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RC構造マンションの大規模修繕

RC構造マンションの大規模修繕工事と費用目安・修繕費を抑える方法を紹介

・そもそもRC造ってなに?

・小規模、中規模、大規模修繕工事で費用どのくらいかかるのか知りたい!

RC構造とは、Reinforced Concrete(鉄筋コンクリート)構造の略称です。コンクリートの中に鉄筋を配置することで、コンクリートの弱点である引張力を補強し、建物の強度と耐久性を向上させた構造形式です。

鉄筋コンクリートが使用されているRC構造のマンションでは、10~15年おきに大規模修繕が必要だと言われています。

大規模修繕工事は頻繁に行われるものではないため「どのくらいの費用がかかるのか」「費用を削減できないか」というような疑問・悩みが出てくるかもしれません。

そこで今回は、RC構造マンションにおける大規模修繕工事の相場と、費用削減方法について解説していきます。

大規模修繕を適切に行うことで、入居率や入居者の満足度向上にもつながるでしょう。

そのため賃貸マンションを経営をするうえでも、大規模修繕は重要度が高い工事です。

ぜひこの記事を参考に、大規模修繕工事の内容について検討してみてください。

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RC構造の建物に大規模修繕工事は必要?

RC構造の建物に修繕工事を行う必要はないのでは?と思われる方もいるかとおもいますが、RC構造の建物にも修繕工事は必要です。

大規模修繕工事や小規模・中規模の修繕工事が必要な理由とて、以下のようなことが挙げられます。

RC構造の建物に修繕工事が必要な理由
  • コンクリートや鉄筋が劣化するから
  • 物理的な損傷や経年劣化を防げないから
  • 建物の資産価値が低下するから
  • 建物の安全性の維持につながるから

