マンションの大規模修繕工事では、標準仕様書が必要です。
標準仕様書とは工事の標準的な仕様を示す書類で、これに則って設計や施工が行われます。
この標準仕様書を定めることで、建築物の性能や品質を確保・設計図書の作成・工事の効率化が図れます。
マンションの居住者によって構成され活動する管理組合では、効率よく大規模修繕を進めるためにも標準仕様書が欠かせません。
共通仕様書と言われることもありますが、この標準仕様書にはどのような役割があるのでしょうか。
そこで今回の記事では、マンションの大規模修繕工事の標準仕様とは何か、詳しく解説していきます。
記載内容や用途・必要書類の優先順位などを理解していないとトラブルが起こりやすいので、ぜひ最後まで読んでみてください。
新東亜工業が選ばれる理由
- 仲介業者を介さない工事で余分な外注費をカットできる
- 確かな品質と施工スピードが強み
- お客様満足度脅威の98%
- 個人宅以外にマンションなどの大規模修繕にも対応
\\中間マージン0だから他社より安い//
目次
大規模修繕について|修繕周期やマンション1戸の費用相場は?
大規模修繕とは、マンションやビルの経年劣化を防ぎ、建物の機能や美観を維持するために行う工事です。一般的には、建物が完成してから10~15年ごとに実施されます。主な工事内容には、外壁の補修、防水工事、共用部分の設備更新などがあります。これらの修繕を定期的に行うことで、建物の寿命を延ばし、資産価値を守ることができます。
マンション1戸あたりの修繕費用の目安は、全体の修繕費用を戸数で割り振る形で計算されるのが一般的です。この費用は、マンションの規模や修繕内容によって異なりますが、通常は1戸あたり数十万円から100万円以上になることが多いです。修繕費用に備えるためには、事前に計画的に積立金を準備しておくことが重要です。
小規模修繕と中規模修繕について
小規模修繕と中規模修繕は、大規模修繕よりも範囲が狭く、比較的短期間で行える修繕工事です。
小規模修繕は、日常的なメンテナンスや軽い修理を指します。例えば、給排水管の一部修理や、壁のひび割れ補修などが該当します。これらは比較的低コストで実施でき、建物の劣化を早期に防ぐ効果があります。
中規模修繕は、建物や設備の一部を更新・改修する工事です。たとえば、エレベーターの交換や屋根の補修などが中規模修繕に含まれます。大規模修繕ほどのコストや工期はかかりませんが、それなりの予算と時間が必要です。中規模修繕を適切に行うことで、大規模修繕の際の負担を減らし、建物を長く良好な状態で保つことができます。
マンションの大規模修繕で必要な標準仕様書の用途
標準仕様書は建物の品質を高めることにつながる大事な書類です。
この内容に従って、大規模修繕の設計・施工が行われます。
行政機関や施工業者をマネジメントする総合建設業者では、国土交通省が公表している「公共建築工事標準仕様書」をもとに、独自の標準仕様書を作成するケースも少なくありません。
一方、民間では日本建築学会の「建築工事標準仕様書(JASS)」も使われています。
これら2つの仕様書はほとんど同じ内容なので、基本的にはどちらを使っても問題ありません。
ただし標準仕様書だけでは、個々の物件に対応できないのが特徴です。
そこで標準仕様書以外の物件固有の仕様が書き込まれた、特記仕様書も一緒に使われるケースも多くあります。
設計図書に優先順位を付ける必要がある
標準仕様書は、設計図書のうちの1つです。
設計図書には標準仕様書以外にも質問回答書・現場説明書・特記仕様書・設計図などがあります。
- 質問回答書…現場説明書・特記仕様書・設計図・標準仕様書に対する質問と回答が書かれている
- 現場説明書…工期中の施工計画または工程表が説明されている
- 特記仕様書…施工に必要な材料の規格・品質などが記載されている
- 設計図…構造図・設備図などが書かれている
一般的に、設計図書間の内容に相違がある場合は、以下の順で優先順位が決められます。
- 質問回答書
- 現場説明書
- 特記仕様書
- 設計図
- 標準仕様書
大規模修繕での標準仕様書に記載されている内容
標準仕様書には、建物に関する全ての必要情報が記載されています。
主な内容は、以下の通りです。
- 1章:各章共通事項
- 2章:仮設工事
- 3章:土工事
- 4章:地業工事
- 5章:鉄筋工事
- 6章:コンクリート工事
- 7章:鉄骨工事
