マンション
管理組合員
タイル 仕上げの上から透明塗料を塗布するだけの防水工事(施工)はあるの?
そもそもタイルの防水工事費用はいくら?
タイルの目地に「brics」を入れる防水工事って何?
大規模修繕でタイルの浮きを確認するのに足場は必要?
大規模修繕・中規模修繕・小規模修繕の場合でタイル補修の単価は異なる?
補修と張り替えで単価は違う?見積もり時にわかる?
建物の外観を美しく保ち、雨漏りから守るために欠かせない外壁タイルの防水。
タイル壁は時間の経過とともにタイル目地の劣化や、タイル自体の損傷により防水性能が低下することがあります。
タイル防水工事では、ウレタン防水や防水塗装などの防水材によって雨水の侵入を防ぎ、建物の寿命を延ばす効果があります。
また屋上やバルコニー・ベランダなど、水の影響を受けやすい場所では、特に入念な防水処理が必要です。
タイル貼りの際には下地の処理も重要で、適切な撥水効果を持つ塗料を選ぶことで、より高い防水性能を実現できます。
この記事ではタイル外壁の防水について、重要性や具体的な工法・メンテナンス方法などを解説しておりますので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
タイル壁がメンテナンスフリーと言われている理由
タイル壁は美観が優れているだけではなく、耐久性が高いことからメンテナンスフリーと言われています。
なぜメンテナンスフリーと言われているのか、その理由について詳しく見ていきましょう。
タイルの耐久性が高い
タイルはほとんど劣化せず、耐用年数が40年以上あると言われています。
耐久性のある無機塗料による外壁塗装でも耐用年数は15~25年程度なので、タイルはかなり耐用年数が長いと言えるでしょう。
タイルに用いられている材質は、自然界で劣化せずに長く存在し続けられる無機質です。
土・砂・石などを原料として、高温で焼き上げて作られます。
そのため基本的には水分を吸収せず、高い耐久性を発揮します。
紫外線・風雨を浴び続けて変色しにくい点も、タイル壁がメンテナンスフリーと言われる理由です。
汚れや傷が付きにくい
汚れや傷が付きにくい点も、タイル壁のメリットです。
タイルは高温で焼き固められているため、非常に硬いのが特徴です。
電動ドリルで穴を空けるのも大変なほど、タイルは硬く丈夫なため安心して使えます。
高圧洗浄機で強い水圧がかかっても、傷が付きにくいでしょう。
風で飛んで来た小石・砂がタイルに当たっても、基本的には問題ありません。
補修が簡単だから
外壁タイルは補修が簡単なので、メンテナンスフリーと言われています。
万が一タイルに割れ・剥がれが発生しても、その部分だけ交換するだけで済みます。
同じ色のタイルで補修すれば、補修したことがほとんど分かりません。
汚れ・カビなどが発生しても、洗浄すれば問題なく落せるでしょう。
また小さな傷・欠けは、パテを使って簡単に補修が可能です。
タイル壁の防水工事が必要な理由
耐久性が高いとされているものの、タイル壁には防水工事が欠かせません。
なぜ防水工事が必要なのか、詳しく紹介します。
下地や目地が水に弱いから
タイル自体は水に強いですが、下地・目地は水に弱い傾向があります。
すぐに水が浸入するわけではありませんが、長い間下地・目地をメンテナンスしていないと、劣化した箇所から水が浸入する恐れがあるでしょう。
下地部分はモルタルでできていて、水を吸収する性質があります。
水を吸収して膨張したモルタルは、再度乾燥によって収縮します。
膨張と収縮を繰り返すことで、下地のひび割れやタイルの剥離が発生するでしょう。
また目地に施されているゴム状のシーリング(コーキング)は、経年により割れ・痩せを引き起こします。
そのため、タイルの目地にできた隙間から水が浸入する恐れがあることから、防水工事が欠かせません。
防水効果を高めるため
例えばタイル外壁が水を弾くように防水工事をすると、下地・目地に水が浸入しにくくなります。
また、約40年とも言われるタイルの耐用年数を、さらに延ばすことにもつながります。
メンテナンスコストを抑えるため
タイル外壁に防水工事を行うと、メンテナンスコストを抑えることにもつながります。
これはタイル壁の劣化が抑えられるので、長期的に見てメンテナンスが安易になるためです。
防水工事を怠ると下地・目地の部分から雨水が入り込み、カビ・菌を発生させたり建物の構造自体にダメージを与えたりする恐れがあります。
劣化が小さいうちに補修しておくと、結局はメンテナンスコストが安くなります。
タイル壁に施す防水工事の種類
タイル壁に施す防水工事には、さまざまな種類があります。
施工箇所・目的によって、使い分けなければなりません。
具体的な防水工事には、以下のような種類があります。
撥水材の塗布
タイル壁に撥水材を塗ると、雨水を弾きます。
目地からの水の浸入を、効果的に防げるでしょう。
ただし台風・大雨の状況では、撥水効果に限界があります。
防水材の塗布
アクリル系の防水材を塗る方法もあります。
防水材は撥水材とは異なり、水を通さない性質をタイル壁に付加できます。
剝落防止材の塗布
剥落防止材は、タイルの剥落を防ぎます。
塗料に含まれるウレタン樹脂がタイルを押さえるので、タイルが剥がれにくくなります。
またウレタン樹脂には防水効果も期待できて、高い耐久性があるのも特徴です。
