・不動産投資における小規模・中規模・大規模修繕のそれぞれの工事のタイミングはいつ?
・マンションなどの収益物件費用相場と費用を抑えるポイントが知りたい!
収益物件って、いつ大規模修繕を行えばいいの? とお悩みの方はいませんか?
収益物件のオーナーは修繕の義務があるのはもちろんですが、適切に修繕しないと収益が減少してしまうかもしれません。
そこで行われるのが、大規模修繕をはじめとする修繕工事です。
この記事では、収益物件の修繕工事はいつ行えばいいのか、詳しく解説していきます。
修繕費を抑えるポイントもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
家賃収入を目的とした不動産のことです。
個人や事業者に向けて物件を貸し出し、毎月一定の収入を得る不動産運用の方法の一つです。
マンションやテナントビルが該当します。
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目次
マンションなどの収益物件を大規模修繕工事するメリット・デメリット
大規模修繕工事の実施にはメリットとデメリットが存在します。
これらを理解した上で、マンションやビルに大規模修繕工事を実施するか、検討しましょう。
収益物件を大規模修繕工事するメリット
- 入居者の満足度が向上する
- 資産価値が高まる
- 価格交渉を避けられる
- 建物の安全性を確保できる
大規模修繕工事を実施すると、以下のようなメリットが得られます。
入居者の満足度が向上する
収益物件を修繕工事すると、入居者の満足度が向上します。
例えばバリアフリー化したり、セキュリティを充実させたりすると良いでしょう。
また建物に経年劣化が見られると入居者が不安になるかもしれません。
そこで修繕工事を行うことにより、契約期間を長くできるでしょう。
資産価値が高まる
修繕工事により居住性・性能が向上すると、建物の資産価値も高まります。
入居希望者も表れやすくあり、高い入居率を確保できるでしょう。
周囲のマンションよりも、高い家賃水準を維持できることにもつながります。
収益を安定させたい方にも、修繕工事はおすすめです。
価格交渉を避けられる
修繕をしていない物件の購入希望者が、価格交渉をしてくるケースがあります。
これは修繕費用として発生する分を埋め合わせるためですが、見積もり時の金額を提示されるため、実際の修
費用よりも多くの額を値下げを求められるかもしれません。
しかし売却前に自身で大規模修繕を行っておくと、修繕費用が安く済むので、売却利益が出やすくなるでしょう。
建物の安全性を確保できる
また商業ビルのオーナーは、建物の安全性を確保する義務があります。
不具合が発生すると賠償責任に問われることもあるでしょう。
よって適切に修繕工事を行うことにより、管理責任を問われることを避けられます。
収益物件を大規模修繕工事のデメリット
修繕工事でまとまった費用が必要な点は、デメリットと言えるでしょう。
たとえばRC構造のファミリータイプのマンション(20戸)だと、30年間の修繕工事で合計2,600万円ほどの費用が発生します。
30年間で大規模修繕が2回発生するので、このような費用が必要なのです。
収益物件に修繕工事を行うタイミング
収益物件に修繕工事を行うタイミングは、修繕工事の種類によって異なります。
修繕工事の種類は主に3種類です。
- 大規模修繕
- 中規模修繕
- 小規模修繕
大規模修繕
収益物件の大規模修繕工事は、12~18年に一度行うのが一般的です。
ただし収益物件がある場所や、劣化状況によってもタイミングは変わります。
例えば塩害の影響を受けやすい海辺にあるマンション・アパートでは、修繕工事のタイミングが早まる可能性もあります。
また建築基準法によると、建物が完成して10年経過したら、全面打診調査が必要です。
打診調査とは、タイルやモルタルの表面を打診棒・テストハンマーで叩き、タイルやモルタルが浮いていないかを確認する方法です。
この打診調査は、大規模修繕と同時に行われるのが一般的でしょう。
またマンションの外壁については、3年ごとの定期報告も義務付けられています。
このように、さまざまなことを考慮しながら修繕工事のタイミングを検討する必要があります。
ちなみに収益ビルの大規模修繕は、オーナーの判断により行われるでしょう。
これはマンションのように、ガイドラインによって修繕周期が明確に定められてるわけではないからです。
中規模・小規模修繕
中規模・小規模な修繕は、もっと短い周期で行われます。
建物の周囲に足場を設置する工事が不要なため、費用もそこまでかかりません。
中規模修繕は5年に1回程度、小規模修繕は日常的に不具合を見つけ次第行うというのを基準にしましょう。
収益物件の修繕にかかる費用はいくら?