- 8章・コンクリートブロック、ALCパネル及び押出成形セメント板工事
- 9章:防水工事
- 10章:石工事
- 11章:タイル工事
- 12章:木工事
- 13章:屋根及びとい工事
- 14章:金属工事
- 15章:左官工事
- 16章:建具工事
- 17章:カーテンウォール工事
- 18章:塗装工事
- 19章:内装工事
- 20章:ユニット及びその他の工事
- 21章:排水工事
- 22章:舗装工事
- 23章:植栽及び屋上緑化工事
参考文献:国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」より
このように、建築に必要な情報が網羅されているのが特徴です。
また公共建築工事標準仕様書には機械設備工事編・建築工事編・電気設備工事編があり、さらにそれぞれの標準仕様書が公開されています。
大規模修繕工事の新東亜工業はお客様満足度98%
お客様満足度98% ★★★★☆
新東亜工業が選ばれる理由
- 仲介業者を介さない工事で余分な外注費をカットできる
- 確かな品質と施工スピードが強み
- お客様満足度脅威の98%
- 個人宅以外にマンションなどの大規模修繕にも対応
\\中間マージン0だから他社より安い//
マンションの大規模修繕に必要な準備段階と修繕設計の手順
マンションの大規模修繕では、順を追って準備が長期的な計画の立案が必要です。
具体的には、次のような手順で大規模修繕が行われます。
- STEP
委員会の設置
大規模修繕の準備は早ければ2年ほど前から準備が必要なので、まずはマンション内で修繕委員会を設置します。
修繕委員会は大規模修繕の計画・実行に特化したチームで、工事が適切に行われるようにするのが役割です。
具体的には、次のような役割を担うでしょう。
- 大規模修繕工事の計画立案
- コンサルタント会社の選定
- 建物診断の依頼
- 工事内容の検討
- 工事費用の調整
- 施工会社の選定
- 工事の進捗管理
- 工事中のクレーム対応
修繕委員会はマンション住民で構成され、幅広い年齢層から5~10名ほどが選出されるでしょう。
また、修繕委員会の立ち上げには専門知識が求められるので、パートナーとしてコンサルタント会社の選出が必要です。
コンサルタント会社は、一級建築士事務所・設計事務所・コンサルタント専門会社・管理会社の中から選びましょう。
どの会社を選んでも問題ありませんが、過去の実績を下調べしたうえで、信頼できる会社を選ぶことをおすすめします。
- STEP
建物診断・マンション住民へのアンケート
工事が着工する3~4ヶ月ほど前に建物診断と、マンション住民へのアンケートを行います。
建物のどの箇所に不具合があるのかをチェックし、具体的な工事内容や費用を決めるために建物診断が必要です。
アンケートでは、マンション住民が日常的に感じている共用部の問題点を聞き取り調査します。
しっかりアンケートを行うと、専門家でも見落としがちな不具合を発見することにつながるでしょう。
またアンケートには、マンション住民の大規模修繕への意識を高めて理解を求める役割もあります。
- STEP
工事内容の方針決定
建物診断やアンケートの内容をもとに工事内容・工法・材料などを決めます。
この工程ではコンサルタント会社に相談しながら、慎重な検討が必要です。
大規模修繕では下地補修工事・外壁塗装・防水工事・電気設備の更新など、さまざまな工事が発生するでしょう。
- STEP
工事予算の算出
修繕内容・工法・材料などが大体決まったら、工事予算の概算を算出します。
建物診断とマンション住民からのアンケート結果を、きちんと反映させることが大切です。
また資金計画や修繕積立金も考慮しながら、方針を決める必要があります。
資金が足りなくなりそうな場合は、コスト削減案も視野に入れておきましょう。
- STEP
標準仕様書・図面の作成
工事予算の概算を計算し、標準仕様書や図面の作成を行います。
標準仕様書・特殊仕様書・平面図・立面図・仕上げ表を作成しましょう。
耐震補強・バリューアップ工事を行う場合は、そのための図面も必要です。
- STEP
見積り手順書の作成
見積もり手順書も作成しましょう。
工事業者の見積もりを依頼する際に見積もり手順書があると、見積もりの公平性を確保しやすくなるのが特徴です。
見積もり手順書には、工事名・施工場所・見積書の提出先と部数・作業スケジュール・共通特記事項などが書かれています。
