ!

マンション修繕の顧客満足度98%

マンション・アパート・ビルの大規模修繕や防水工事の最適な工法を提案し、プロの技術で安心した施工をお約束!

新東亜工業が選ばれる理由!
  • 自社施工で高品質な仕上がり
  • 中間マージンを排除、適正価格を実現
  • 大規模修繕・防水工事の豊富な実績
  • 最長10年の保証付、安心のアフターフォロー
  • 関東エリアを中心に幅広い地域へ対応

\中間マージン0だから他社よりも低コスト/

目次

大規模修繕とは?

マンションにおける大規模修繕は、外観や共用設備の美観や機能を保つために計画的に行う改修工事です。主に10年から15年周期で実施され、資産価値の維持や住民の安全確保に直結します。工事内容や工法によって費用が大きく変わるため、正確な知識と計画が求められます。

マンションの大規模修繕とは、建物の老朽化や設備の劣化に対応するため、10~15年ごとに行う大掛かりな修繕工事です。具体的には、外壁塗装、防水工事、共用設備の交換、給排水管の更新などが主な内容です。

建物を安全で快適な状態に維持し、資産価値を損なわないようにするためには、定期的な大規模修繕が不可欠です。長期修繕計画に基づき、計画的に進めることが重要です。

共用部分と専有部分とは?マンション大規模修繕の基本知識

マンションの修繕を考えるうえで、共用部分と専有部分の区別を正しく理解することは非常に重要です。大規模修繕の対象となるのは基本的に共用部分であり、修繕費用の負担区分や対象範囲に誤解があると住民間のトラブルにもつながります。

共用部分は、すべての住人が共有する部分であり、専有部分は、個々の住人が所有する部分です。大規模修繕は、共用部分の工事が中心となりますが、専有部分の修繕が必要になる場合もあります。

マンション大規模修繕の基本を押さえることで、より効果的な大規模修繕を行うことができます。

共用部分と専有部分の違いを理解しよう

項目共用部分専有部分
管理主体管理組合(区分所有者全員)各住戸の所有者
主な例エントランス、外壁、屋根、階段、廊下、エレベーター、駐車場各住戸の内部(壁・床・天井・窓・設備機器)
修繕負担修繕積立金から支出(管理組合が負担)所有者が自己負担
修繕の決定権管理組合の総会で決定所有者が自由に決定(ただし規約に制限あり)

マンションの大規模修繕において、費用負担の観点で重要なのは、共用部分と専有部分の区分です。

共用部分は、廊下、階段、エレベーター、屋上、駐車場、敷地など、マンション全体を構成する部分であり、区分所有者全員で共有します。大規模修繕の費用は、原則として区分所有者全員で按分して負担します。

一方、専有部分は、住戸内、バルコニー、一部の廊下など、個々の区分所有者が所有する部分であり、専有して使用できます。大規模修繕の費用は、原則として各区分所有者が自己負担します。

専有部分であっても、大規模修繕の対象となる場合があります。例えば、バルコニーの防水工事や外壁塗装などです。このような場合、費用負担は区分所有者と管理組合との協議によって決定されます。

マンションの大規模修繕において、共用部分と専有部分の区分を理解することは、費用負担を明確にするために重要です。原則として、共用部分は区分所有者全員で按分して負担し、専有部分は各区分所有者が自己負担します。ただし、専有部分であっても、大規模修繕の対象となる場合があります。その際の費用負担は、区分所有者と管理組合との協議によって決定されます。

大規模修繕工事の費用相場を解説|1戸あたりの費用目安も

大規模修繕の費用はマンションの規模や立地、工事内容によって大きく異なります。1戸あたりの平均費用を把握しておくことで、修繕積立金の適正額を見直すきっかけにもなります。ここでは一般的な相場とその内訳を紹介します。

マンションの大規模修繕費用は、マンションの構造や階数、立地、戸数、施工内容などによって大きく異なりますが、一般的な目安として以下のような金額が想定されます。

戸数規模総工費相場1戸あたりの費用目安
小規模(〜20戸)2,000万〜4,000万円100〜200万円
中規模(21〜50戸)4,000万〜8,000万円100〜160万円
大規模(51戸以上)8,000万〜1億円超100〜150万円