マンションの修繕には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここではRC構造・20戸のマンションを例に挙げ、工事の規模別に修繕費を解説していきます。
大規模修繕の場合
大規模修繕では、1戸あたり55~116万円ほどの費用が発生するでしょう。
費用が高くなる理由は、大がかりな修繕が多くなるからです。
建物全体の外壁を塗装して美しくするだけでなく、安全性・耐久性を高めるために修繕を行います。
また大規模修繕の費用には、修繕積立金が使われます。
中規模修繕の場合
5年おきくらいで行われる中規模修繕では、1戸あたり9~23万円ほどの費用がかかるでしょう。
中規模修繕を行っておくと、大きな修繕の発生を防げます。
不具合がないか適切に検査することも、大きな修繕の予防につながるでしょう。
小規模修繕の場合
その都度発生する小規模な修繕は、数万円程度の場合が多いでしょう。
入居者の退去後のクリーニング・内装の整備・共有部のちょっとした修繕などが行われます。
例えば、入居者が通常の使用方法で使っていて破損したエアコン・ドアノブ・温水洗浄便座などの修理には、5~10万円ほどかかるでしょう。
ちなみに小規模修繕の費用は、賃貸借契約の際に入居者が支払った敷金でカバーされます。
ただし修繕内容によっては、大きな金額になることもあるので注意しましょう。
収益物件はコストと収益のバランスが大事?
大規模修繕工事を適切に行うには、コストと収益のバランスを考えなくてはなりません。
具体的には、家賃による収益が大規模修繕の費用を上回っていることが必要です。
例えば、1戸あたりの年間収益が10万円(家賃)✕12か月で120万円とすると、1棟20戸では2,400万円です。
この状態が大規模修繕が行われる10年後まで続くと、2億4,000万円の収益となるでしょう。
ただしずっと満室とは限りませんし、築年数が経てば家賃を下げる必要性を感じるかもしれません。
大規模修繕の費用が収益を上回らないよう、収益とのバランスを考えることが大切です。
修繕工事の費用を抑えるポイントは?
マンションやビルの経営において、修繕工事の実施は欠かせない業務の一つです。
しかし、修繕工事は費用がかかります。大規模修繕となると、その費用は莫大です。
修繕工事にかかる費用を抑える方法はないのでしょうか?
費用を抑えるポイントは以下のとおりです。
- 相見積もりを行う
- 劣化診断(建物診断)を行う
- 自身で施工業者を探す
- 無駄のないプランを考える
- 適切な頻度で修繕を行う
相見積もりを行う
複数の施工業者で見積もりを出してもらい、比較検討することが大切です。
多額の費用がかかる大規模修繕では、相見積もりで数十万~数百万円の費用が節約できる場合があります。
ただし、価格の安さだけで施工業者を選んではいけません。
工事内容と費用を見比べて、バランスの良い施工業者を選んでみてくださいね。
劣化診断(建物診断)を行う
検査会社に依頼して劣化診断を行うと、どの箇所にいつ補修工事が必要かを判断しやすくなるでしょう。
劣化診断により補修箇所を適切に判断できれば、余分な修繕費用を使わずに済みます。
20戸以下の小規模な賃貸マンションだと、6~10万円ほどの費用で劣化診断を行えます。
自身で施工業者を探す
自身で施工業者を探すと、修繕費が安くなりやすいです。
管理会社・コンサルティング会社に施工業者探しを依頼すると、手数料が発生してしまいます。
無駄のないプランを考える
可能な限り無駄のないプランを考えることで、修繕費が最小限で済みます。
例えば足場を設置せずに、ロープやゴンドラを使って施工できないか、施工業者に確認します。
足場工事は多くの費用がかかるので、足場を使わない工事ができればコストカットできます。
適切な頻度で修繕を行う
建物の劣化が進んでから修繕しようとすると、より多くの費用がかかります。
劣化が小さいうちに補修しておくと、後々の修繕費が安くなるでしょう。
小さな不具合のうちは、見つけ次第修繕することがポイントです。
もちろん劣化状況を把握するために、定期的な点検・診断は必要です。
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大規模修繕工事中によく起こるトラブルとは?