コンクリートや鉄筋が劣化するから

RC構造で使われれるコンクリートには、押す力には強いものの、引く力には弱いという特徴があります。

そのため、コンクリートの中に鉄筋を入れ込み、引く力への強度を加えることでより強い構造を保てるのです。

しかし大気中の炭酸ガスに長期間さらされることで劣化し、アルカリ性から中性へと変わることで内部の鉄筋へダメージを与えてしまいます。

内部の鉄筋がダメージを受けると、最終的には内部から破壊してしまう状態となり、躯体部分や外壁にひび割れが発生したり建物の寿命を縮めたりします。

このような危険を回避するためにも、大規模修繕を定期的に行うことが必要なのです。

ちなみに大規模修繕によりコンクリートの中性化を遅らせることで、建物の寿命を延ばすことにつながります。

物理的な損傷や経年劣化を防げないから

日常的に細かなメンテナンスを行っていても、物理的な損傷や経年劣化は防ぎきれません。

例えばコンクリートの小さなひび割れを20年放置すると、建物の外観や耐久性に大きな影響が出てきます。

早めに広範囲にわたる修繕を行っておくと、後々の修繕費用の節約にもつながるでしょう。

建物の資産価値が低下するから

適切にメンテナンスを行わないと、建物の資産価値が低下してしまいます。

建物の劣化を防ぐことは、資産価値の維持にも直結します。

建物の劣化は、入居者の満足度や入居率の低下も招くので、大規模修繕は欠かせません。

建物の安全性の維持につながるから

大規模修繕を適切に行うと、建物の安全性を維持できます。

RC構造の建物は耐久性・耐火性・遮音性に優れていますが、経年劣化や気温の変化・紫外線などによって徐々に性能が落ちていきます。

また外壁に多く用いられているタイルも、気温の変化やコンクリートの伸縮・膨張により、固着力が落ちていきます。

特に築10年以上経過したマンションでは、建物の耐久性が低下したりタイルが落下する恐れが出てきたりするので、大規模修繕が必要です。

ちなみに建築基準法では、外壁にタイルが使われているマンションでは築10年~13年までの時期に「全面打診調査」を行うことが義務付けられています。

RC構造における大規模修繕の周期

記事の冒頭でも触れましたが、RC構造における大規模修繕は10~15年周期で行うのが良いと言われています。

建物に不具合が発生していない場合でも、大規模修繕を行う必要があるでしょう。

なぜなら、不具合が発生する前に予防的な修繕を行うことで、その後の不具合発生を抑えられるからです。

定期的な修繕を行わないと、イメージや満足度・競争力の低下にもつながり、修繕に必要な費用も確保できなくなるかもしれません。

ちなみに、RC構造の高層マンションの給水ポンプ・貯水槽・エレベーターなどの設備は、30年前後で更新時期を迎えます。

「マンションを資産として次世代に残したい」という場合も、大規模修繕を一定の周期で行う必要があるでしょう。

RC構造のマンション・ビルに行う修繕工事の種類

RC構造のマンション・ビル修繕においては、建物の規模によって修繕内容・種類が異なります。

そこで大規模・中規模・小規模の3つのパターンごとに、修繕内容・種類をご紹介していきます。

大規模修繕

大規模修繕では、外壁・屋上など風雨にさらされる箇所を中心に工事が行われます。

そのため、建物の周囲に大がかりな足場を組んで行う工事が必要となり、そのぶん費用も多くなるでしょう。

大規模修繕では、次のような工事が行われます。

  • 外壁や屋根の塗装
  • ベランダの塗装や防水
  • 階段の塗装や防水
  • 給湯器等の修理や交換
  • 排水管の高圧洗浄

中規模修繕

中規模修繕では、足場を設置せずに行える工事が増えます。

適切に中規模修繕を行うと、大規模修繕のコストカットにつながるでしょう。

中規模修繕では、次のような工事が行われます。

  • 外壁の亀裂の補修
  • ベランダや屋上などの防水塗装の塗り替え

小規模修繕

小規模修繕は、日常的に行われるものが多いです。

小さな破損や不具合などを見つけたら、すぐに修繕しておくことで、中規模修繕・大規模修繕の工程を減らすことにつながります。

具体的には、次のような修繕が行われます。

  • 雨漏りや水漏れの修繕
  • エントランスや廊下の電球の交換
  • スプリンクラーの点検や交換
  • エレベーターや自動ドアの修理

RC構造マンション・ビルに行う修繕工事の費用と時期

RC構造のマンション・ビルでは、どの時期に修繕が必要で、どのくらいの費用が発生するのでしょうか。

RC構造の20戸(1LDK〜2DK)の大規模修繕工事の例にあげ、おおよその費用と修繕を行う時期(築年数)を以下の表にまとめました。

築年数修繕工事の内容費用相場
(1棟あたり)
5~10年目ベランダ・階段・廊下の塗装
室内設備の修理
配水管の高圧洗浄 など
約170万円
11~15年目
(大規模修繕1回目)
屋根・外壁の塗装
屋上・ベランダの防水工事
給湯器の修理・交換
配水管の高圧洗浄 など
約1,100万円
16~20年目ベランダ・階段などの塗装
室内設備の修理
給排水管の交換
外構の修繕 など
約450万円
21~25年目
(大規模修繕2回目)
屋根の葺き替え
屋上・ベランダの防水工事
浴室設備の修理・交換 など
約2,300万円
26~30年目塗装工事
室内設備の修理
給排水管の高圧洗浄・交換
外構の修繕 など
約460万円

30年間の総額で、約4,500万円の費用がかかるでしょう。

もちろん、30年目以降も修繕費用は発生します。

5~10年おきにまとまった費用が必要となるため、しっかりとした修繕計画を立てておくことが求められます。

ちなみにRC構造で10戸(1K)のマンションの大規模修繕を行う場合、30年間の総額で約1,800万円の費用が必要です。

マンション経営をお考えの方で修繕費用に不安がある場合には、戸数が少ない物件を購入し経営するのも1つの手です。

RC構造の大規模修繕工事の費用を抑える方法は?

マンションやビルを30年間維持するには総額で約4,500万円の費用がかかります。

マンション・ビル経営において修繕工事の実施は欠かせない業務の一つですが、出費はなるべく抑えたいですよね。

修繕工事の費用を抑える方法をご紹介していきます。

施工業者に丸投げしない

大規模修繕を管理会社・設計会社・施工業者に丸投げしてしまうと、コストパフォーマンスの意識が薄れてしまう場合があります。

そのため、オーナーも工事内容を適切にチェックする必要があるでしょう。

修繕箇所を詳細に検査・調査する

修繕が必要な箇所もあれば、不要な箇所もあります。

よって事前調査を行い、修繕が必要な箇所を把握できれば、必要以上の出費を減らせます。

もちろん、修繕が必要な箇所は放置してはいけません。

その箇所から劣化が広がり、結局は修繕費用がかさんでしまうケースもあります。

複数の業者で相見積もりを取る

複数の業者で相見積もりを取ることも、修繕費用を抑えるためには大切です。

もちろん費用が安いというだけで業者を選んではいけません。

工事内容と費用のバランスを考え、比較検討するようにしましょう。

日頃からメンテナンスを行う

大規模修繕の時だけでなく、日常的にメンテナンスを行う意識を持っておくと、修繕工事の費用を抑えられます。

小さい修繕をコツコツと積み重ねることで、建物が長持ちするでしょう。

日頃からメンテナンスを行っておくと「修繕費用が想定よりも高くて驚いた」というような事態も防げます。

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購入前に長期修繕計画があるかを確認しよう

マンションの購入前に、長期修繕計画があるかを確認することも重要です。

中には長期修繕計画を立てていないマンションもあり、そのような場合は次のようなリスクが懸念されます。

  • 空室が増え修繕積立金が不足する
  • その場しのぎの工事をしがち
  • 高額な一時金が徴収されるおそれがある

長期修繕計画の有無は、仲介業者や売主の会社へに依頼することで確認できます。

また修繕積立金の設定額が安い場合は、修繕積立金の値上げが発生したり一時金が徴収されたりする可能性も考えておく必要があります。

さらに、大規模修繕工事自体を行っていないマンションもあるため注意が必要です。

マンションの購入前には、これらについてしっかりと確認しておくようにしましょう。

まとめ

RC構造のマンションにおける大規模修繕工事では、以下の点に注意することで費用の削減ができるでしょう。

  • 大規模修繕は10~15年周期で行われる
  • RC構造のマンションはコンクリートや鉄筋が劣化するので修繕が必要
  • 建物の安全性や資産価値を維持するためにも大規模修繕は欠かせない
  • 大規模修繕では風雨にさらされる屋外の工事が中心
  • 中規模修繕を適切に行うと、大規模修繕のコストカットにつながる
  • RC構造のマンションは、30年間で1棟の総額で4,500万円ほどの修繕費用がかかる
  • 施工業者に丸投げせず、修繕箇所を詳細に検査したうえで相見積もりを実施する
  • 購入前に長期修繕計画について確認する

RC構造マンションで行われる大規模修繕は、入居率や入居者の満足度の向上のためにも大切です。

適切な時期や内容で、修繕工事を行いましょう。

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  • タイル工事
  • 洗浄工事
  • 電気、水道、外溝工事等

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施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。

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