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アパートの修繕工事にかかる費用

アパート経営で修繕費用目安とは?賃貸不動産の相場・耐用年数・減価償却を解説

・賃貸マンション・アパートを経営しているけど、小規模、中規模、大規模修繕でかかる費用は違うの?

・RC造と木造アパートの工事内容と費用の違いが知りたい!

・どのタイミングで修繕工事を行うべき?

・減価償却で節税する方法とは?

アパートの修繕工事を検討している人の中には、費用がどれくらいかかるのか、気になる方もいるでしょう。

この記事ではアパートの修繕費について解説していきます。

アパート経営を行うオーナー・経営者の方は参考にしてください。

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アパートで行う修繕工事

アパートで行う修繕工事には、

  • 原状回復
  • 小規模修繕
  • 中規模修繕
  • 大規模修繕

の3種類があります。

以下ではそれぞれの工事の内容や費用の目安を解説していきます。

原状回復

原状回復とは、入居者が退去したタイミングで部屋を入居時の状態に戻す工事のことです。

主に以下のような工事を行います。

  • 壁紙やフローリングの張り替え
  • 畳や網戸の交換
  • 水回りの清掃・消毒
  • ハウスクリーニング

通常はハウスクリーニングのみで完了しますが、ヘアカラー剤で変色したフローリングや壁の穴など、明らかな汚れ・損傷がある場合は追加の工事が必要になります。

室内の汚れや損傷が借主の過失によるものであれば、借主に費用を請求することができます。

原状回復工事でかかる費用は数万〜20万円程度です。

小規模修繕

小規模修繕とは、必要に応じて行う工事のことです。

補修工事や予防補修が小規模修繕に該当します。

主に以下のような工事を行います。

  • エアコンや給湯器など設備機器が故障した際の修理・交換
  • 建物の破損・著しい劣化箇所の修繕・改修工事
  • シロアリ予防剤の散布

小規模修繕はアパートオーナーの判断で実施することがほとんどですが、稀に入居者の依頼や要望で行うこともあります。

小規模修繕にかかる費用は数万〜数十万円程度です。工事の内容や施工面積に応じて費用は変わります。

中規模修繕

中規模修繕は、建物の機能性と居住性を維持・向上させるために、定期的に行われる計画的な修繕工事です。

小規模修繕とは異なり、建物全体に及ぶ工事が中心となりますが、決められた範囲のみを数回に分けて行うので分散方式と呼ばれています。

主に以下のような工事を行います。

  • 外壁の塗装工事
  • 屋上防水工事
  • 給排水管の清掃・交換
  • 電気配線の更新
  • エレベーターの修理または更新
  • 共有部分の床・壁の修繕

これらの工事を分散することにより、工事の期間や費用を抑えられるというメリットがあります。

費用は数十万円かかります。

大規模修繕

大規模修繕とは、建物の半分以上を修繕する工事のことです。

主に以下のような工事を行います。

  • 外壁の塗装工事
  • 屋上やベランダなどの防水工事
  • 給排水管の清掃・交換
  • 駐車場やフェンスなどの外構の修繕工事
  • 耐震性能補強工事

上記以外にも、建物の劣化状況に応じた修繕工事を行います。

修繕工事に加え、大規模修繕ではアパートの性能をグレードアップさせる改修工事を行うことも可能です。

大規模修繕工事は足場工事が必要なほど大掛かりな工事なので、原状回復や小規模修繕よりもはるかに工期は長く、莫大な費用がかかります。

費用は数百万円〜1千万円かかります。

分譲マンションの大規模修繕は長期修繕計画に沿って行いますが、アパートの場合はオーナーや管理会社の判断で行います。

ただ、アパートの大規模修繕も、長期修繕計画を立てて実行するのがおすすめです。

修繕工事別の費用相場について

修繕工事の詳しい費用目安については以下をご確認ください。

アパートに大規模修繕工事を行うメリット

大規模修繕には莫大な費用と時間が必要です。

敬遠する方もいるかと思いますが、大規模修繕の実施はアパート経営に多くのメリットをもたらしてくれます。

これらか紹介していくメリットを把握した上で、大規模修繕の実施を検討してみましょう。

資産価値の維持・向上

どんなに優れた資材で建築された建物であっても、経年劣化は避けられません。

劣化が進んだ建物に価値はありません。

建物の価値を維持するためには、小規模修繕や大規模修繕などのメンテナンスが必要不可欠です。

定期的なメンテナンスは資産価値の維持、さらにはアパート経営の成功につながります。

また、大規模修繕でアパートの性能・機能をグレードアップさせる工事を行えば、将来、アパートを売却することになっても高値で売れる可能性があります。

入居率の向上

建物の美観は入居率に関わります。

関係ないように思えるかもしれませんが、株式会社クレアスライフが都内に住む20〜30代を対象に、物件探しに関するアンケート調査を行ったところ、「外観で見るポイント」という項目の1位は「清潔に保たれているかどうか」(42.7%)でした。(出典:若者が賃貸の部屋探しで求める条件は?東京都に住む20代・30代546人にアンケート調査を実施)