大規模修繕工事中には、トラブルが発生するケースもあります。
そこで以下では、大規模修繕工事中によく起こるトラブルをご紹介していきます。
居住者とのトラブル
大規模修繕工事では、騒音・におい・ホコリなどが発生し、居住者からクレームが入ることも多いです。
大規模修繕では半年~1年の工事期間がかかるので、住民のストレスも増えます。
事前に説明会を開くのはもちろん、工事期間の生活にどのような不便が発生するのか、詳しく伝える必要があるでしょう。
また工事業者によるプライバシーの侵害も考えられるので、工事が行われる時間帯をしっかり通知することも大切です。
施工会社の作業員の教育も、徹底する必要があるでしょう。
施工ミスや工期の大幅な遅延
施工ミスや、工期の大幅な遅延が起こるケースもあります。
現場監督がいない場合は、その場で不明点を確認できなくなるため、このような事態が起こりやすいです。
そのため、施工業者選びは入念に行う必要があります。
施工の追加費用を請求された場合は、不要な工事でないか、しっかりと確認することも大切でしょう。
修繕積立金の不足
修繕積立金の不足により、大規模修繕を行うのが難しくなる場合があります。
これは入居者が積立金を滞納したり、長期修繕計画の検討が足りなかったことが原因として挙げられます。
修繕積立金が不足している場合は、修繕積立金の追加徴収・修繕積立金の値上げ・金融機関からの借入れなどが必要になる可能性もあるでしょう。
追加徴収を行うと資金が早く集められますが、金額が大きい場合は徴収が困難になります。
そのような場合は、修繕積立金の値上げをすると住民の負担を減らせますが、反対意見も出やすいので、時間をかけて説明を行う必要があるでしょう。
金融機関から借入れを行う方法もありますが、利息の支払いも発生するので十分な検討が必要です。
大規模修繕工事の周期は延ばせる?
大規模修繕工事を行わないのは難しいかもしれませんが、ある程度なら工事の周期を延ばすことは可能です。
具体的には、次の方法で周期を延ばせるでしょう。
耐候性の高い部材を使う
耐候性の高い部材を使って修繕を行うと、大規模修繕の周期を延ばせます。
例えば外壁に使われる塗料は、製品によって耐用年数が異なります。
耐用年数が長めの塗料を使うと、工事周期を延ばせるでしょう。
また、シーリング材・防水材なども、修繕の周期に合わせたものを選ぶことが大切です。
現在では昔と比べて長持ちする部材が増えてきているので、積極的に新しい部材を使うことも必要でしょう。
1回あたりの修繕費は高くなりますが、長期的に見るとコストダウンできるケースは多いです。
周期の延長に対応してくれる施工業者を選ぶ
長い周期での大規模修繕に対応していない施工業者もあるので、施工業者選びが肝心です。
工事周期が長くなると施工業者の利益が減るという理由もあり、周期の延長に消極的な施工業者もあるかもしれません。
業者の技術力をチェックするのはもちろん、周期の延長に対応してくれるかも、しっかり確認しましょう。
収益物件の大規模工事を行うタイミングや費用まとめ
収益物件の大規模工事を行うタイミングや費用は、規模によって変わります。
また、工事中のトラブルや周期を伸ばす方法など、さまざまなことを検討する必要があるでしょう。
- 収益物件の大規模修繕は12~18年に一度行う
- 中規模修繕は5年、小規模修繕はその都度行われる
- 大規模修繕では、1戸あたり55~116万円の費用が発生する
- 中規模修繕では、1戸あたり9~23万円の費用がかかる
- 修繕費を抑えるには、築年数が浅い物件に投資する
- 施工業者の相見積もりも効果的
- 修繕工事を行うと、入居者の満足度が向上し、資産価値も高まる
- 工事に際しては居住者とのトラブルや、施工ミスが起こりがちなので注意する
- 耐候性の高い部材を使ったり業者選びをこだわったりすると工事周期を延ばせる
収益物件は、適切に修繕することで入居率・家賃水準を向上できます。
適切な修繕計画を立て、コストと収益のバランスを考えながら修繕を行ってみてくださいね。
大規模修繕は新東亜工業がおすすめ!
中間マージン0だから他社より安い費用で工事が可能
※中間マージン=仲介手数料
- 大規模修繕工事
- 解体工事
- 防水工事
- 外壁塗装
- 屋根工事
- シーリング工事
- 長尺シート工事
- 下地補修工事
- 足場工事
- タイル工事
- 洗浄工事
- 電気、水道、外溝工事等
大きな強みは「自社で完結」
施工価格と見積りには絶対的な自信を持っていますので、他社との相見積りも大歓迎です。
ご予算と現場調査の結果、長期的な視点での資産価値向上をバランスよく考慮し、お客様にとってベストな選択肢をご提案します。