この1戸あたりの金額は、あくまで平均的な目安であり、実際の工事範囲や使用材料、業者によって変動します。

追加費用の発生とその対処法

修繕工事では、当初見込んでいなかった追加工事が発生するケースも少なくありません。

追加費用の要因

  • 地中埋設配管の破損
  • 劣化が想定より進行している箇所の発見
  • 緊急性の高い不具合(雨漏り、給水トラブル等)

対策

  • 予備費の設定(全体予算の5〜10%)
  • 柔軟な工程見直し
  • 緊急対応体制の整備

大規模修繕の工事項目別の費用相場

大規模修繕では複数の工事項目があり、それぞれにかかる費用が異なります。工事項目ごとの目安を把握することで、見積書の妥当性やコストの最適化がしやすくなります。以下では主要な工事項目ごとの費用相場を表にまとめて紹介します。

大規模修繕では複数の工事項目があり、それぞれにかかる費用が異なります。工事項目ごとの目安を把握することで、見積書の妥当性やコストの最適化がしやすくなります。以下では主要な工事項目ごとの費用相場を表にまとめて紹介します。

工事項目主な内容費用相場
仮設工事足場の設置、養生シート、仮設トイレなど約工事全体費用の20〜30%
外壁修繕工事クラック補修、爆裂部補修、タイル浮き補修など約1㎡あたり20,000〜60,000円
防水工事屋上やバルコニー、外廊下の防水層更新(ウレタン・シート・FRPなど)約1㎡あたり10,000〜40,000円
外壁塗装工事高圧洗浄+下地処理+塗装3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)約1㎡あたり3,000〜7,000円
設備関連工事給水・排水設備、ポンプユニット、電気設備、照明交換など約100万円〜600万円以上
共用部分の修繕廊下・階段の床張替え、手すり交換、掲示板の更新など約500万〜1,500万円
管理費用・諸経費工事監理費、設計料、仮設事務所など約工事全体費用の5〜10%程度

仮設工事

仮設工事は、大規模修繕における最初の工程であり、足場の設置や養生シートの取り付け、仮設トイレや作業スペースの確保などが含まれます。これらは安全な作業環境を確保するために不可欠な作業であり、工事の進行に大きく関わる重要な要素です。特に足場は高所作業を伴う塗装や防水工事の必須条件となるため、コスト全体の2〜3割を占めることも少なくありません。

外壁修繕工事

外壁修繕工事では、外壁に生じたひび割れ(クラック)やコンクリートの欠損部分(爆裂)などを補修し、建物の美観と安全性を維持します。タイル貼りのマンションでは、タイルの浮きや剥離も補修対象となります。外壁の劣化は建物の寿命に直結するため、早期の補修対応が必要です。使用される材料や施工方法によって、費用や工期にも差が出てきます。

防水工事

防水工事は、屋上やバルコニー、共用廊下などの防水層を更新し、雨水の浸入を防ぐための重要な工事です。一般的にはウレタン防水、シート防水、FRP防水といった工法が用いられ、それぞれに適した下地処理と施工工程があります。防水工事が不十分だと、雨漏りや建材の腐食を招き、後の修繕費がかさむ原因にもなります。

外壁塗装工事

外壁塗装工事では、既存の塗膜を洗浄・除去したうえで、下塗り・中塗り・上塗りの3工程を経て新たな塗膜を形成します。塗料の種類(シリコン、フッ素、無機など)や塗り重ね回数によって、耐用年数や美観性に差が生じます。塗装は外観の印象を大きく左右するとともに、紫外線や風雨から建物を保護する役割も担います。

設備関連工事

設備関連工事では、共用部の給水管・排水管・電気配線・照明器具などの更新や点検を行います。特に築30年を超える建物では、設備の老朽化が目立ちやすく、漏水や漏電といった事故防止の観点からも定期的な更新が求められます。設備工事は居住者の生活に直結するため、工程や工期の調整が重要です。

共用部分の修繕

共用部分の修繕では、廊下や階段の床材張替え、手すりや掲示板の交換、エントランスの改修などが含まれます。建物の第一印象に関わる部分が多く、見た目の清潔感や使い勝手に直結します。小規模でも頻繁に利用される箇所だからこそ、劣化状況を見逃さずに対応することが重要です。