また、ハウスコム株式会社が行った別のアンケート調査では、部屋探しの情報源はWebサイトやアプリと回答した若者が大多数を占める結果になりました。(出典:2023年度“部屋選び”に関する調査)

このことから、建物の美観は部屋選びの要素になることがわかりますね。

大規模修繕は外壁塗装など、建物の外観に関わる工事を中心に行います。

大規模修繕で建物の外観をきれいにすれば、入居率が向上する可能性は高く、空室対策になります。

安全性の確保

入居者の安全を守ることはアパート経営において非常に重要です。

入居者が快適に過ごせるように生活環境を整えることはアパート経営者の義務であり、建物の劣化や設備の故障による事故が発生した場合、アパート経営者は被害にあった入居者に対して損害賠償金や治療費などを支払わなければなりません。

建物の劣化や設備の故障を放置すれば、事故が発生する可能性は高くなります。

事故を未然に防ぐためには定期的な点検やメンテナンスが必要です。

減価償却で節税

アパートの大規模修繕でかかった費用は「修繕費」「資本的支出」いずれかで計上することが可能です。

両者の違いは、

  • 一度に要する工事の支出が20万円未満のものなら「修繕費」
  • 一度に要する工事の支出が20万円以上のものなら「資本的支出」

という点です。

修繕費は必要経費として一括計上できるので当該期間の課税所得を減少させることが可能です。

そのため、修繕費として計上したほうが、減税効果は非常に高いと言えます。

減価償却の対象となるのは資本的支出です。

減価償却とは、固定資産の価値を減少させていく会計上の手続きのことです。

資本的支出は資産として扱われるので、減価償却で一定の年数をかけて少しずつ計上していきます。

収益物件として長く活用できる

大規模修繕でアパートの外観や機能を新築同然に回復させれば、収益物件として長く活用することができるでしょう。

見た目が悪く、機能が古いままのアパートは入居率が低くなる傾向があります。収益が見込めない状態になるので、赤字になる可能性は非常に高いです。

家賃を上げて収益を確保する、という手もありますが、その方法は一時凌ぎにしかならず、逆に退去率の増加を招く恐れがあります。

したがって、小規模修繕や大規模修繕を行い、入居率のアップを目指すのが最もよい方法だと言えます。

住み心地や美観が向上すれば、周辺物件との差別化を図ることができます。また、家賃水準を維持することができます。

大規模修繕を実施する時期

マンションの場合、大規模修繕は12年周期で実施するのが一般的です。長期修繕計画も12年で計画されます。

最近では修繕積立金の関係で15年や18年周期で大規模修繕を行うマンションが増えてきているようです。

アパートの場合は10〜15年に一度の頻度で大規模修繕を実施するのが理想だとされています。

ただ、アパートなどの賃貸物件はオーナーや管理会社が実施時期を決めることができます。

建物の劣化状況を見て実施を判断するのがよいでしょう。

判断に困った場合は建物診断を行い、プロに建物の劣化状況を調査してもらうのがおすすめです。

大規模修繕で行う工事内容と費用目安|木造とRC造の違い

大規模修繕で行う工事内容は建物の築年数と劣化状態によって変わってきます。

木造アパートの大規模修繕工事の1戸あたりと1棟あたりの費用目安

下記は、木造10戸(1LDK〜2DK)規模のアパートを想定した工事内容と費用目安です。

築年数工事内容1戸あたりの費用相場1棟あたりの費用相場
5~10年目ベランダ・階段・廊下の鉄部塗装・防水処理
室内設備の修理
排水管の高圧洗浄
約9万円/戸約90万円/棟
11~15年目屋根・外壁の鉄部塗装
ベランダ・階段・廊下の塗装・防水処理
給湯器の修理・交換
排水管の高圧洗浄
約64万円/戸約640万円/棟
16~20年目ベランダ・階段・廊下の鉄部塗装・防水処理
室内設備の修理
給排水管の高圧洗浄・交換
外構の修繕
約23万円/戸約230万円/棟
出典:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

上記の費用に加え、足場代や人件費などもかかります。

また、築20年目以降はエアコンなどの室内設備や給排水管の交換を行うことが多く、その場合、機械や資材の費用もかかります。

余裕を持った修繕費を用意しておきましょう。

RC造アパートの大規模修繕工事の1戸あたりと1棟あたりの費用目安

コンクリート造アパート20戸(1LDK〜2DK)規模を想定した工事内容と費用目安です。

築年数工事内容1戸あたりの費用相場1棟あたりの費用相場
5~10年目ベランダ・階段・廊下の鉄部塗装・防水処理
室内設備の修理
排水管の高圧洗浄
約9万円/戸約170万円/棟
11~15年目屋根・外壁の鉄部塗装
ベランダ・階段・廊下の塗装・防水処理
給湯器の修理・交換
排水管の高圧洗浄
約55万円/戸約1,090万円/棟
16~20年目ベランダ・階段・廊下の鉄部塗装・防水処理
室内設備の修理
給排水管の高圧洗浄・交換
外構の修繕
約23万円/戸約460万円/棟
出典:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