ちなみにタイルへの防水工事では、施工後にタイルの質感が変わることがないので安心です。
ツヤを出したり消したり、好みによってさまざまなタイプの防水材を選択することも可能でしょう。
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タイル壁の防水工事を進める流れ
タイル壁の防水工事は、以下のような流れで進んでいきます。
- STEP
足場の設置
まずは防水工事を安全に行えるようにするために、建物の周囲に足場を設置します。
安定した足場があると職人が作業をしやすくなり、施工品質の向上にもつながります。
- STEP
タイル壁の点検
防水工事を行う前に、まずはタイル壁の劣化状況をチェックします。
ひび割れ・剥がれ・傷がないか、入念なチェックが必要です。
目視や打診により、タイルの浮きをチェックすることも欠かせません。
- STEP
タイルの洗浄
タイルの洗浄を行います。
タイルの汚れがあると、防水材が上手く密着しません。
高圧洗浄機や専用の洗剤を使うケースもあります。
- STEP
下地処理
タイル壁の下地の補修も必要です。
下地を平らに仕上げたり、欠けがある箇所にシーリングを施したりします。
下地処理をしっかり行うと、施工品質が向上するでしょう。
- STEP
防水材の施工
ここでようやく、防水材の施工が始まります。
防水材を塗る前に、防水材の固着力を高めるプライマーを塗っていきます。
次の防水材を塗り、乾いたらトップコートで保護するという流れです。
- STEP
完了検査
防水工事が終ったら、適切に工事が行われたかどうかをチェックする完了検査を行います。
プロの業者に仕上がりをチェックしてもらいましょう。
防水工事の注意点
タイル壁の美観を保ち、耐久性を高めるためには適切な防水工事が必要です。
状態を見極めて適した工事を行うために、以下のようなポイントをおさえておきましょう。
施工業者に相談する
どのような防水材を使うのか、どのような施工方法でタイル壁の防水工事を行うかを、施工業者に相談することが大切です。
防水工事には専門知識が必要なため、優良業者であれば適切な提案をしてくれるでしょう。
万が一施工不良が発生した場合も、保証が付いていればすぐに修繕をしてもらえます。
定期的にメンテナンスをする
定期的にタイル壁のメンテナンスをすることが大切です。
撥水材・防水材などはタイルよりも耐用年数が短いからです。
タイル壁の耐久性を高める目的以外に美観の向上を目的として、透明なクリアー塗装が行われるケースもあります。
破損部分はすぐに補修する
破損した箇所がある場合は、すぐに補修しましょう。
タイル・下地・目地の不具合を放置すると、その箇所からどんどん劣化が広がっていきます。
雨漏りを防ぐためにも、すぐに対処することをおすすめします。
依頼先の選び方
防水工事業者は多くの会社があるため、どのように選べば良いか迷う方も少なくありません。
そこで以下では、タイル外壁の防水工事を行う業者を選ぶ際のポイントについて解説します。
専門性で選ぶ
防水工事を行っている業者にも、さまざまな種類があります。
どのような工事の実績が豊富な業者なのかを、事前に確認しましょう。
また業者が持っている資格をチェックすることも、専門性を判断する材料になります。
相見積もりで選ぶ
複数の業者に依頼して、相見積もりを取ることも大切です。
1社のみへの見積もり依頼だと、費用相場や工事内容を比較できません。
2~3社に見積もりを依頼して、料金・工事項目・塗料の数量・塗料のメーカーなど、さまざまな箇所を比較しましょう。
ただし、費用の安さだけで業者を選ぶのはおすすめできません。
工事の品質や内容についても、しっかりとチェックする必要があります。
見積もりの内容に不明な点があれば、すぐに業者に確認することも大切です。
アフターサービスで選ぶ
工事内容だけでなく、アフターサービスが充実しているかも大切です。
施工品質が高い業者でも、施工不良が発生するケースがあります。
そのような場合に、すぐに無料で対応してくれるかを確認しておくと安心です。
まとめ
今回の記事ではタイル外壁に関して、防水工事の必要性や補修の重要性などを解説してきました。
最後に、この記事の内容を以下にまとめていきます。
- タイル壁がメンテナンスフリーと言われるのはタイルの耐久性が高い・汚れや傷が付きにくい・補修が簡単という理由がある
- 下地や目地が水に弱い・防水効果を高めるため・メンテナンスコストを抑えるためという理由により、タイル壁に防水工事が必要
- タイル壁の防水工事では撥水材の塗布・防水材の塗布・剥落防止材の塗布が行われる
- タイル壁の防水工事は足場の設置から始まり、点検・洗浄・下地処理・防水材の施工・完了検査の流れで行われる
- 防水工事では施工業者に相談する・定期的にメンテナンスをする・破損部分はすぐに補修するということに注意する
- タイル壁の防水工事を行う業者は専門性・相見積もり・アフターサービスを考慮して選ぶ
タイル壁の防水工事を適切に行うことにより、メンテナンス性が高まり長期間にわたって美しい状態を保てます。
この記事を参考に、ぜひタイル壁の防水工事を検討してみましょう。
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