管理費用・諸経費

工事全体を監理・統括するために必要な費用が、管理費用や諸経費です。設計監理費、現場管理者の人件費、仮設事務所の運営費などが含まれます。これらは直接工事とは異なりますが、工事の品質・進行・安全を確保するために欠かせない間接費用であり、全体の5〜10%程度を見込んでおく必要があります。

大規模修繕コンサルタント(設計・監理)費用について

工事の専門的な内容を精査し、第三者的な立場から助言や監督を行うのがコンサルタントの役割です。設計や監理の質は工事全体の品質に大きく関わるため、費用だけでなく信頼性や実績も重要な選定ポイントです。

設計監理を第三者機関に依頼することで、専門家による施工内容や見積もりのチェック、施工業者の選定、工事中の品質監理などが可能になります。

  • 設計・積算・監理費:総工費の5〜10%程度
  • メリット:不適切な施工の抑制、予算の適正化、住民の安心感

大規模修繕工事のタイミングと回数による費用相場の違い

マンションの修繕は一度きりではなく、建物の劣化に応じて段階的に行われます。回数を重ねるごとに修繕範囲が拡大し、費用も高額になる傾向があります。ここでは1回目、2回目、3回目の修繕で想定される内容と費用を解説します。

修繕回数築年数の目安修繕内容費用相場(1戸あたり)
1回目築12〜15年外壁塗装、防水工事、軽微な改修約100〜120万円
2回目築24〜30年設備機器の交換、配管更新など約120〜140万円
3回目築36〜45年構造補強、全面更新、外構改修約140〜160万円以上

修繕積立金と資金調達の考え方

マンションの大規模修繕を円滑に行うためには、事前に資金をしっかり確保しておくことが不可欠です。毎月の修繕積立金の積み立てを適切に行うとともに、万一不足が生じた際の資金調達方法についても把握しておく必要があります。

ここでは修繕積立金の目安や、資金が不足した場合の対処法について紹介します。

修繕積立金の目安

  • 平均:月額5,000〜15,000円/戸
  • 築年数が経過するごとに積立額の見直しが必要

資金が不足した場合の対処法

  • 一時金徴収の検討(住民合意が必要)
  • マンション向け融資制度の活用
  • 工事項目を段階的に実施

大規模修繕の費用トラブルを防ぐためにできること

大規模修繕工事では数千万円単位の予算が動くため、費用トラブルが発生すると住民との信頼関係や工事全体の進行に大きな影響を及ぼします。以下では、費用に関するトラブルを未然に防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。

  • 費用の内訳や手順を把握する
  • 相見積もりを取る
  • 材料・仕様の確認
  • 長期視点での予算管理

詳しく見ていきましょう。

費用の内訳や手順を把握する

大規模修繕工事の見積書は、複数の工事項目が細かく記載されており、一見するとわかりにくいものです。だからこそ、各項目の内容や単価、数量などを丁寧に確認し、管理組合の会合や総会などで共有することが重要です。必要に応じてコンサルタントのアドバイスを仰ぎながら、適正価格かどうかを見極めましょう。

相見積もりを取る

1社だけでなく、複数の施工業者から見積書を取得する「相見積もり」は、価格の妥当性を判断するうえで非常に有効です。一般的には3社以上からの見積取得が推奨されており、各社の提案内容や金額を比較することで、コストパフォーマンスの高い業者を選ぶことが可能になります。

材料・仕様の確認

使用される材料の耐久性や性能、保証年数、メーカー情報などは、費用の正当性を判断する重要な指標となります。見積書や仕様書に記載されている内容を確認し、グレードの違いや長期的な維持管理コストにも目を向けて、納得のいく選定を行いましょう。

長期視点での予算管理

修繕費用のトラブルは、突発的に発生することもありますが、多くは計画段階の準備不足が原因です。毎年の修繕積立金の見直しや、将来的な物価上昇を見据えた資金計画の策定、10〜30年先を見据えた長期修繕計画の定期更新などが重要です。将来を見越した継続的な管理体制を整えることで、安定した資金確保が実現します。修繕積立金の毎年見直しと、長期修繕計画の定期更新

マンション大規模修繕工事の進め方と計画手順

大規模修繕は長期的な視野での計画と、住民・管理組合・施工業者の三者の連携が重要です。円滑な工事実施のためには、事前準備から施工、完了後の引渡し・アフターフォローに至るまでの各ステップを把握しておく必要があります。ここでは、修繕工事の基本的な進め方を段階別にわかりやすく紹介します。