木造アパートとRC造の大規模修繕費用が異なる主な理由は、建物の構造と耐用年数の違いです。

木造アパートは、建材の劣化が早く、修繕周期が短いため、トータルの修繕費用が高くなる傾向があります。

一方、RC造は、躯体の耐久性が高く、修繕周期が長いため、1回あたりの修繕費用は高くなりますが、トータルの費用は抑えられます。

また、RC造は、修繕項目が多岐にわたるため、1回あたりの費用も高くなります。

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お客様満足度98% ★★★★☆

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アパートの場合の修繕積立金

修繕積立金とは、毎月積み立てていく修繕費のことです。

分譲マンションの場合は、この修繕積立金で大規模修繕や小規模修繕の費用を賄いますが、アパートの場合はオーナー自らが費用を負担する必要があります。

大規模修繕は小規模修繕に比べ、莫大な費用がかかるため、アパートのオーナーも修繕積立金を行うのがよいでしょう。

加えて長期修繕計画を立てることもおすすめです。

長期修繕計画を立てることで、いつまでに大規模修繕の資金を用意すればいいのか、という目処がつきます。

修繕積立金の目安は、築年数が古くなるほど高くなります。修繕積立金の金額は築年数と建築費に応じて設定します。

以下の表は修繕積立金の目安です。

アパートの築年数修繕積立金の目安
新築〜築10年目建築費の0.3%
築11〜20年目建築費の0.5%
築21年目以降建築費の1.0%

アパート経営を検討している方は、事業計画書や収支計画書を作成する際、初めから修繕積立金を考慮して作成するのがよいでしょう。

アパートの修繕費を抑えるポイント

高額な出費はなるべく避けたいと思うのは当然のことでしょう。

しかし、大規模修繕を行うのであれば、数百万円〜1千万円の出費は避けられないのが事実です。

だからといって、大規模修繕を敬遠すれば、入居率が下がる可能性は高く、アパート経営は困難になります。

では、修繕費に対する出費を抑えるにはどうすればよいのでしょうか?

この章では、アパートの修繕費を抑えるポイントを解説していきます。

アパートのオーナー・経営者の方は参考にしてください。

定期点検と小規模修繕の実施

面倒に感じるかもしれませんが、目視による定期的な建物の点検と小規模修繕の実施は修繕費の節減につながります。

軽度な損傷・劣化は放置すると重大な問題に発展することが多く、最悪の場合、建物内部の修理が必要になります。

建物内部、特に躯体部の修理は大規模修繕工事よりも費用がかかることがあります。

外壁のひび割れやコーキングの劣化など、軽度な損傷・劣化の早期発見と修繕工事の実施は、上記のような問題を未然に防ぐのに効果的です。

大規模な修繕工事はまとめて行う

足場が必要となる大規模な工事はまとめて行うのがおすすめです。

足場工事が必要な工事は以下のものが挙げられます。

  • 外壁の補修・塗装工事
  • 屋根工事
  • 雨樋の掃除・修繕工事

足場の設置には費用がかかります。

上記の工事を分けて実施した場合、その都度、足場代がかかってしまいます。

これらの工事をまとめて行った場合、工期は長くなってしまいますが、足場の設置が1回で済むので、結果的に修繕費の節減になります。

火災保険を活用する

損傷の原因が自然災害によるものであれば、火災保険が適用されるケースが多いです。

そのため、火災保険で修繕工事を行うことが可能です。

ただし、経年劣化による損傷は保険適用外になります。

火災保険を申請する際は施工箇所の写真が必要です。

屋上・屋根・外壁などの高所を撮影する作業は危険なので、業者の方に頼みましょう。

まとめ

以下はこの記事のまとめです。

  • アパートに行う修繕工事には原状回復、小規模修繕、中規模修繕、大規模修繕がある
  • アパートに大規模修繕を行うことで、資産価値の維持・向上、入居率の向上、安全性の確保、収益物件として長く活用できるようになる、などのメリットが得られる
  • アパートの大規模修繕は10〜15年周期で行うのが理想
  • アパートの大規模修繕でかかる費用は、木造10戸の場合、約640万円かかる
  • 大規模修繕にかかる費用は建物の築年数と劣化状態によって変わる
  • アパートの大規模修繕の費用はオーナーが負担しなければならず、オーナーは大規模修繕に向けて修繕積立金を行うのがよい
  • アパートの修繕費を抑えるポイントは、定期点検と小規模修繕の実施、足場が必要な工事はまとめて行う、火災保険を活用する

大規模修繕の実施はアパート経営を成功させる要素の一つです。

建物の外観や機能がきれいになれば、入居率は上がります。

汚れが目立ってきたアパートは大規模修繕を行うのがおすすめです。

大規模修繕は新東亜工業がおすすめ!

中間マージン0だから他社より安い費用で工事が可能

中間マージン=仲介手数料

  • 大規模修繕工事
  • 解体工事
  • 防水工事
  • 外壁塗装
  • 屋根工事
  • シーリング工事
  • 長尺シート工事
  • 下地補修工事
  • 足場工事
  • タイル工事
  • 洗浄工事
  • 電気、水道、外溝工事等

大きな強みは「自社で完結」

施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。

ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。

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