- STEP
工事業者の選定
最後に、工事業者の選定が必要です。
工事業者は、総合建設会社・マンション大規模修繕専門会社・工事部門を持つ管理会社のいずれかを選びます。
はじめに複数社の候補を挙げて、絞り込んでいく方法がおすすめです。
また、複数の会社から相見積もりを取ることをおすすめします。
相見積もりを取ることで大まかな費用がわかるほか、比較検討ができるため、結果的にコストの削減につながります。
一つひとつの工程をしっかりと議論することにより、リスクの少ない大規模修繕が行えるようになるでしょう。
マンションの大規模修繕工事の見積もり取得
見積もり取得の際には、以下のポイントに注意することが重要です。
1. 複数の業者から見積もりを取得する
最低でも3社以上の業者から見積もりを取り、それぞれの内容を比較しましょう。これにより、価格だけでなく、工事の範囲や使用する材料、工期などを総合的に判断することができます。
2. 見積もり内容の詳細を確認する
見積もりには、工事の詳細が記載されています。工事範囲、使用する材料の種類や品質、工期、保証内容など、項目ごとにしっかりと確認し、不明点があれば必ず業者に質問しましょう。
3. 業者の実績や信頼性を確認する
見積もりを依頼する際には、業者の実績や信頼性を確認することも重要です。過去の施工実績や評判を調べることで、工事の品質やアフターサービスに対する安心感を得ることができます。
4. 追加費用の有無を確認する
見積もりに含まれていない追加費用が発生する場合があります。工事が進む中で予期せぬ事態が起こることもあるため、見積もりには追加費用の可能性についても記載されているかを確認し、予算に余裕を持たせておくことが重要です。
施工方法・施工範囲などの仕様を事前に決めておき、そのうえで見積もりを依頼しましょう。共通仕様の見積書を作成し、施工会社にはその見積書に内容を記入してもらいます。
設計コンサルタントへの依頼
専門的なことに関しては設計コンサルタント会社に相談すると、より透明性の高い施工会社選びが可能です。
ちなみに設計コンサルタントが介入する方法を「設計監理方式」と呼び、近年の主流となっています。もちろん設計コンサルタント会社を介入させずに、見積もりを行うことも可能です。
その場合はマンションの管理会社が勧める施工会社の見積書をベースに、他社に見積もりを依頼すると良いでしょう。
大規模修繕の標準仕様書についてまとめ
今回紹介した内容を、下記にまとめました。
- 経年劣化に伴って不具合が発生した箇所を、広範囲にわたって修繕することを大規模修繕と言う
- 標準仕様書の内容に従って、大規模修繕の設計・施工が行われる
- 標準仕様書は施工品質を高めることにつながる
- 設計図書の優先順位は①質問回答書②現場説明書③特記仕様書④設計図⑤標準仕様書
- 標準仕様書には各章共通事項・仮設工事・防水工事などに必要な情報が網羅されている
- マンションの大規模修繕は、修繕委員会を設置するところから始まる
- 建物診断やマンション住民へのアンケートを行い、工事箇所を特定する
- コンサルタント会社と相談しながら、工事内容・工法・材料などを決める
- 建物診断やアンケートの内容に照らし合わせながら、工事予算を計算する
- 標準仕様書や図面の作成が必要
- 見積もり手順書があると、見積もりの公平性を確保しやすい
- 工事業者は複数社の候補の中から選ぶ
- 工事業者の選定時には、共通仕様の見積書を使うと比較しやすい
標準仕様書を用意することにより、適切な工事が行われやすくなります。
今回紹介した内容をもとに標準仕様書の記載内容・優先順位などを把握し、大規模修繕を成功へと導きましょう。
大規模修繕は新東亜工業がおすすめ!
中間マージン0だから他社より安い費用で工事が可能
※中間マージン=仲介手数料
- 大規模修繕工事
- 解体工事
- 防水工事
- 外壁塗装
- 屋根工事
- シーリング工事
- 長尺シート工事
- 下地補修工事
- 足場工事
- タイル工事
- 洗浄工事
- 電気、水道、外溝工事等
大きな強みは「自社で完結」
施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。
ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。