マンション大規模修繕工事の進め方と計画手順|計画段階

  1. 劣化診断の実施
  2. 住民への周知・意見集約
  3. 設計・積算・資金調達計画の策定

マンション大規模修繕工事の進め方と計画手順|実行段階

  1. 総会で工事内容を承認
  2. 業者と契約締結・工事着工
  3. 現場監理と住民対応

マンション大規模修繕工事の進め方と計画手順|完了・引渡し

  1. 検査実施、問題がなければ引渡し
  2. 保証書の交付、アフター対応の説明

以上のような流れでマンションの大規模修繕工事を行います。

大規模修繕の費用を抑えるためのポイント

大規模修繕は高額になりがちな工事ですが、工夫次第でコストを抑えることも可能です。ここでは、費用を適正に抑えるために有効な3つの具体的な方法を解説します。

ポイントは以下のとおりです。

  • 見積を比較する
  • 補助金・助成金を活用する
  • 工事内容の優先順位を決める

それでは詳しく解説していきます。

見積を比較する

複数の施工業者から見積もりを取得することで、各社の費用や施工内容を比較でき、最もコストパフォーマンスの高い業者を選定できます。これにより価格交渉もしやすくなり、無駄なコストの発生を防ぐことができます。相見積もりは最低3社から取得するのが理想です。

助成金・補助金を活用する

自治体によっては、耐震化、省エネルギー化、バリアフリー対応などを目的とした修繕に対し、助成金や補助金制度を設けています。対象工事や申請条件を事前に確認し、該当する場合は積極的に利用することで、費用の一部を軽減することができます。事前の情報収集が成功のカギです。

工事内容の優先順位を決める

全ての工事を一度に行うのではなく、緊急性や重要度の高い項目から順に実施することで、短期・中長期の視点で無理のない予算配分が可能になります。劣化の進行度合いや安全性の観点から優先順位をつけることが、賢い資金活用に繋がります。

大規模修繕でよくあるトラブルとその対策

大規模修繕では金額が大きく関わるため、さまざまなトラブルが発生しがちです。以下は、よくあるトラブルとその予防・対策方法をまとめた内容です。

  • 工事内容の不理解
  • 業者選定が不十分
  • 予算が足りない
  • 工期が延びる

大規模修繕でよくあるトラブルと対策について詳しく解説します。

工事内容の不理解

住民が工事の目的や内容を正確に把握していない場合、不満や誤解につながり、工事の進行に影響を及ぼすことがあります。定期的な説明会の開催や、わかりやすい資料配布などによって、住民の理解と協力を得ることが大切です。

業者選定の不十分

価格だけで業者を選んでしまうと、施工品質に問題が生じたり、アフターサービスが不十分だったりする可能性があります。過去の施工実績、口コミ評価、管理会社の推薦などを参考に、総合的な観点から業者を選定することが重要です。

予算が足りない

工事中に追加工事が発生したり、材料費が想定より高騰することで、当初の予算を超過するケースがあります。あらかじめ予備費を確保しておく、見積書に詳細な内訳を記載するなどの工夫で、予算超過のリスクを最小限に抑えましょう。

工期が延びる

天候不良や資材の納期遅延、現場でのトラブルなどにより、工期が予定より延びることがあります。こうした事態に備え、工期に余裕を持ったスケジュールを立てるとともに、進捗管理を徹底し、業者との連携を密にすることが求められます。工程管理の徹底、現場対応の強化

大規模修繕の費用相場まとめ|適正な費用把握が修繕成功のカギ!

マンションの大規模修繕は、一度に多額の費用が発生するため、事前の情報収集と計画的な準備が欠かせません。修繕費用の内訳や相場、助成金の制度などを正しく理解し、無駄な出費を避ける工夫をすることで、適正な予算内で高品質な工事を実現できます。

また、費用トラブルを未然に防ぐためには、見積書の精査や複数業者との比較、長期的な修繕計画の策定も重要です。住民と管理組合が連携し、透明性のある意思決定を行うことで、納得感のある修繕が進められます。

修繕成功の第一歩は、信頼できる専門業者を選び、継続的に情報共有を図ることです。今後の資産価値を守るためにも、早めの準備と判断が求められます。

施工実績344件突破!WEB割キャンペーン実施中!